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2021年の仮想通貨バブルを確信する根拠=大口理論

免責事項:本記事は著者個人による分析及び私見であり、投資アドバイスではありません。読者に損害が発生した場合、著者は一切の責任を負いません。

はじめまして、808おじさんです。

2018年から2020年の末まで、仮想通貨相場の動きが自分の予想通りに動いており、これから大きな流れが起こると確信したので初めて長文の記事を書きました。

この記事では難しい投資用語やチャート用語を使わずに、仮想通貨に触れはじめたばかりの初心者でもわかるように説明しています。記事は完全無料です。

仮想通貨相場で長い間投資を続けている人も、この記事から多くの新しい気づきを得ることができるでしょう。

序章. 仮想通貨バブルの再来はすぐそこに

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2017年は仮想通貨バブルの年だった。

多くの仮想通貨が非常識なレベルの大暴騰をし、少なくない仮想通貨長者が誕生した。

だが、その仮想通貨バブルも2018年には崩壊し、仮想通貨は長い冬の時代に入った。暴騰したコインも価格がおおむね数十分の1以下になってしまった。

そして時はたち2020年12月16日、ビットコインが3年ぶりに最高値を更新し、2万ドル(210万円)を超えた。

日本でも世界でも、メディアが一斉にこのニュースを伝えた。仮想通貨投資家たちは沸き立った。ビットコインを多くの人が話題にし、Twitterのトレンドにもランクインしていた。

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この日の夜、私は文字通り一睡もできなかった。

なぜなら、待ちに待った仮想通貨バブルがこれから起きることを確信しており、あまりにも興奮していたからだ。

ここでいう仮想通貨バブルとは、2017年に起きたような、ビットコインだけでなくその他のコイン(アルトコイン)の価格が10倍から数百倍になるような現象を指す。

この記事を書いている2020年12月末時点では、アルトコインの多くはまだ低迷している。

下はアルトコインの一つであるエイダ(ADA)のビットコイン建価格の週足チャートである。

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図1.  エイダ(ADA)のビットコイン建価格のチャート(Tradingview

エイダを含めた多くのアルトコインの価格はビットコインと比べるといまだに低調であるため、2021年のアルトコインバブル到来を予想している人はほとんどいない。

だがそれでも、私はアルトコインのバブル相場が来ることを信じている。早ければ、アルトコインバブルは2021年初頭から始まるかもしれない。

少し落ち着いて話そう。

ビットコインやその他の一部の仮想通貨は金融産業に大きなイノベーションを起こすプロダクトであると同時に、魅力的な投資対象でもある。

しかし、仮想通貨相場には、その他の金融商品とは明らかに違う異様な値動きのパターンが見られる。

今から2年前の2018年、私が考案した「大口理論」により、この異様な仮想通貨の値動きを説明できることに気づいた。

それ以降、この「大口理論」を根拠に、様々な媒体で再び仮想通貨バブルが起こると言い続けてきた。

2019年末に発売されたYenSPA!の対談記事の中でも、私は次のように述べている。

2020年にはビットコインがまた2万ドルを超えてメディアが囃し立てていなごが湧く。そこで大口で仕込んでたアルトコインが20倍とかになるだろう。

今回の記事では、「大口理論」を根拠に、2021年に仮想通貨バブルが起きる可能性がきわめて高いことを説明していく

そして、アルトコインバブルが来た時にうまく波に乗り効率的に利益を出す戦略についても解説する。

1. ビットコインとアルトコイン

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仮想通貨相場の「大口理論」を理解するために重要なのは、ビットコインとアルトコインの性質の違いに目を向けることだ。

ビットコイン(BTC)はこの世に誕生した第一号の仮想通貨(正しくはCryptocurrency、暗号通貨)である。2009年に匿名技術者のナカモト・サトシがビットコインを発明した。

ナカモト・サトシはブロックチェーン技術を用いることで、デジタルデータにもかかわらずコピーや改ざんがきわめて困難な通貨=ビットコインを生み出すことに成功した。

ビットコインは新世代の通貨としてだけでなく、価値の保存手段として、年々その存在感を増している。ビットコインの価値と利便性に気づく人が増えるほど人気も高まり、価格が上昇していく。

このノーベル賞級の発明をしたナカモト・サトシの天才性と匿名性も相まって、無数に存在する仮想通貨銘柄の中でも、ビットコインはその地位を確固たるものにしている。

例えるなら、ビットコインは仮想通貨界の天皇のような存在だ。

天皇が日本国の象徴であるように、ビットコインも仮想通貨の象徴であり、その地位を脅かすことはタブーとなっている。

その一方で、ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインと呼ばれている。

アルトコインの中にはイーサリアムのように契約(コントラクト)やトークン発行のプラットフォームとして開発されたものや、匿名通貨のようにコインの受け渡しのプライバシーを秘匿にできるものがある。

アルトコインの銘柄は年々増え続けており、現在ではその数は数万を超えるだろう。

ただし、アルトコインの中にはプロジェクトが動いていないものや、そもそもコイン自体の存在意義が不明なものもある。

というよりも、アルトコインには、そのような実質的な価値のないコインが大多数を占めている。

時価総額(流通枚数 X 1枚あたりの価格)でも、過去にビットコインを超えたアルトコインは存在しない。

一般的な知名度も、ビットコインがアルトコインを凌駕している。

下の過去4年間のGoogleトレンドの結果が示すように、代表的なアルトコインであるリップル(XRP)でもビットコインの知名度には到底及ばない。

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図2. ビットコインとリップルの検索頻度比較(Googleトレンド

仮想通貨を保有していないほとんどの人にとっては、仮想通貨はビットコインくらいしか知らないだろう。あなたも、仮想通貨を購入する前はビットコインしか知らなかったのではないだろうか。

