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劇団アラホシと「ビー・ボーン」
ついにnoteに手を出しました。
お疲れさまです。はまだです。
兎にも角にも、第一回本公演無事終演致しました。ご来場頂きました皆さま、本当にありがとうございました。
この場を借りまして、応援メッセージや差し入れを送ってくださった皆さん本当にありがとうございました!
りくろーおじさんのチーズケーキが10個も届く現場は初めてです。びっくりしちゃった。
アンケートも全て目を通しました。全員怪我なく終われましたが、反省点かなり多めです。
何よりアンケートで叱ってくれた皆さま、本当に本当にありがとうございます。一緒に前向いてくれる劇団員のために全部糧にします。
このnoteでは、劇団アラホシと脚本ビー・ボーンについて少しお話しています。
劇について終演したあとでとやかく言う奴は嫌いだよ。って方と身内語りには興味ないね。って方はお手数ですがそっとこのnoteを閉じてください。
劇団アラホシ
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立ち上げのきっかけ
劇団アラホシは商大就実清心のOBOG・同期と、私がここ数年で知り合った演劇関係者が縁あって集まった団体です。
立ち上げたきっかけとしては、演劇をやりたい気持ちはあるのに居場所がなかったり、うまく出来ずに静かにやめようとしている人が私の周りになんかいっぱい居たからです。
そんなことを2年ぶりに会う朔さん金子さんに相談して劇団立ち上げを持ちかけたらその場で即答OK。かっけえ…。大先輩のお2人には本当に頭があがりません。
去年の公演でご一緒してその先を迷っていた人、
商大演劇部でうっかり捕まった現役生、
他公演で知り合って冗談で入るか?って言い続けたら本当に入った人(小郷)
などが集まりまして、劇団員は現在12名。
1年前の私へ、思ったより大所帯になったよう
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うちの劇団は上は30代後半から下は19歳まで、年齢層が広く男女比ほぼ半々。
あと劇団員のなかに脚本書きたい子が6〜7人居ます。岡山ではなかなか珍しい形とおもいます。演出がやりたい人もゴロゴロいます。デザインやりたい子、照明やりたい子などなど…そうともなれば劇団内の私はもはや営業とガヤ担当です。
劇団名とロゴ
劇団名について、新星ってことですか?って聞かれますがそんなことはないです。
アラホシは、その時いた団員が好きな平仮名とカタカナを持ち寄ってかき集めて並び替えたらこうなりました。あとはノリです。
うっかり"あほらし"になるとこでした。
あと劇団員の誰にも言ってないんですが、最初劇団名決まらなすぎてお魚パラダイスって呼んでた時期があります。おさパラです。よかったね、アラホシで。
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ロゴは劇団員のいわきに頼んで原案を作ってもらいました。絵がめちゃくちゃ上手いんです。喜んで引き受けてくれました。
ホームページデザインの原案も彼女です。素敵。
アラホシくんにはARAHOS(H)Iの英語がこっそり盛り込まれていますね。
あとはなんかレトロっぽくしました。
アラホシくん汎用性が高いので、時々顔変えたやつが出てきます。
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劇団のかたち
私の作りたい劇団のかたちは、全員が学び続け試行錯誤する場所です。
なので、劇団内ではワークショップの話や他団体さんの公演の宣伝やら舞台のお手伝いの話だったりが結構出てきます。
あと持ち込みワークというのを毎月やってます。
月1〜2回で劇団員の誰か1人がリーダーの立場にたって、読みたい戯曲を持ってきたり、短時間の創作をやってみたり身体をつかったワークとかします。
(ちなみに、劇団アラホシでは劇団の活動内でワークショップ講師してくださる方も募集しております!)
