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「誠意系野菜」という価値観を提示します(その2)

(その1)に続いて

随分前から注目されていた「垂直農法」(Vertical farming:高さのある建築物の階層や、傾斜面をつかって農業をすること)ですが、
ここ最近急激にその投資額が増えているようで、先日のニュースでも、
「欧州の垂直農法企業であるInfarm(インファーム)は2億ドル(227億円)を調達したことを発表。カタール投資庁(QIA)の主導した今回の調達は、2020年の1億7000万ドル(約193億円)の資金調達に続くもので、これにより社の資金調達総額は6億ドル(約680億円)を超えた。評価額も10億ドル(1134億円)を「大きく」超え、欧州初の垂直農法ユニコーン企業としての地位を確立。」(「垂直農法スタートアップInfarmがカタールに果物の栽培センターを計画(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)」から一部抜粋要約)とありました。

欧米の投資家を巻き込んだビッグマネーは、起業家とともに社会変革を望んでいるようですが、

私はこの垂直農法の拡大により、何が起こるのかと考えた時、

生産現地でのコスト的な問題もありますが、もしかしたらある程度の「世界的な価格」が決まってくるのではないだろうかと思えたのです。ブドウ1キロ何ドル、バナナ1キロ何ドル、トマト1キロ何ドルと。それが日本の物価に対して高くても、安くてもどちらでも影響が出てくるのではないだろうかと思えたのです。

グローバル価格が一体どのあたりになるのか、その時日本のGDPがどのくらいなのか。

また、食糧問題が解決した後にくるかもしれない、「成長の伸びしろのある国にとっての野菜」と「生存保持に留まる国にとっての野菜」の競争の可能性など。

(上記、投資に関わる話ではありません)

垂直農法の拡大自体は、食糧問題の解決や人類の発展の上で欠かせないものなのかもしれませんが、それを取り巻く未来の社会情勢は未知数です。

その時、日本に競争力があるのかどうか。
未来の日本に、外国から来てもらえる、求められる要素、魅力を持っている状況にしておかなければならない、そう思えたことも含めて、食文化を形成する料理人の方々に使ってもらえるような農産物を作らなければならないと考えたのです。

カンパリトマトの断面

2013年に開発・販売した「高機能野菜」。当時「機能性」は主流ではありませんでしたが、今は当たり前のような要素になってきました。
新たな価値観の出現を予感し、
垂直農法の拡大をふまえて、国内にとどまらない、世界的な視点での食文化形成が急務なのかもしれません。

欧州ではどんな感じなのだろう。ドイツに移住している実弟(ドイツ大手広告代理店勤務)に聞いてみるとしましょう。

百果葉(HYAKUKAYO)

安永周平

URL: https://hyakukayo.com/

「誠意系野菜」という価値観を提示します(その1)こちら


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