ビットコインとアルトコインのこの性質の違いが、あとで説明する「大口理論」において重要な鍵となるので覚えておいてほしい。

2. 仮想通貨相場の不自然な2つの特徴

さっそく、「大口理論」に気づくきっかけとなった、仮想通貨の相場に見られる不自然な2つの特徴について見ていこう。

特徴1:不自然な大暴騰や急激な値動き

1つめの特徴は、ありえないほどの倍率でコインの価格が大きく暴騰したり、短期間のうちに価格が上下に激しく動くことである。

2017年は強烈な仮想通貨バブルが起きた年だった。

ビットコインは年初の10万円から年末には200万円以上にまで到達し、実に20倍もの値上がりを見せた。

アルトコインには、さらに大きく値上がったものが数多くあった。

下は2016年7月から2018年6月にかけてのバージ(XVG)の週足チャートだ。

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図3. 2016年7月から2018年6月までのバージ(XVG)のチャート(Tradingview

バージは2017年3月から同年6月までの短期間で0.00002ドル(およそ0.0021円)から0.0067ドル(およそ0.7円)、330倍にも値上がりした。

さらに同年12月には0.31ドル(およそ33円)の値をつけ、3月から9ヶ月間で、なんと15500倍もの値上がりを記録したことになる。2018年になると、仮想通貨バブルの崩壊とともにバージの価格は急降下した。

また、2017年後半にローンチされたトロン(TRX)の価格は、2017年12月6日から2018年1月5日までのたった1ヶ月間で、0.002ドルから0.35ドルまで、175倍にも値上がりした。

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図4. 2017年11月から2018年2月にかけてのトロン(TRX)のチャート(Tradingview

この1ヶ月間で、トロンの時価総額は1億4000万ドル(およそ147億円)から245億ドル(およそ2兆5700万円)にまで膨らんだことになる。

いくらバブル期の加熱があるとはいえ、そして、仮想通貨相場が休日もなく24時間休みなく動き続けているとはいえ、ある投資商品が短期間のうちに極端な暴騰をし、時価総額が大企業レベルのそれに匹敵するまで膨らむのは異様なことだ。

2017年、あるいはもっと前から仮想通貨投資を行なっている人にとって、仮想通貨がこのような激しい値動きをすることはもはや常識となっている。

だが、株やコモディティなどの金融商品の投資家にとって、1ヶ月で100倍以上も値上がりする投資商品など、驚き以外の何物でもないだろう。

バージやトロンをはじめとした、暴騰が起きた多くのアルトコインは、価値を裏付ける根拠がほとんどないか、まったくない。あまりにも不自然な大暴騰といえる。

価格が数分〜数時間の間で不自然に大きく動くのも仮想通貨の特徴だ。

下は2019年3月14日のビットコインの1時間足のチャートだ。たった1時間の間に、上下に7%も不自然に価格が動いた。

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図5. 2019年3月14日のビットコイン(BTC)のチャート(Tradingview

下のチャートは、2020年6月2日のビットコインの1時間足の値動きだ。

9500ドル台で推移していた価格が一気に10474ドルにまで上がり、数時間後には8600ドルまで下がったが、瞬時に元の9500ドル台まで復帰した。実に、上下に20%も価格が動いたことになる。

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図6. 2020年6月2日のビットコイン(BTC)のチャート(Tradingview

これらの値動きを見せるようなチャートのパターンは、ビットコイントレーダーの間でそれぞれ「ライトセイバー」や「シンプソンチャート」と呼ばれる有名なものだ。

急激な値上がりに釣られてロングをすると、その後の急激な値下がりで損失を被るし、値下がりに乗じてショートをすれば、その後のリバウンドでやはり損失を被る。これらは、そのような値動きのパターンである。

短時間の間に上下に激しく動く値動きは仮想通貨に特徴的な、不自然な現象といえる。

この他にも、仮想通貨プロジェクトがポジティブな材料のアナウンスをしたり、イベントが近づくと不自然なほど急速に、かつ大幅に価格が上昇する現象もよく見られる。

不自然なほどの大暴騰や急激な値動き。これが、仮想通貨の相場に見られる1つめの不自然な特徴である。

特徴2:ビットコインとアルトコインで値動きのパターンが不自然に異なる

2つめの特徴は、ビットコインの価格が上昇している時にアルトコインの価格が一切動かなかったり、ビットコインの価格が落ち着いている時にアルトコインの価格が一斉に暴騰したりするなど、ビットコインとアルトコインで値動きの仕方が異なることだ。

具体的に、バブルが起きた2017年の例を見ていこう。

2017年初旬、ビットコインは値上がりを続け、2月には3年以上ぶりに最高値を更新する1200ドルに到達した。ビットコインの値上がりは3月上旬まで続き、年初から50%以上も値上がりした。

ビットコインが続伸していたこの期間、代表的なアルトコインのリップルは真逆の値動きを見せていた。

下のチャートのように、2017年初旬から同年3月になるまでリップルの価格はずっと値下がりし続け、ビットコインの価格が落ち着いてからようやく上昇し始めた。

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図7. 2017年1月から3月にかけてのビットコイン(BTC)とリップルの(XRP)の価格変動率の推移(Tradingview

もっと長い時間軸で観察しても、ビットコインとリップルの値動きパターンは大きく異なっていた。

2017年のビットコインとリップルの価格変動率の推移を示したのが、下のチャートだ。この1年間で、ビットコインとリップルの価格はそれぞれ20倍と500倍になった(図の変動スケールは厳密には異なるので注意)。

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図8. 2017年のビットコイン(BTC)とリップル(XRP)の価格変動の推移(Tradingview

少しわかりづらいかもしれないので、このチャートを下の図のようにシンプルにしてわかりやすくした。

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図9. 2017年のビットコイン(BTC)とリップル(XRP)の価格変動の推移を模式化した図

