手塚治虫の偉大さ

手塚治虫の偉大さ、面白さは人間をきちんと描いている点にある。

「善だらけでもなければ、悪の塊でもない」それでいて、条件が整えばすぐに揺れる心。特に「金銭」「地位」「義理」が絡むと、どうにでもなってしまう性(さが)。本能。

自分が「好き」か「嫌い」か。それだけで決めてしまう日常。そういう様々な心の変化を常に見ている所だ。決して「正義」だけではない。時には「悪」が勝って来る。「努力すれば」とか、「頑張れば」とか言う以上の「現実」。それを踏まえながらも、日々を頑張る姿を訴求している点にあろう。

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