姉の出番
黄金週間中。ウチは非常にドタバタであった。
その少し前の、某日の夕方。近くに住む妹から電話があった。「旦那が新型コロナウィルスに感染した。自分達(妹と姪)も濃厚接触者。よって日々のお買い物が出来ないので、明日からお買い物をお願いしたい」「えっ?」驚いた。ざっとを聞く。市から取りあえずの食料は配達されてる。けど、それだけでは足りない。
お願いも何もこういう時こそ、姉の出番(?)だ。「ボーっとしているだけではない。意外とお役に立ちまっせ!」存在感を示す、チャンスでもある。「うん」頷いた。「悪いんだけど、体温計が欲しいな。2本」「買ったらどうすればいい?」「自転車の前かごに入れ、ピンポン押して。袋の中にレシートも入れてね」「分かった」夕暮れの中、近所で調達。色々あるので迷ったが、最新式のを。妹宅へ向かい、指定通りに納品(?)し、ピンポンを押す。「あ~っ、ありがとう。明日から当分、朝、欲しいモノを電話する」「うん。お大事に」帰宅する。妹宅からウチまで歩いて約、10分前後だ。
財政に焦る。「当分」っていつまで?感染している旦那が10日間だから、それぐらいだろう。痛いわねぇ、体温計2本で既に5千円近い出費じゃん!チッ!族のように舌打ちをする。まぁ、終わるまでだから、こじつけ自分を説得する。2度目の舌打ちはない。
卵に牛乳、ヨーグルト。所ジョージが宣伝している栄養ドリンク数本、おやつ等々。2週間前後だったと記憶するが、朝、電話がある。必ずメモる。確認を取る。「どっちがいい?」迷えば、店内から電話相談。頑張りましたよ、わたくしは。さぁて、本日の分を買いに、思った瞬間、追加のご所望電話。「リンゴが欲しい。あの子が食べたいんだって」「業スーでもいい?」「業スー?国産?」「分かんない」「ヤオコーだったら、確実に国産だから、ヤオコーにして」はいはい分かりましたとヤオコーのにしたけど、後で確認したら、業スーのもちゃんと国産だったゾ。
全部で、約2万円前後の出費。完全復活してから頂いたけど、とうやら濃厚接触者である妹達も、知らず感染したらしい。母子揃って発熱したそうだ。けど「尋常ではない」ストレスが常々。「何でもないのに苛々する」「何か口にしていないと、治まらない」自宅のみが生活の場、家から一歩も出てはいけない。郵便物の確認のみなら可。そんな生活ってあるだろうか?大人はまだしも子供には耐え難かろう。まして4月から、キャンパス・ライフが始まった姪には。
気になり聞いた。「あの子、どうしてた?」「マンガ読んだり、パソコンしたりで、意外と楽しんでいたわよ。兎にも角にも、助かりましたよ」
お役に立てて何よりです。凄い黄金週間でしたばい。