ビットコインの価格がほぼずっと右肩上がりで伸びているのに対し、リップルの価格は暴騰する時期と停滞する時期がはっきりと分かれていることがわかる。

もしもリップルの値動きがビットコインと全く同じように連動してると、下の図のように、両方とも価格が一定の値上がり率で直線的に上がり続けるパターンになるはずだ。

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図10. ビットコイン(BTC)とリップル(XRP)が一定の値上がり率で推移した場合の図

しかし、現実にはこのようなパターンにならず、リップルは暴騰する時期と停滞する時期とがはっきりと分かれている。

多くのアルトコインも、リップルと同様に暴騰する時期と停滞する時期がはっきり分かれており、同じ時期に一斉に暴騰をする傾向が見られた。

仮想通貨全体にものすごく大きな好材料が出たわけでもないのに、多くのアルトコイン銘柄が歩調を合わせていっせいに暴騰するのである。

アルトコインが一斉に暴騰する時期は、仮想通貨投資家の間でアルトシーズンとよばれている。

2017年の1年間におけるビットコインとアルトコインの値動きのパターンが異なることがよくお分りいただけただろう。

そして、これよりももっと長い数年間におよぶ時間軸においても、両者の値動きのパターンは不自然なほど異なるのだ。

下は、2016年10月から2020年12月までにおけるビットコインとネオ(NEO)の価格変動パターンを示した図である。2016年10月を底辺の基準とし、両者の最高値を同じ高さで表している。

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図11. 2016年10月から2020年12月にかけてのビットコイン(BTC)と(NEO)の価格変動の推移(Tradingview

こちらも、よりわかりやすくするために模式化してみよう。

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図12. 2016年10月から2020年12月にかけてのビットコイン(BTC)と(NEO)の価格変動の推移を模式化した図

ビットコインは2017年12月に2万ドル付近の価格をつけた後、2019年まで価格が下降しっていった。その後は価格が持ち直し、2020年終盤からは一気に価格が跳ね上がり、同年12月に過去最高値を更新し3万ドル近くまで高騰している。

その一方、ネオの価格は2017年に最高で1700倍にまで上昇し、2018年以降は急降下した。2019年以降は、ビットコインの価格が回復しているにもかかわらず、ネオの価格はピーク時の10分の1以下にまで低下したまま低迷が続いている。

この変動パターンはネオにかぎらず、その他多数のアルトコインにも当てはまっている。

4年間におよぶビットコインとアルトコインのこのような値動きの変動パターンは、下のようなネオのビットコイン建(アルトコイン価格をビットコイン価格で割った値)での価格のチャートに反映される。

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図13. 2016年10月から2020年12月にかけてのネオ(NEO)のチャート(ビットコイン建価格)(Tradingview

アルトコインがビットコインに対してどの程度強いか。その強さを表すのが、アルトコインのビットコイン建価格である。

アルトコインがビットコインに対して強い時期と弱い時期にはっきりと分かれていることが、このビットコイン建価格のチャートからも読み取れる。

ビットコインもアルトコインも同じ仮想通貨だ。それにもかかわらず、アルトコインとビットコインの価格が変動する時期がはっきりと分かれるのは、かなり不自然といえる。

このように、ビットコインとアルトコインの値動きパターンが不自然に異なることが、仮想通貨の相場に見られる2つめの不自然な特徴である

3. 仮想通貨相場の謎を解き明かす「大口理論」-2021年のアルトコインバブルを確信する根拠

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ここまで述べてきたような仮想通貨の相場に見られる不自然な2つの特徴は、仮想通貨投資家の間ではどれも常識となっているものだ。

しかし、これらの特徴が生み出される理由について考察した人は、ほとんどいない。

だが私は、一つの理論を作ることで、これらの謎すべてに対して答えを出すことができた。

その理論が「大口理論」である。大口理論は次のように説明できる。

・仮想通貨相場は少数の大口投資家により操作されている
・大口投資家が自らの利益を最大化するように仮想通貨相場が作られている

もしも資金力がある少数の投資家が大口となれば、相場を操縦して容易に価格を操作できる。

大口が仮想通貨相場を操作する目的は、ただ一つ。それはもちろん、大口自身が儲けること。できるだけ効率よく多くの資金を相場から巻き上げることだ。

彼らは、できるだけ多くの人間を養分にするために仮想通貨相場におびき寄せ、養分となる投資家に金を落とさせるのである。

大口は、仮想通貨やブロックチェーン技術の発展に貢献することなど考えていない。ましてや、我々のような一般人を儲けさせることなど、微塵も思っていない。

大口が欲しいのは、金だけ。

大口は仮想通貨を安く仕込んで、養分投資家にできるだけ高く売りつけたい。仮想通貨相場は、大口にとって、単なる集金の場にすぎない。

そう、真実を言おう。

ほとんどの仮想通貨は、大口のための集金システムにすぎなかったのである。

それでは、大口理論をより掘り下げて解説しよう。

大口とはつまり仕手筋のことであり、資金力があり、あるコインの流通枚数のうち大きな割合を保有している投資家のことだ。「流通枚数のうち大きな割合を保有している」ことが、相場操縦するために特に重要である。

たとえばここに、流通枚数が1000枚のコインがあったとする。

大口が同じ資金を使って相場でコインを買い上げた場合、次の2つの場合のうちどちらの方が容易にコインの価格をつり上げられるだろうか。

1. 大口が1枚を保有し、999人が1枚ずつ保有している場合
2. 大口が900枚を保有し、100人が1枚ずつ保有している場合 

正解は2だ。

1の場合では、大口が相場でコインを買い上げていくと、999枚のコインが次々と売りに出されていく。つまり、大口による買い圧は、999枚の潜在的な売り圧に阻まれることになる。

