
偶然を必然に変えるキャリア 乗富さん講演会振り返り
公認幽霊部員のオカモトです、今日もゼミを振り返ります😶
今回は『乗富鉄工所(ノリノリワークス) 乗富賢蔵さん』の講演会振り返りです!
お話のテーマは『偶然を必然に変えるキャリア』。
タイトルからめちゃくちゃわくわくします、、
乗富さんは偶然から得たチャンスに全力で取り組み、その経験が現在のキャリアの土台となっているのです。
乗富さんが直面した『キャリアの必然に繋がる偶然』とはなんなのでしょうか?
それでは本題です!
主力事業だけやと10年後やばい!!!
大手造船所で7年間働き、生産管理の専門性をめちゃくちゃ高めた乗富さん。
そんな乗富さんが跡継ぎとして乗富鉄工所へ戻り、2年が経ったある日、、
お偉いさん「主力事業の水門が減っている!、このままじゃ10年後がやばい。なんとかせろ!、新規事業や!!」
という無茶振りから、乗富さんが新規事業へ取組むことになりました😑
それでは新規事業のはじめに、乗富さんは何をしたのか?
乗富さんは生産管理のプロです。作業を効率化し、全体の生産性をあげる専門家です。
そこで、まずは自社の現状を徹底的に分析しました。
すると、面白い事実が明らかになったのです!
10月〜3月に仕事が集中し、職人さんは忙しい。しかし、4月〜9月は閑散期やから、職人さんが余っている。
この閑散期を利用して、職人さんの技術と発想で自社製品を生産・販売するのはどうか!!
この気付きが、新規事業のスタートなのです。
この気付きは会計学的に非常に面白い事例です。この指摘は先生が仰られてたのですが、乗富さんの『キャパシティの中の余剰を見つけ、その余剰から新たな付加価値を生み出す姿勢』に注目されているそうです。
たしかに0からスタートのベンチャーやないから、なんでもかんでも自由に好き勝手できわけやないです。
そして、社内ベンチャーみたいな感じやから様々な制約があります。
その制約の中から活用できる余剰を見つけ、その余剰から付加価値を生み出す。
会社に付加価値をもたらす手段て色々あるように思えます。ただ現実的に可能なのは、既存事業の効率を上げて原価下げるあたりやないかと。
そんな中『新規事業や!』と無茶振りを受けながらも、まずは冷静に現状把握。その現状分析から新規事業の起点となる余剰を見つける。その余剰から付加価値を生み出す乗富さんの姿勢から、様々な学びが得られました!
ある漁師さんの悩み
活用できるリソースがあることはわかった。それでは、具体的にどんな新規事業に取り組もう?、、
乗富さんが悩まれているときに、ある漁師さんから相談がありました。
船の上での作業がしんどすぎる。なんとかしてくれー!。でも、高い機械は買えんばい。
乗富さん自身は、この相談はどうしようもないと諦めていました。そう思いつつも、わらにもすがる思いで職人さんに相談してみました。
職人さん「できらぁ!!」
なんとなんと職人さんは、漁師さんの悩みを解決する商品『まとめてUFO』をたった3ヶ月で完成させたのです😶
この経験を通して「職人さんの持つ『カイゼンのアイデア』が新規事業の商品になるのでは?」と乗富さんは考えました。
カイゼンとは?=作り方などを見直して、工業製品を安く、効率的に作る手法。金をかけずに知恵をだす。
カイゼンの常識①=外部に出すものではない。
カイゼンの常識②=効率第一。かっこいい・面白いなどの感覚的要素は不要。
職人さんが持つ『カイゼンの視点』。このカイゼンの常識をひっくり返し、この視点は市場にも価値のある素晴らしいものだと新規事業を通して証明したい。
そんな想いを込めて「他産業の現場仕事×カイゼン=ノリノリワークス」ちコンセプトが生まれました!!
現場で働く他産業の方の悩み相談を受ける。その悩みを職人さんの『カイゼン視点・治具的発想』により、現場での作業がラクに楽しくノリノリになる。これが『新規事業 ノリノリワークス』なのです😆
跡継ぎの正統性
最後に先生からある問いかけがありました。
総Pの会社と乗富さんが経営してる会社の決定的な違いは?。
授業員数?、年齢層の幅?、多様性?、販売してる商品?、売上の規模?、、、ぱっと答えられるようで、どれも決定的な違いではないなち迷う問いです。
答えは、次期社長である『跡継ぎ』が組織内にいることです。
跡継ぎは一見、人生バラ色・ラッキーな環境に思えます。自分は跡継ぎとは全く違う環境で育っているので『次期社長ちばり羨ましい、将来の道が既にあるやん。』ち憧れの感情を抱いていました。
ただ、跡継ぎを取り巻く環境はそんな甘いものではありません。先生は跡継ぎが会社を継ぐのは簡単ではないと仰られていました。
それはなぜか。キーワードは跡継ぎの『正統性』です。
正統性とはなんでしょうか?
(1) ある政治権力の支配が倫理的に正しいとされる根拠。
(2)権力をもつ君主の由来の正しさ。
(3) ある権力者の支配が被支配者から承認される根拠ないしは服従動機。
(コトバンク「正統性」より引用 )
跡継ぎが難しいのは、よりところが「父が社長」であるだけ。それだから、跡継ぎはめちゃくちゃ値踏みされる。
この先生の指摘を受けての乗富さんのお話が印象的でした。
常に全社員から実力を値踏みされる。上手くいってるときは何も言われない。ただ、上手くいかなくなったらめちゃくちゃ言われる。だから、会社の中で1つは絶対に負けない、圧倒的な自分の強みを身につけれるよう努力している。跡継ぎとして認められる為に、1つは圧倒的に秀でないといけない。
ただ、これは乗富さんが跡継ぎだから向き合うべきことなのでしょうか?
私達大学生も社会にでるうえで、この事実に向き合うべきではないのでしょうか?
自分が就活するち考えたときに「私が企業から採用される正統性」を示すことはできるのでしょうか?。
「跡継ぎやから値踏みされて大変やね」ち話しではなくて、自分自身も考えなくてはならない「現実」を直視させられた講演会でした。
終わりに
講演会の最後の乗富さんの言葉を引用します。
何が役に立つかなんてわからないが、目の前のことに本気で取り組めば点が生まれる。そして、点と点を繋げるのは人とご縁と遊び心。いいご縁をありがとうございました。
講演会のテーマである『偶然を必然に変えるキャリア』。
乗富さんのキャリアには、様々な偶然のチャンスがありました。
その偶然のチャンスに本気で取り組み、その本気で取り組んだものが、今のキャリアになくてはならない財産、つまり今の必然となっているのです。
大学生の自分の目の前には、有り難いことに様々な偶然のチャンスがあります。その偶然のチャンスを、将来のキャリアの必然に繋げられるかは自分次第です。
残りの大学生活が持つ価値を改めて自覚し、身が引き締まる思いです!
余談ですが、スティーブ・ジョブズの言う『Connecting the dots 』ちまさに乗富さんのキャリアなのかなと感じました。
最後まで読んで下さりありがとうございました!