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昨年もひとりでビニールハウスの張り替えをしました
1年もブログ更新せず、昨年の出来事報告で誠に恐縮です。
私は2020年6月に急性心筋梗塞により一時心肺停止となりました。
救急救命とドクターヘリ、最新治療により、幸運にも記憶障害もなく蘇生したのですが、
心臓には「ステント」と呼ばれるステンレス製の網状の管が入っています。
そのステントと投薬のおかげで生きているのですが、
当然、心拍を上げる運動はできません。
ですが、トマト栽培を再開している上で、どうしても避けられない大仕事として、ビニールハウスのビニール張り替えがあるのです。
時はコロナ禍の真っただ中。資材はもちろん業者による作業価格も高騰していました。
命と費用どちらが大切なのかは明白なのですが、自分で張り替えることにしてしまいました。
以前元気な頃には、一人でやってみたいな、とは思っていましたが、
いざやらなければならなくなった時は「本当にできるのだろうか」と不安になりましたね。
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百果葉のビニールハウスは2棟が合体した連棟と呼ばれる構造なのですが、
さすがに2つ一緒には張り替えできないと思い、2年連続で片方ずつ交換することにしました。
たった一人でビニールハウスの張り替えをするなんて、無謀すぎてスリル満点です(笑)。
10年におよぶ日誌から割り出した無風の日を選び、2021年9月26日に決行。
丸一日かかる持久戦で、心臓への負担は絶大でした。
一般的には、ハウスの上に立つだけでドキドキするものですが、そのあたりは慣れているので問題はないものの、
時折、風が吹いてしまい、ビニールがまくりあがる時には、
その風の力にひとりではどうしようもない絶望を味わってしまいます。
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まさに天に祈りながら、何とかビニールを破損させずに張っていきます。
2021年の初めてのひとりビニール交換は幸運にも成功しましたが、
あまりの心臓負担に全身がむくんで翌日は起き上がることができませんでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1672861726255-TpIWjXIbq0.jpg?width=1200)
この日は初めてハウス横の川でコウノトリの飛来を確認しました。
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翌年は2022年9月30日に決行。
前年と反対側の屋根のビニール張り替えを実施しました。
いつものことではありますが、夏場のハウス鉄骨は太陽光により猛烈な熱を帯びて、朝夕以外はさわることすらできません。
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私のような素人は、ビニールの上には素足でなければ登れないので、
昼に近づくにつれて、足の裏が焼けてくるのですが、これもまた心拍を上げる要因でした。
「早く作業しなければ火傷する!」「でも、途中で止めることもできない!」
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そのあたりの詳しい作業内容については、また機会を改めたいと思います。
2022年の作業も本当に運よく成功しました。
少しだけ要領を得たのか、心臓の負担も少し減っていたようにも思えます。
こうして、1年越しのビニールハウスひとり張り替えは無事に終えることができました。
![](https://assets.st-note.com/img/1672862279006-dwhh7PDMOi.jpg?width=1200)
40代でステントを入れている心臓疾患者も少ないかもしれませんが、
よもや心臓疾患者がひとりでビニール張り替えを行う事例もないだろうと、
世界に一人だけの「おバカさん」だろうと、自分の無謀さに笑ってしまいます。
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ここから得た教訓は、従前と同じく「農業経営はひとりで行ってはならない」でした。
私の農業経営は失敗だらけだったのです。
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![安永周平(トマト農家)/百果葉](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68772417/profile_583a16d1080a6c80fe7dfd7c988b0de7.jpg?width=600&crop=1:1,smart)