代表の私は特に抜きん出た才能やセンスがある訳ではないし肩書きも何もないです。
気になる人は何も考えずに観にきてほしいし、私も劇団員から学んで成長したいです。無色透明でいて私が中心核ではない。そんな集団だと思ってます。
劇団員全員に伝えているのは、違うところで活動したいとか、ここだとやりたいこと出来ない、ついていけないと思ったらスパッと辞めなってことです。
有難いことに今回の打ち上げでは、反省も込みで、それでも今年はあれやりたい、いつかこんな事したいと誰と話しても前向きな人しかいませんでした。私は人に恵まれていると思います。
反省点はいっぱいあります。
応援してくださる方に還元出来るようにこれからまだまだ精進します。
今後とも新米劇団アラホシをどうぞよろしくお願いいたします。
「ビー・ボーン」について
さて、ここからは「ビー・ボーン」についてお話ししていきたいと思います。
有難いことに世界観について考察してくださった方がめちゃくちゃ沢山いました。何なら音響席でも考察が捗っていたそうです。舞台監督助手で来てくださった田和さんもハツイごっこ(場当たり)をしながら物語について色々聞いたりお話ししてくれました。
ということで少しだけ脚本に触れたいと思います。
大前提として、間違いなく舞台で皆さんに観ていただいたものがこの公演の全てです。
この先は作品のネタバレを含み小話します。正解は舞台で、このnoteは模擬テストを掘り返してるみたいなもんです。
劇団アラホシではなく濱田個人の主観としてみてくださいませ。正解でもなんでもないです。
演出は、また違う読み解きをして舞台をつくっていますのでその点、ご了承くださいね。
ちょっと小話でも聞いてやろうという物好きな方だけ是非覗いてやってください。
閲覧は自己責任で、この話を見たくない人、聞きたくない人への配慮も併せてお願いします。
↓以下よりネタバレを含みます。
作品テーマ
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脚本における本作のテーマは「誕生」
タイトル通り、旗揚げであることにもかけています。
タイトルロゴに二重で掛かる「Be Born」「Be Bone」和訳だと生まれる、骨になりなさいの意だそうです。
このタイトルロゴ、なんかリゼロみたいですね。
beをつけたことには原形である、ありのままを見つめるという意味を込めました。
分かりにくい内容に反して、タイトルはごく素直につけています。
生の祝福と死への弔い
それが循環する命のイメージで螺旋階段を用いました。あとDNAですね。
もう一筋のテーマとして脱皮したり膿を出す作品だと思っています。シャレを言ってみたかっただけですが、成長ってことです。
いかなる形であれ、成長は物語に特に両エンドに組み込んであったりします。
旗揚げ公演にこの作品を選んだのは、かなりの博打ですし私がSFを書いたのは本作が初です。
旗揚げにしては全体的にかなり尖ってます。
登場人物
ドリー
(病棟:白服)
ナユタ
タクシ
クルミ
(上層:黒服)
モニター
ハツイ
ヤシマ
あらすじ
地上に人が住めなくなり、人間が地下に移住した未来のおはなし。
地下では人間の寿命は30年未満となり、地下紫斑病という未知の病が流行している。
研究者は地下の環境から抜け出そうと第一次地上調査計画を遂行する。調査のために連れて行ったのは紫斑病末期患者100名。結果、その全員が消息不明となった。
しばらく経ったある日、地上に繋がる階段からひとりの女の子(ドリー)が降りてきた。第一次地上調査の生き残りと考えられ、捜索されている彼女だが…?
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キャラクターについて
⚪︎ドリー
ドリーに関しては初稿から全く名前変わってないです。ドリーという名前は、クローンドリーからとっています。この名前は地上から引き継いでます。
⚪︎ナユタ
那由多、すごい桁が多いイメージですね。
この物語のダブルヒロインです。無限に可能性がある感じがします。期待を込めて名付けました。
⚪︎タクシ
託す、(どちらかといえば託される)かな。責任を負うようなポジションなので。あとは語感
⚪︎クルミ
包括する、の意です。彼女の日記と絵本、重要な意味を持っています。
⚪︎モニター
監視する、"目"のイメージ。
モニターという名前はディスプレイに投影された複製された自分を見つめるみたいな、ドリーと重なる部分があると感じた、という解釈を聞いてめちゃくちゃ素敵だと思いました。
⚪︎ハツイ
発案者。ハツイのハツは"発"です根っからの研究者、リーダー気質のイメージです。
⚪︎ヤシマ
ヤシマさん、苗字っぽい名前をつけました。どの文字も攻撃性の低い感じが気に入ってます。ヤシマ、八島、島って地上にしかないですよねえ…
今回、名前もひとつ大きな題材です。
環境が違えど名前の概念が消えることは未来にもないと思いました。
ストーリー構成とエンド分岐
物語の進行は
(1部)ドリーの視点から病室の姿を描き
(2部)モニターの過去から研究者の姿を描き
(3部)それぞれの結末を迎える
という3部構成で作っていました。
物語は3部で分岐しますが、よく見ると2部の途中から様子が変化してたりしました。
