"出逢い・ふれあい・地域愛"福岡女子商業高等学校が開催する「女子商マルシェ」とは?
はじめに
こんにちは。飛田ゼミ取材班の坂口奈那絵です。今回は11/21・22に女子商業高等学校にて開催される販売実習「女子商マルシェ」について、柴田晴夫校長先生にイベント内容や開催までの準備内容など詳しくインタビューしました。ぜひ最後までご一読ください。
女子商業高等学校のホームページはこちら↓
https://www.yashima.ac.jp/fgchs/
インタビュー
-第1回女子商マルシェ開催までの経緯を教えてください。
柴田校長「14年前までは文化祭があったのね。どこの高校でもあるような文化祭があったんですよ。でも商業高校だからやっぱり座学だけじゃなくて実践したほうがいいんじゃないかっていうのが全国的な商業高校の流れでありました。」
-なるほど。それで女子商マルシェが誕生したのですか?
柴田校長「その前にチャレンジショップっていう授業を何年かやりました。生徒が放課後にモノを仕入れて販売するというものです。それが販売実習として今の女子商マルシェとなりました。」
-なるほど。当日までの準備内容を教えてください。
柴田校長「まず女子商マルシェは総合的な学習という位置づけで、時間割の中に入れないで1年間を通してやります。5月頃に生徒の組織を形成します。そして店長、広報部長それから会計部長といった三役ができてきます。そして生徒の組織が決まるという流れです。」
柴田校長「今年の場合はコロナ禍でありますのでやるかやらないかも含めて非常に準備が遅れました。結局、規模を縮小してでもやっていく決断に至りましたが。今の時期は店長会議や広報を中心にチラシを作成するなどといった活動が行われています。」
-店舗内での役割は生徒自身で決めるのですか?
柴田先生「はい、立候補制です。1年の時に経験して3年になって絶対マルシェをやりたいって言う生徒さんもいますからね。入学前、女子商マルシェにお客さんとして参加して、それから実際にやってみたいという動機でうちの学校に来た生徒さんもいますね。」
-女子商マルシェではアルバイトでは経験できない様な役割もありますからね。
柴田校長「店長経験はアルバイトではできないのでとても貴重な体験になると思います。学校生活も11月になるとマルシェに向けて本格的に準備を始めます。部活動も中止はしないけど部活をやりながら準備をするとか。マルシェが始まるという空気感が漂いますね。」
-今の期間、まさにその空気感が漂っているんですね。
柴田校長「そうですね。先程も生徒が女子商マルシェのチラシを配りに行っていました。広報部長の指示に従って、指定の場所に配りに行くんですよ。勝手に宣伝することはできないので、お店に貼らせてもらえるかお願いしに行っています。もちろん広報の生徒の役割です。こうして一軒一軒直接お願いをしに行くことによって地域の方に協力いただけます。こういったことも勉強ですね。」
-各学年に広報部がいるじゃないですか。それは縦でつながっているということですか?
柴田校長「はい。広報委員長がいて、その子の指示のもとに広報部長や各店舗の広報部員が来てみんなで行くという感じです。」
生徒が作成した女子商マルシェのチラシ
-これらのチラシは誰が作成したのですか?
柴田校長「このチラシも広報の生徒たちでやりましたね。業者に出すわけではないので先生と意見を出し合いながら裏側にあるキャッチコピーや紹介文も全て自分たちで作ります。だから広報部長になろうとか思っている子は女子商マルシェの経験を通じて学ぶものが多いですね。」
-そうなんですね。業者さんが作ったものみたいです。
柴田先生「ビジネス情報科とかパソコン使える子たちがやっています。だからあっという間に作りますよね。パーツごとに分けていろいろ作っているので。」
-部長というのは3年生がされているんですか?
柴田校長「3年生です。女子商マルシェでは1〜3年生も店舗を持って販売するということでやることは同じですよね。しかし1年生はマルシェの前に、チャレンジショップを行い、そこで販売練習を行います。もうちょっと直前になったら今度はお金のもらい方や預かり方の研修を行います。あと接客中の言葉遣いについての練習会もあります。」
-今年のマルシェで何か変わったことや新しい挑戦などはありますか?
