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底抜けサンド【埴輪紹介所その32】
入母屋造りの屋根の上には鰭飾り。
均整の取れた立派な二階建てだが、実は一階も二階も底抜け。
一階と二階の間、スカート状にめぐる部分はネズミ返しらしい。
そのネズミ返しには直弧紋(ちょっこもん。×印に弧)が刻まれている。
欠け部分、ところどころ黒いのはなぜか?
いわゆる「サンドイッチ状」になってしまった部分らしい。
野焼きじゃなくても、窯焼成でも、焼けにくい箇所はサンドイッチ状になるようだ。この埴輪はおそらく野焼き。
京都府長岡京市の乙訓(おとくに)古墳群の恵解山古墳(いげのやまこふん)出土の家形埴輪。
所蔵は長岡京市教育委員会。
同じ古墳からは、鳥形埴輪も出土。
撮影は『発掘された日本列島2016』(於・江戸東京博物館)にて。
またね。
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