その一方、2の場合では、この潜在的な売り圧はたったの100枚であり、1の場合のおよそ10分の1に限定される。

そのため、2の場合では、大口は同じ資金を使い、1の場合よりもコインの価格を効率的に押し上げることが可能になるのだ。

コインの流通枚数の大きな割合を保有する大口の存在。そのような大口が存在する証拠が、あるインジケーターからも示されている。

そのインジケーターはさとちん氏が開発したAPS(ALT PUMP SEARCH)という。

仕手筋の買い集めパターンを、さとちん氏が独自の分析手法でロジックに落とし込み開発したインジケーターがAPSだ。

APSはチャートツールのトレーディングビューTradingview)上に表示できる。

大口はコインを大量に買い集める際、一気に買うと価格が上がって気付かれてしまうため、価格がなるべく変動しないように大きな売りを板に出しながら、コインを買い集める。

APSは、このように大口がこっそりとコインを大量に買い集めしている時などにサインを出す。

トレーディングビューにこのAPSを表示させると、多くのアルトコインのチャートでシグナルが顕著に出ていた。

下は図3と同じ2016年7月から2018年6月にかけてのバージ(XVG)の週足チャートであり、APSも同時に表示している。

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図14. 2016年7月から2018年1月までのバージ(XVG)のチャート(Tradingview

2016年後半の安値でAPSのシグナルが強く現れており、バージがこの時期に買い集められていることが推測できる。上述したように、バージに価格はその後から上昇しはじめ、最大で15500倍にまで暴騰した。

次は、図4でも示したトロンの価格推移の日足チャートを見てみよう。図4とまったく同じ期間のチャートを、APSとあわせて表示した。

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図15. 2017年11月から2018年2月にかけてのトロン(TRX)のチャート(Tradingview

やはりAPSのシグナルが強く出続けたあと、トロンの大暴騰が起きている。

バージもトロンも、大口がコインを安値で大量に買い集めて売り圧を減らし、その後で自ら買い上げて大暴騰を起こし、高値で養分投資家に売りさばいたのだろう。

ビットコインでも、大口による買い集めと思われるAPSのシグナルが見られた。

下は、バブルが崩壊した2014年初頭から再び最高値を更新した2017年初頭までのビットコインの週足チャートである。

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図16. 2013年12月から2017年3月までのビットコイン(BTC)のチャート(Tradingview

これを見ると、2015年の5月頃から9月頃にかけてAPSのシグナルが大きく現れており、2014年から続いていた低迷期の底値付近である200ドル台で、大口がビットコインを買い集めていたことがうかがえる。

また、2018年から続いていたビットコインの低迷期においても、2019年の1月から4月にかけて、やはり底値付近である3000ドル台でAPSのシグナルが大きく出ている。

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図17. 2017年12月から2020年12月までのビットコイン(BTC)のチャート(Tradingview

やはりここでも、大口が大量のビットコインを仕込んでいたのだろう。

実際に、ビットコインの価格がステーブルコインUSDTを発行しているテザー社より不正に操作されているという調査結果もあり、アメリカ証券取引委員会(SEC)がビットコインのETF化を承認しない理由になっているという報告もある。

さらに、リップル(XRP)を大量保有しているリップル社に対するSECの訴状の中には、リップル社幹部がマーケットメイカーに対して「自社アナウンスの直後に市場でリップル(XRP)を買い上げるように」と指示していたという指摘もある。

流通枚数の大きな割合を大口が保有していれば、買いや売りを入れることで、コインの価格の操作が容易になる。

ここで、仮想通貨相場の不自然な特徴の1つ目を思い出してもらいたい。その特徴とは「仮想通貨の価格が不自然に大暴騰したり急激に動くこと」だった。

実質的な需要がゼロのコインがありえない倍率で暴騰したり、短期間で価格が上下に大きく変動したり、コイン運営のアナウンスの直後にコインの価格が一気に上がるような特徴だ。

この1つめの特徴は、大量のコインを買い占めている大口によって価格が操作されていたことが理由であることが、ここまでの大口理論の説明でお分りいただけるだろう。

次に、仮想通貨相場の不自然な特徴の2つめである「ビットコインとアルトコインで値動きのパターンが不自然に異なること」についてはどう説明できるだろうか。

ビットコインの価格が上昇している時にアルトコインの価格が一切動かなかったり、ビットコインの価格が落ち着いている時にアルトコインの価格が一斉に暴騰したりするなど、ビットコインとアルトコインで値動きの仕方が異なるといった特徴だ。

ここでもう一度、2017年初頭のバブル開始時のビットコインとリップル(XRP)の価格変動率の推移(図7)を見てみよう。

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図7. 2017年1月から3月にかけてのビットコイン(BTC)とリップルの(XRP)の価格変動率の推移(Tradingview

ここでは、ビットコインとリップルの大口が同一だと仮定する。もし自分がそのような大口になったとして価格を自在に操作できるとしたら、どのように相場を操縦するだろうか。

2017年初頭はまずビットコインの価格上昇が先行し、同年3月に2013年末以来となる最高値を更新した。そこからしばらく遅れてリップルや他のアルトコインの価格が上昇しはじめ、アルトコインバブルが起きた。

大口理論を考えれば、この「ビットコイン→リップル(アルトコイン)」の順序で価格上昇が起きたことは、偶然ではなく必然だとわかる。

もう一度、この記事のはじめの方で述べたビットコインとアルトコインの違いを思い出してほしい。

ビットコインは仮想通貨の象徴、つまり天皇のような存在である。どのアルトコインであっても、ビットコインの人気と知名度には遠く及ばない。

アルトコインの銘柄が無数に増えた現在でもビットコインの人気と知名度を上回るものは存在しない。

ましてや、今よりもずっとアルトコインの存在感が薄かった2017年の初頭においては、ビットコインとアルトコインの認知度の差はもっと歴然としていた。

大口の目的を思い出してみよう。彼らの目的は、なるべく多くの人間を仮想通貨相場に参入させて、お金を落としてもらうことのはずだ。彼らは常に、経済合理性を最大限にするやり方でアクションを起こすはずだ。

