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80代のセンパイと暮らす。(63)

今日は私の誕生日。
つまり、センパイが私を産んだ日だが、遂にそれを忘れられた。今日はそんな記念日となった。

センパイは耳が遠くなり、何度も同じことは言うが、認知症ではない。
お互いに誕生日は美味しいランチを奢り合うということにしてから、もう5年くらいにはなるか。いつもなら、誕生日の少し前に今年はいつにするか、どこの店に行くか、そんな話になる。しかし、今年は全く出なかった。緊急事態宣言が出て、センパイは約束した外出をほぼ取り止めているからかもしれないなと思った。

2日前のセンパイの夫の誕生日で、センパイの父の命日、新しい花を買えば良かったね!なんて話をしながら、じわじわと思い出させ作戦。しかし動きなし。

そして今日。朝から病院へ行くというセンパイは、帰りに認知症の友達みちこさんの家にお弁当を買って寄ってみるという。これは完全に忘れられていると思い、遂に自分から言ってしまった。

あら、そうだったわね。いくつになられたの?とセンパイ。知らんがな。
我ながら大人気ないw

いつまでも毎年同じことが続くと思ってはいけないと思い知る。センパイが元気にしているだけで、ありがたいと思わなきゃね。

#80代のセンパイ #ライフスタイル #備忘録 #エッセイ #誕生日

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