両エンドを簡単に説明します。
【END1:地上調査(Be bone)】
ドリーの夢の中、クルミとナユタとタクシが和気藹々と話している。夢の中のナユタがクルミに「これ読んで」と絵本を渡す。
地上調査の夢が巡る。
目が覚めると病室にいるドリー、モニター。
タクシが部屋の奥から出てくる。
クルミもナユタもいないのはドリーのせいだと訴えるタクシ。第二次地上調査の選別に降りてきたハツイによってタクシは殺される。
ドリーはハツイに「私は地上の使命で地下調査に来た」と伝えて、ハツイに自分(ドリー)を殺させる。
モニターはハツイを殺し、ドリーを助けようとするがドリーは死んでしまう。
何もかも謎なまま取り残されたモニターは、ダストから戻った末期症状のナユタと出会う。
生存:モニター、ナユタ
【END2:地下紫斑病(Be born)】
ドリーの夢の中、クルミとナユタとタクシが和気藹々と話している。夢の中のナユタがクルミに「これ見せて」と日記を渡す。
地下紫斑病の夢が巡る。
目が覚めると病室にいるドリー、モニター。
タクシが部屋の奥から出てくる。
そこへナユタがダストから戻ってくる。ナユタは紫斑病が悪化し、末期症状となっていた。
第二次地上調査の選別に降りてきたハツイによってナユタが殺される。
モニターはヤシマの死を受け止めてヤシマの研究室の鍵をハツイに渡す。ハツイは鍵を受け取り「第二次地上調査は議論の余地がある」と伝えてその場を去る。
ドリーとモニターは階段まで進んでいく。地下紫斑病を発症し末期症状となったドリーは、同じく紫斑病を発症したモニターの隣で死を迎える。
生存:モニター、ハツイ
どっちがトゥルーエンドってこともなく。
地上調査に重きを置いたEND1、紫斑病と向き合った結果END2となります。
何かに気づいたからといって世界が劇的に変わるわけではないよなーと、思って書いていた気がします。
END1ではドリーの目的が語られて
END2では紫斑病の原因に深く踏み込むことになります。
①地上には何があるのか。
②ドリーは何者なのか。
③地下紫斑病の原因はなにか。
上記の3点は、物語でめちゃくちゃ大事な要素ではあるんですがどれひとつ明確にはしませんでした。
ここに関して私の答えは決まっていて
地上調査の構図、地下という舞台、作中のセリフに要素があったりなかったりしますが本当に暇だったら予想してみてください。
さらに暇だったら私に予想教えてください。
私なりの解答ならいくらでも開示します。
ラストシーンについては
人は死んだら土に還るのか。それとも天に登るのか。
なんとなく、そんなことを思って書きました。
とっちらかりましたね。
需要あるんかしらとも思いますがなんとなく公開してみます。
旗揚げ公演のための脚本、再演は絶対しません。
ネガティブな意味じゃなく、もともと一度きりだろうと思って書きました。
考察してくださった皆さん、本当にありがとうございます。脚本家としてこれ以上ないくらい嬉しかったです。そして全員私以上に作品を理解してくれてなんかこう、好きです。結婚しましょう。
うまくいかないことは多々あって、反省するところは死ぬほどして、それでも懲りずに好きなもの書いてお芝居を続けていこうと思います。
よかったら劇団アラホシに限らず、私の挑戦にもまたお付き合いください。
次回は役者ではなく作・演出にがっつり乗り出したいところ。
次でかい舞台やるときは20人ぐらいのミステリー書きます。多分
(と、言うだけ言っておきます。このnoteみてるそこのあなた、目が合いましたね。完成したら手伝ってください)
&…?
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SSactors新歓公演…!!
SS復活、卒業生として感慨深いです。
こっそり私の名前載ってます。
こたくんにお話貰って脚本提供させて貰いました。「Re崩田家」ですね。Reは消していいよっていうの忘れてました。
ビー・ボーンの対極にある作品です。シンプルな物理攻撃で殴る脚本です。実は濱田脚本、人生初再演。どうなってるか楽しみです!
劇団員の星空、中條、小郷に加えて、
アラホシのお手伝いに来てくれた樫山ちゃんも出ます。絶対観に行きましょう!!
そして私の次回出演はこちら…
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劇団ゆめのまち旗揚げ公演 in福山
客演でお邪魔します。
四半期に2回も行くことあるかね、福山。
イかれ赤カラーコーン舞台(褒め言葉)からはや2ヶ月、4月にまたも神辺の舞台にお邪魔してきます!!
またこたくんと一緒です。
右京さんと亀山薫くんばりに一緒にいる私たちです。付き合ってません。
ゆめのまちの皆さんと初めて舞台でご一緒します。こちらもどうなるかめちゃくちゃ楽しみです。
SNSで宣伝していくので要チェックです!
▼チケット予約▼
https://forms.gle/3zsUWGaaTKRXxuLeA
最後に
拙い文にも関わらずここまでお付き合いくださってほんとうにありがとうございました。
有難いことに縁に恵まれ、ふらふらしてますが、色んな人とお芝居がしたいという信念はブレていません。
資格も実績もない素人ですが、よければ気軽に話しかけて遊んでください。
お疲れさまでした!
はまだ