そう考えた時に、ビットコインとアルトコインのどちらの価格を先に上昇させるべきだろうか。

答えはもちろん、ビットコインである。

ビットコインの価格が過去最高値を更新して上昇し続ければ、これを世界中のメディア-NHK、朝日新聞、CNN、ブルームバーグ、ロイターなど-がニュースとして報じる。

そう。大口はまずビットコインの価格を先に上昇させることで、世界中のメディアに宣伝させるのである。

メディアを通じて人々はビットコインの価格が上昇していることを知り、儲けのチャンスとばかりに仮想通貨相場に参入する。

さて、もしもビットコインの価格が最高値を更新せずに低迷しており、リップルやイーサリアムなどのアルトコインの価格が100倍になったとしたら、どうだろうか。

アルトコインの認知度はビットコインのそれに到底及ばないため、そのことを報じるメディアもかなり少ないだろう。

だから、仮想通貨相場に参入してくる人数もかなり限られることになり、大口がお金を巻き上げる養分の数も少なくなってしまう。

だから、2017年の初頭にビットコインがアルトコインに先んじて上昇し過去最高値を更新したのは、偶然ではなく必然なのである。

そして、このビットコインのニュースがある程度広まったら、大口はここぞとばかりに、今度はアルトコインの価格を一気に押し上げるのだ。

ビットコイン高騰のニュースにつられて仮想通貨相場に参入した投資家は、ここで初めてアルトコインの存在に気づく。

「なんだ、この高騰しているリップルとかいうコインは?」

仮想通貨相場への参入者たちは、乗り遅れまいと上昇し続けるアルトコインに手を出す。イナゴがイナゴをよび、価格はさらに上がる。

大口による、このような計画的なアルトコイン価格の吊り上げが、アルトシーズンと呼ばれるものの正体だ。

ビットコインはといえば、最高値を更新するたびにメディアが取り上げ、噂が噂をよび、新規の投資家を次々と仮想通貨相場に送りこみ続ける。

大口はビットコインだけでなくアルトコインも高騰させ、両者を高値で相場参加者に売りつけることができるため、二度美味しい思いができるのだ。

さらに、バブルに期間内において、アルトコインが低迷する時期と高騰する時期(アルトシーズン)を作り出すことで、大口は効率よく儲けることができる。

もう一度、2017年の1年間にわたるビットコインとリップルの値動きを模式化した図9を見てみよう。

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図9. 2017年のビットコイン(BTC)とリップル(XRP)の価格変動の推移を模式化した図

2017年の1年間で、ビットコインの価格は20倍に、リップルの価格は500倍になった。ただし、この1年間でそれぞれの価格の変動パターンは異なっていた。

さらに分りやすくするために、この図にAからDまでの期間を入れる。

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図18. 2017年のビットコイン(BTC)とリップル(XRP)の価格変動の推移を模式化しAからDの期間を示した図

図18の期間Aでは、ビットコインの方がリップルよりも価格上昇率が高い。

期間Bにおいては価格上昇率においてリップルの方がビットコインを圧倒的に上回り、期間Cでは再びビットコインがリップルを上回る。そして、期間Dではまたリップルの価格上昇率がビットコインのそれを大きく上回っている。

つまり、時期によって価格上昇率が高い方にポジションを乗り換えれば、利益効率を最大化することができる。

たとえば2017年の1年間、リップルをずっと保有していれば、それだけで資産が500倍になっていた。

だが、次のようにビットコインとリップルのポジションを期間ごとに持ち替えると、さらに資産を増やすことができる。

期間A(1月12日〜3月17日):ビットコインのポジション=1.6倍
期間B(3月18日〜5月18日):リップルのポジション=63倍
期間C(5月19日〜12月11日):ビットコインのポジション=8.1倍
期間D(12月12日〜翌年1月4日):リップルのポジション=13倍

つまり、上のようなスケジュールでポジションを変えていくことで、資産は1年間で

1.6倍×63倍×8.1倍×13倍=10601倍

となり、最大で1万倍にまで資産を増やすことができる。リップルだけを保有している場合の20倍の利益効率だ。

大口はコインの保有数が多いため、実際にはそれぞれの期間における頂点の価格で売ることが難しいのでここまでの利益効率にはならないが、利益を最大化するための理屈はお分りいただけるだろう。

ここまではバブル期だった2017年の1年間のビットコインとアルトコインの値動きパターンを例に説明してきた。

そして、ここまで説明したのとまったく同じ理論を用いて、時間軸を2020年の終わりまで伸ばした数年間におけるビットコインとアルトコインの値動きパターンの違いも説明できる。

ここでもう一度、2016年10月から2020年12月にかけてのビットコインと(NEO)の価格変動の推移を模式化した図12に、前回のバブル期からのビットコイン価格の最高値更新の時期を表示したのが、下の図19だ。

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図19. 2016年10月から2020年12月にかけてのビットコイン(BTC)と(NEO)の価格変動の推移を模式化しビットコインの最高値更新の時期を示した図

前述したように、2017年3月にビットコインはおよそ4年ぶりに最高値を更新し、続いてアルトバブルが起きた。

そして2020年12月、ビットコインは2017年12月以来の最高値を更新した。

今回もまた、ビットコインが多くのアルトコインに先んじて前回バブル期の最高値を更新したのだ。

私は大口理論から、必ずビットコインがアルトコインよりも先に最高値を更新することをすでに予想していた。

もうおわかりだろう。大口はやはり、2017年初頭と同様に、今回もまずビットコインの価格を史上最高値まで押し上げたのだ。

その目的はもちろん、仮想通貨相場に再び投資家を呼び込むためだ。実際に、この記事の冒頭でも紹介したように、世界中のメディアがビットコインの最高値更新をニュースで伝えた。

