贈る言葉に育てられて
3月のはじめに、いつもトマトを買って頂いている県機関の理事長とランチをした際に、
少しばかり長いお付き合いのある方なので、いろいろと格好悪いところも知られてしまってはいるのですが、
いつものように身の上話を聞いてもらっていたところ、
「よし、今日は言葉を贈ろう」と、いうことで、
『禍福は糾える縄の如し』という言葉を頂きました。
かふくはあざなえるなわのごとし。前漢の司馬遷がまとめた歴史書『史記』の一節です。
災禍と幸福とは糾った(縒り合わせた)縄のように表裏一体であり、一時のそれに一喜一憂しても仕方がないということ。
35歳で脱サラした私には「上司」的な人も「部下」的な人も少なく、「贈る言葉」に縁遠かったため、本当にうれしかったです。
と同時に、人を見て、とっさに「言葉を贈る」ことができる見識に感嘆しました。役職のそれと、日々の研鑽なのだと想像するのですが、そうありたいなと思うのです。
10年以上の育児で、いろいろな物事をみせてくれた娘も12歳で、この3月下旬に小学校の卒業式を迎えました。
娘には、たくさんの人から多くの言葉を贈って頂きましたが、
父親として何か言葉を贈らねば、と考えるものの、中々適切な言葉が浮かびません。
結局、「父ちゃんは、ついこの間、こういう言葉をもらったよ」と報告するに留まり、
未だに言葉を贈ることができていません。
この調子では、中学の卒業式のタイミングになってしまいそうです。
なので、その代わりとして、本の読み聞かせをすることにしました。
幼児園までは「読んで読んで」でしたが、小学校では自分で読破することが楽しくて、とんと聞いてくれなくなりました。
さて、今回の本はどのくらいで終わるかは分かりませんが、うとましがられても何とか頑張っています。
ヤニス・バルファキス著『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい 経済の話。』です。
贈る言葉の代わりになれば良いのですが。。。
添付の画像は、先日娘が市役所でもらった「さわやか市民賞」のたてとメダルです。
先般の兵庫県から表彰された「地域安全ポスター」最優秀賞受賞が評価されたこと、によるもので、
娘にとっては、え?そんなに凄いことだったとは、と最優秀賞受賞を再認識する機会となりました。
なりふり構わずで、途中心臓も止まりもしましたが、育児を頑張って良かったのだと思います。いろいろな物事、機会に親子で育てられていることに感謝していきます。
4月からは中学生。ヒヤヒヤさせられることも起きるのかもしれませんが、もうしばらく頑張ってみたいと思います。
百果葉 安永周平
百果葉(HYAKUKAYO)は「次世代のための農業をめざして」兵庫県で農産物を生産しています。https://hyakukayo.com/ ブログ「百果葉創業回想記録」http://blog.livedoor.jp/hyakukayo_blog/ もよろしくです!