恥のバレンタイン

※お中元やお歳暮や年賀状は廃止のお触れを出すのに、なぜ職場の義務チョコ配布はなくならないんだ?という話しです※


こんにちは、実は拙者、曲がりなりにも一社会人でござる。


この喋り口調の通り、ある程度古風というか、保守的な企業に勤めているでござる。


どの程度古風かというと


・残業申請がされていないのでスタッフは残業をしていない、故にサービス残業も存在しないという報告をする


・20代〜30前後の女性が採用されたら「手をつけていい女か」の値踏みから始まり、結果職場結婚が多い


・女性は女性でキャバクラ的に振る舞うほうが生存に有利なので可愛げスキルを備えてると上からの覚えがめでたい


・パワハラ被害を訴えるスタッフに「あんまり騒ぐと逆に訴えるぞ」と詰め寄る人事部


・人事の管理職が女性スタッフの自己紹介でスリーサイズの申告を求める(冗談だからいいだろ、と思っている)


(ボカシてはあります)といった程度には古風で、30〜40代のまだまだこれからの人材がちょくちょくやめていくので毎年中途採用をしている有様にござるが、この程度のことは日本中どこの企業でもあることでござる。


そんな弊社においても、ポリコレの波には抗えず様々な研修が実施され、「やってる感」を出そうと涙ぐましい努力をしているのでござる。
上役はそれによって「弊社は先進的である」と自己肯定感を高め、実務を負わされる下っ端は現実と建前の間を行ったり来たりしており、お歳暮やお中元、年賀状なども「虚礼の廃止」として近年廃止される傾向にあるでござる。そうやって油断してると思いもよらず年賀状が来ることもあるので困ることもあるでござる。


疲れたので普通の口調に戻しますが、毎年2/14になると朝の始業前に女性スタッフ達がチョコレートを配るんですよね。


これいつまでやるのかな〜、って社会に出てから随分と感じてるわけて、今日はその話です。


だって普通に考えて負担じゃないですか。おそらく好きでやってる女性もいるにはいると思うんですけど、世間を見てると大抵は慣習的にやっているんだろうことは間違いないじゃないですか。


基本的に男性の方が圧倒的に多い職場なので、一人か二人しかいない女性スタッフで10倍以上の数の男性スタッフのためにチョコレートを用意してるんですよ。ざっと考えても


・予算を決める
・貴重な余暇を割いて実際に買いに行く
・当日は早めに職場に来てモノを配る
・ホワイトデーに労務に見合ったリターンが来るかは博打

何ならこちらの漫画くらいの気持ちで望める行事でないと、まじでやってる意味がわからない。


しかし自分自身こんなことを考えていても、彼女達が費やさざるを得なかった時間を考えるといざもらう場面で「こんなのやめなさいよ!」と面と向かって言うことはできない弱い足軽なのである。


そしてこの手のお返しを考えるのは当然若手男性スタッフたちであるが、最近はもう彼らの側もめんどくさくなっていて、「階級ごとに設定された金額を出して集まった総額をギフトカードにして送る」システムが成立している部署もある。


なんなのだろう。


女性は女性だからというだけでこのような労務を負い、男どもは大して感謝もしておらず(むしろめんどくさがっている)、消化試合的にこなしている「職場の義務チョコ」という儀式は…これこそまさしく「虚礼」ではないのか…。


それともやっぱりおじさんたちは義務チョコをもらって嬉しいから廃止したくないのか?こんなルーティーン的に渡されているのに…拙者ももっとおじさんになったらその喜びがわかるのだろうか。喜ぶその胸の内を気持ちを知ってみたくはあるが、わかりたくはない。


ポリコレを意識するわりに「女性が女性であることだけを理由に負わされているあんまり意義のない仕事(基本無給)」について言及しないのはダブスタクソオヤジの所業であろう…


これを書きながら思いついたけど、チョコをもらったおじさんたちが家に帰って「パパ、会社で一つもチョコ貰えなかったの〜?」と子供からイジられるのを回避するための福利厚生として、本部から女性スタッフに秘密裏に通達と手当が出ているのかもしれない。

まさかよ。



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