今、2021年1月はまさにアルトコインバブルの入口に近づいているのだ。

大口はずっと前から、仮想通貨バブルを再び起こす計画を作っており、そのシナリオ通りに相場を動かしていたのである。

前回のバブル期に、大口は仮想通貨を高値で売却した。図19を見るとわかるように、バブル崩壊後の2018年の弱気相場では、アルトコインから資金が急速に抜けていった。

次のバブルでもビットコインの価格を先に上昇させる必要があるため、大口はアルトコインの利益をビットコインに回していたのだろう。

そしてバブルが崩壊してしばらく経過してから、大口は気づかれないようにコツコツとビットコインとアルトコインを買い集めていた。

それは再び大口がコインの大量保有者となり、相場操縦をして仮想通貨バブルを起こし大儲けするためだ。

相場操縦をして仮想通貨バブルを起こすために必要なコインの量を買い集めるには、時間がかかる。そのため、前回のバブルからこれだけの時間がかかっているのである。

ちなみに、図17にも示した通り、ビットコインは2019年の1月から4月にかけて、底値付近である3000ドル台で大口が仕込んでいた痕跡がある。

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図17. 2017年12月から2020年12月までのビットコイン(BTC)のチャート(Tradingview

そして、多くのアルトコインも、相場の低迷期に大口が仕込んでいた痕跡がある。下は、2017年11月から2020年12月にかけてのイオス(EOS)の週足チャートである。

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図20. 2017年11月から2020年12月にかけてのイオス(EOS)のチャート(Tradingview

APSの表示を見ると、イオスも2020年後半にしっかりと買い集められているようだ。このようなAPSの反応を示すアルトコインは他にも多い。

これらのデータから、2021年の仮想通貨相場は下の図のようにバブルが起こると考えられる。

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図21. 2021年のビットコインとアルトコインの値動きの推移を予想した図

図21の緑の枠で囲まれたところが2021年の予想である。2017年同様、ビットコインとアルトコインが高騰する仮想通貨バブル相場になり、特にアルトコインの顕著な暴騰が起きるだろう。

忘れてならないのは、仮想通貨バブルは大口が自分たちの利益を最大化する意図で起こすイベントだということだ。

ビットコインとアルトコインの値動きパターンの違いは、こういった大口の思惑が反映されて作られたものである。

大口にとってのビットコインは仮想通貨相場に投資家を呼び込むための宣伝材料であり、アルトコインは仮想通貨相場に参入した投資家からお金を奪うためのツールということである。

そして、アルトコインが高騰する時期と低迷する時期を作り出すことにより、大口はビットコインとアルトコインのポジションを乗り換えて効率よく儲けることができる。

仮想通貨相場の不自然な特徴の2つめ「ビットコインとアルトコインで値動きのパターンが不自然に異なること」も、以上のように大口理論から説明できるのだ。

ここで、仮想通貨相場の真実を、大口理論の観点からまとめる。

次世代の価値の保存手段や通貨として有望なビットコインに、大口は目をつけた。

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ビットコインはその優秀なファンダメンタルズゆえに、ビットコインの価格を吊り上げればマスコミや有識者が注目し、宣伝して投資家を仮想通貨相場に呼び込むことができるからだ。


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ビットコインの価格が上がるにつれて宣伝も加速する。ビットコインで儲けた人たちが知人に伝えたり、インターネット上で自慢するようになる。

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このようにして多くの人がビットコインを求めて仮想通貨相場に参入する。

ビットコインの一方、アルトコインのほとんどについては実需としての価値がなく、実質的な価格はゼロだ。実質的な価格がゼロでも、実際に価格が上がっていけば、人はそれが「価値あるもの」と信じ込み、投資をするようになる。

大口はこのことを利用し、すでに大量に仕込んだアルトコインの価格を相場操縦で吊り上げる。

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特に何かの材料があるわけでもないのに、アルトコインの多くが足並みを揃えて一斉に暴騰する。

ビットコインしか知らなかった仮想通貨入門者たちの多くは、ここで初めてアルトコインの存在に気づく。そして、暴騰するアルトコインに乗り遅れまいと購入に走る。

「なぜアルトコイン銘柄が一斉に暴騰をしているんだろうか?」

一般投資家がそんな疑問を持つ余地など、一切ない。

大口はコインの価格を劇的に急上昇させることで、投資家の脳にパチンコや競馬以上の強烈な刺激を与える。

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仮想通貨銘柄には「信者」とよばれる人たちがいる。このような人たちは、強烈な刺激で脳がハックされた人たちのことである。

「この通貨には未来がある」「ガチホ」「買い増し」と口走りながら、自発的かつタダで銘柄の宣伝をしてくれる彼らは、大口にとってはこの上なく都合のよい存在だ。

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大口にとっては、その銘柄のファンダメンタルズや未来などはどうでもいいこと。ファンダメンタルズの材料などは、大口が価格操作をするための口実でしかない。

大口は仮想通貨バブルを起こすだけでなく、その中でビットコインとアルトコインの価格を操作しながら両者のポジションを持ち替え、利益効率を最大化する。

一般投資家たちは、大口の手のひらの上で踊らされているにすぎない。

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コインの価格が上がればイナゴがわき、さらに価格が上がる。

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そして仮想通貨バブルの熱狂が頂点に達した時に、大口はコインを高値で一般投資家に売りつける。仮想通貨バブルの崩壊だ。

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高値で掴んだ多くの一般投資家たちは養分にされ、大事な資金を失ってしまう。

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このような一般投資家の大事な資金は、もちろん大口の手元に渡る。

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仮想通貨が弱気相場に入ったあと、一般投資家たちはコインを投げ売って損切りを行う。