柴田校長「今年は各店舗が企画書を作ることを条件にしています。12月に商業オリンピックというものがあって3年生がマルシェを通じてどんなことを勉強したか、店舗目的やコロナ対策などを含めた企画書を作るのが条件ですね。今年は福岡大学の学生さんが出店されるのでその企画書を参考にして形だけでも作っていきたいです。そうすれば何年か後に福大の出店テナントのように、出身者を募ろうかとか税金の申告はどうしたらいいかとか出てくるかもしれません。」
-今年の目標はありますか?
柴田校長「今年はコロナで短時間営業になるので来客が少ないのは仕方ないんです。でも最善策をとって、やり切れば良いと思っています。それに+ αとしてただやるだけではなくて各店舗の企画書を作ることですかね。これは初めての試みなので今年は大きな節目になるんじゃないかと思っています。」
-店舗はどうやって決められるんですか?
柴田校長「生徒がつく店舗で36店舗あるのですが、こちらからお願いしています。第1回からマルシェに出店してもらっている店舗もあります。」
-集客や会計も含め、当日の動きはすべて生徒さんがするのですか?
柴田校長「企業と共同のところは代表者の方だけ来ていただいて後は生徒運営ですね。店舗の方がここに品物を置いてこういう風に展示しなければいけないっていうのは教えてもらうんですけれども基本のレイアウトは生徒たちが考えています。仕入れに関してもです。大変だけど面白いですよ。」
-女子商マルシェは地域の方々が多く来られますよね。
柴田校長「地域の人たちに支えられてますね。ただ今年は規模縮小せざるを得ないのでどのようになるかはまだ分かりません。今年は時間も短縮してるので。」
-マルシェに対して生徒さんはどの様な思いをもっているのでしょうか。
柴田校長「1番子どもたちが女子商マルシェを大切にしています。マルシェ自体については自分たちが大切な学校の財産と思っているから、子どもたちは自分たちが誇れるものと思っていますね。」
-そうなんですね。生徒さんは意欲的に取り組んでいるのですね。
柴田校長「やっぱり学校は生徒のために存在しているので生徒が成長する場所にしてあげなければならないですね。常に失敗と成功の連続で、そうやって生徒は成長していきます。」
-マルシェではほとんど生徒さんが計画的に進めていくのですか?
柴田校長「生徒だけでやりなさいっていうのはないです。生徒と先生が意見を戦わせることによって進歩するのでやはり先生からの指導がないといけない。生徒の力に加えて必ず親や先生のサポートが必要なので先生たちが良いアイデアを出し切らないといけない。生徒たちも一緒にアイデアを考えますが、他にこういう方法があるよねって言うアドバイスはします。そのアドバイスを自分たちで自分なりに解釈して初めて自分たちのものになります。」
-マルシェに来られた地域の方々の反応はどうですか?
柴田校長「アンケートをいろいろ取るんですよね。地域の方々からは、この年代の子供たちがいらっしゃいませと明るい声で言ってくれるのは一生懸命でいいねというお声をいただきます。」
-マルシェに向けて準備は順調に進んでますか?
柴田校長「全部のクラスが同じ店舗でないので、クラスによって多少差はあります。直前にクラス内で仲違いするとか。でもその行き違いを乗り越えてその店が繁盛したら素晴らしいですね。それは大学の学園祭でもあるりますよね。いろんなことがあるけれどこれを乗り越えていこう、頑張らなきゃいけないぞっていうのは担任の腕だと思っています。」
おわりに
女子商マルシェは生徒達にとって特別なイベントであり、成長の場であります。今年はコロナ禍で短時間営業、規模縮小をせざるを得ない状況での開催になりますが、これまでにない状況だからこそ、学べることも数多くあると思っています。
また、女子商マルシェにて飛田ゼミと藤野ゼミも出店いたしておりますので興味のある方はぜひお越しください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?