その一方で大口はコツコツとコインを買い集め、次の仮想通貨バブルを起こすための準備をする。

一連の仮想通貨バブルのおかげで、世界中に仮想通貨が宣伝されることになった。仮想通貨への認知度が格段に高まったため、次に仮想通貨バブルを起こせば、大口はより効率的に投資家たちを仮想通貨相場に呼び込めるだろう。

これが、大口理論から見える仮想通貨相場の真実だ。

ここまで見てきたように、多くの場合、一般投資家は大口のカモにされる存在である。

しかし、この大口理論を習得して実践することで、我々のような一般投資家でも仮想通貨で稼ぐことが可能だ。

次の最終章では、来たる仮想通貨バブルに備えてうまく利益を出すための戦略を解説していく。

最終章. 仮想通貨バブルで稼ぐための戦略 

ビットコイン3

それでは、いよいよ大口理論をもとにした、仮想通貨バブルで稼ぐための戦略について解説する。

ここまで説明してきた大口理論をしっかりと覚えてていれば、この章で解説する戦略を容易に理解し実践することができるはずだ。

なお、ここでは仮想通貨バブルの期間だけではなく、仮想通貨バブルが崩壊した後でも利益をとるための戦略を挙げていく。

2021年のビットコインとアルトコインの価格推移の予想を示した図21をもう一度見てみよう。

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図21. 2021年のビットコインとアルトコインの値動きの推移を予想した図

戦略を立てやすくするために、仮想通貨バブル期を含めた「仮想通貨相場サイクル」を下の図22のように各フェーズごとに分けた。

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図22. 仮想通貨相場サイクルの図(緑字の「更新」はビットコイン価格の最高値更新のこと)

図22のように、仮想通貨相場には大きく「回復期」「バブル期」「低迷期」の3つのフェーズがあり、それが循環して仮想通貨相場サイクルができている。

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図23. 仮想通貨相場サイクルでは各フェーズを順番に繰り返す

それぞれのフェーズを以下に説明する。

・回復期

ビットコインが低迷期を抜け出して上昇トレンドに転じ過去最高値を更新するまでのフェーズ。アルトコインはまだ低調のまま。

・バブル期

アルトコインバブルが始まってから終わるまでのフェーズ。低迷していたアルトコインの価格が数十倍以上になる。バブル期では、アルトコインの価格上昇がビットコインのそれを上回る。ビットコインとアルトコインで価格上昇率の異なる時期が交互に現れる。

・低迷期

バブルが崩壊してから続くフェーズ。ビットコインとアルトコインの両方から資金が抜けていく。特にアルトコインの方がビットコインよりも急速に資金が抜ける。仮想通貨相場が長い時間、低迷する。

2020年12月31日現在、すでにビットコインの最高値が更新されており、バブル期に突入したと考えられる。だが、まだアルトコインの暴騰は起きていない。

このバブル期での戦略を解説していこう。

これから起こるであろう仮想通貨バブルは、前回バブルが起きた2017年と同様に、ビットコインとアルトコインの両方の価格が上昇するだろう。

アルトコインはビットコインよりもはるかに大きな暴騰が起こると予想されるため、大きな儲けを狙うならアルトコインに投資するのがベターだろう

また、大口は自身の利益を最大化するために、バブル期においてビットコインとアルトコインのポジションを乗り換えながら、両者の価格を交互に吊り上げていくことが予想される。

だから、基本的にはアルトコインの高騰に期待してアルトコインを多めに保有しつつ、アルトコインがもし暴騰したら利益を確定させてビットコインにポジションを移すとよい。

そしてアルトコインの価格がビットコイン建でじゅうぶんに下がったところで、再びビットコインからアルトコインにポジションを移して暴騰を待つ戦略が考えられる。

何度も説明するように、仮想通貨相場はビットコインとアルトコインとで価格変動のパターンが異なる。

だから、アルトコインのトレードをするときは、ビットコイン建で価格を追いながら行うべきだ。アルトコインのビットコインに対する強さを観察することで、両者の価格変動トレンドを読み取ることができる。

アルトコインをビットコインペアでトレードするには、世界最大手の仮想通貨取引所Binanceの使い勝手が良い。まだ登録していない人は登録をお勧めする。

だが、Binanceは以前から日本人の利用を段階的に禁止するアナウンスを出しているため、いつか利用できなくなる可能性もある。

また、Binance Futuresではレバレッジ取引も可能だが、ロングをする際の証拠金としてビットコインやアルトコインを用いることができない場合もある。

そこでビットコインペアで取引できるところとしてお勧めなのが、CryptoGTだ。

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CryptoGTは現物の取引所ではなく、レバレッジ取引所であるため、少ない資金で大きな利益を出すことも可能だ。

ビットコインペアで取引可能なアルトコイン銘柄は、ETH/BTCBCH/BTCLTC/BTCEOS/BTCBNB/BTCDSH/BTCADA/BTCの7種類がある。

ビットコインだけでなく、アルトコインも証拠金として利用できるため大変便利だ。

CryptoGTの大きな特徴は入金ボーナスが充実しているところ。常時入金20%ボーナスが付与されるほか、期間限定での特別ボーナスイベントがたびたび開かれるので要チェック。登録はこちらから。

CryptoGTの使い方については別途下の記事を参照。

ところで、ここまで読んでいて疑問に思う読者も多いだろう。

アルトコインをトレードするといっても、アルトコインのどの銘柄を選んだらよいのだろうか、と。

そういう場合に便利なのが、仮想通貨取引所FTXのバスケット商品だ。

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バスケット商品とは、特定のアルトコインではなく、複数のアルトコインをまとめてバスケットに入れて価格を指標化したものだ。

FTXではアルトコインのバスケット商品として、次の種類がある。

ALT:時価総額上位のアルトコイン10銘柄
MID:時価総額中位のアルトコイン30銘柄
SHIT:時価総額低位のアルトコイン50銘柄
DRGN:中国系アルトコイン9銘柄
DeFi:DeFi系アルトコイン25銘柄
EXCH:取引所トークン5銘柄
PRIV:匿名系アルトコイン9銘柄

これらのバスケット商品であれば、特定のアルトコイン銘柄を選定しなくても、アルトコイン全体のトレンドに沿ってポジションを取ることで利益を出しやすくなる。

実際に私も現在、FTXのSHITにロングポジションを張っており、利益が出ている。

FTXでは現物だけでなくレバレッジ取引もでき、ビットコインの他にアルトコインを証拠金に利用することができる。Binanceともパートナーシップを結んでおり、世界中で利用者が増えている注目の取引所でもある。

今回はFTXとも特別タイアップとして、こちらから登録した新規ユーザーは取引手数料の支払いに使える30ドルボーナスがもらえ、取引手数料が5%オフになる。

どうしても特定のアルトコインを選びたいと思っている読者は、大口理論をもとに考察した高騰するアルトコインの条件とはを参照してほしい。

さて、アルトコインのポジションを取るのはよいが、迷うのが利益確定のタイミングである。

アルトコインの利益確定タイミングを判断するのは難しいが、時価総額が高いコインであれば、「ビットコインの時価総額を超える手前」が一つの目安になる。

ビットコインは仮想通貨の象徴、天皇である。

大口は仮想通貨の宣伝のために、ビットコインをこのようにブランド化し、利用している。

だから、どんなアルトコインでも、ビットコインの時価総額を超えないようにコントロールされているはずだ(2017年に起きたビットコインキャッシュ(BCH)支持者らによるビットコイン抹殺作戦はガチンコのものだと思われるが、ここでは話の趣旨に合わないので割愛する)。

たとえば、2017年6月19日にイーサリアム(ETH)の時価総額がビットコインの時価総額まであとわずかと迫ったが、そのあとは再びビットコインが時価総額で引き離している。

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図24. ビットコインとイーサリアムの時価総額の推移(Coinmarketcap

購入したアルトコインの時価総額がビットコインに迫るようであれば、利益を確定してよいだろう。また、あるアルトコインのビットコイン建の価格で数十倍になるようであれば、やはり利益を確定してよい。

仮想通貨相場サイクルのバブル期における戦略は、以上となる。

次に、仮想通貨サイクルの低迷期以降における戦略を考察する。

低迷期とはバブル崩壊の後に訪れるフェーズであり、そこではビットコインとアルトコインの両方から資金が抜けていく。特にアルトコインの方がビットコインよりも急速に資金が抜けていく。

そこで考えられる戦略が、ショートである。

ビットコインとアルトコインの両方でショートが有効だが、特にアルトコインの急落が激しいため、アルトコインのショートポジションで大きな利益を得ることができるだろう。

また、低迷期ではアルトコインのビットコイン建価格が下降し続けるため、CryptoGTなどでのビットコインペアでのアルトコインのショートがかなり有効だろう。

ここでもう一度、図1のエイダ(ADA)のビットコイン建価格のチャートを確認してみよう。

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図1.  エイダ(ADA)のビットコイン建価格のチャート(Tradingview

バブルが崩壊した後、エイダのビットコイン建価格は急激に下落していることがわかるだろう。

ショートの際に気をつけなければならないのは、レバレッジを高くしすぎたり、時折訪れるアルトコインのリバウンドである。

仮想通貨相場では、ロングに比べるとショートでは利益を得るためにリスクが大きくなるため、資金管理を徹底しながらのトレードが推奨される。

以上がバブル期およびその後の低迷期での、大口理論をもとにしたトレード戦略の解説だ。

読者の中には、現物のアルトコインに興味を持つ人が多いことだろう。

2017年のバブル期ではかなり多くのアルトコインが暴騰した。しかし、これから訪れるであろうアルトコインバブルの際には、暴騰するアルトコインの数はもっと少ないかもしれない。

上述したように、2020年12月、アルトコインの代表格であるリップル(XRP)を発行する運営体のリップル社とその幹部らが、アメリカ証券取引委員会(SEC)から訴訟を起こされてしまった

リップルが証券に該当する疑いが濃厚とのことで、政府に届け出をせずにリップルを売却したリップル社や幹部らが訴えられたのである。

リップルの価格はこの報道を受けて大幅に下落した。この後、アルトコインバブルが訪れても、もしかしたらリップルの価格は上がらないかもしれない。

リップル以外にも、証券に該当する可能性のあるアルトコインは多い。もしも規制が始まったら、それらのアルトコインは値上がりが難しくなる可能性がある。

最後に

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2万字におよぶ本記事を最後まで読んでいただき、まことに有難うございました。

仮想通貨相場と向き合っていて、いつも不思議に思っていた現象に「大口理論」でなぞを解くことができたのは、2018年夏でした。ふと車を運転しながら、この理論が天から降ってきたようにひらめきました。

どんな相場であれ、未来の予想をするのはとても難しく、また、予想をして外した時の恥ずかしさやバカにされる恐怖もあり、記事で堂々と大口理論を書くのをためらっていました。

しかしビットコインが最高値を更新し、いてもたってもいられず、今回のような長文の記事を一気に書いてしまいました。

予想が外れるのも怖いけれど、もし予想が当たった時に、あとから「実はこうなると思っていた」と言ったところで信じてもらえないだろうから、もっと後悔すると思ったのです。

最後に、もしこの記事が少しでも面白いと思っていただけたようでしたら、少しでも多くの方に読んでもらえるよう下のツイートをRTしていただけると嬉しいです。

それでは、この記事を最後まで読んでいただいたみなさんの爆益を祈念して、筆を置きたいと思います。

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