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お絵かきの記録【2021年上半期】

【この記事の目的】

・自分がやってきたこと、考えてきたことの振り返りと反省
・「○○日でこんなに上達しました!」という近道的なものではなく、私なりの試行錯誤の記録です
・似た環境にいる人や同じような悩みを抱える人の参考になれば嬉しいです

【環境と前提】

使用機器:iPad Pro 11インチ(初代) / CLIP STUDIO PAINT PRO。デッサンなどの練習はスケッチブックとシャーペン。
生活:社会人。会社にイラストと関わる要素は一切無し。平日に取れる自由時間は最大1時間、休日は用事がなければ自由時間多め。毎日描いてるわけでもなく、気分屋。ただし月1枚はイラストを仕上げることを目標にしている。
描くもの:基本的にアイドルマスターシリーズと少女☆歌劇レビュースタァライトの二次創作(ファンアート)。百合要素あり。カプ非固定。R-18は無し。

【1月】

 この頃に読んだふぉろわ〜さんのゆりしほ小説本に感銘を受け、そのワンシーンを描くことに。もともと仲の良いふぉろわ〜さんだったのもあり、モチベーションは高かった。

ゆりしほ2 (2)


 思い浮かんだシーンが背景込みだったので、背景もきちんと描こうと思い、パース定規やレッスンルームの写真などの資料を駆使。一方、クリスタの使い方を学びつつ、フローリングなど素材に頼れそうなところはうまく頼るようにし始めた。前回(昨年のクリスマス)では背景が課題だったので、一歩前進した気持ち。

 横顔、横からの身体を真面目に描いたのはこれが初めて。今見ると直したいところはあるものの、当時はわりと満足していた。塗り方も前回よりはマシになったものの、髪の毛の立体感を出せずにいた。

 ふぉろわ〜さんに喜んでもらえて嬉しかったです。

【2月】

 塗り方の練習がしたくなり、かなり前に描いていた線画に着色。もともと細かいところを描くのが好きなので(だから全体バランスを取るのが苦手)お花やフリルの装飾の作画コストが高くて楽しかった。

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 ふぉろわ〜さんに「グレスケにするとコントラストがわかりやすいから、キャラが背景に埋もれていないか確認できるよ」と教えられ、試してみると、たしかにキャラが背景にめちゃ埋もれてることに気付く。とくに衣装の色と背景が同化している。

taiyujiグレスケ


 後から調べてみると、グレスケでコントラスト確認するのはわりとメジャーな手法らしい。

 とくに私は影の塗りを控えめにしがちな癖があって、自分では影だと思って塗ったところが、思ったより影になってないな……というのに気づきやすくなる。これ以降、必ずグレスケレイヤーを作って、塗る時はコントラストを確認する癖をつけた。

【3月】

「あ、あんしほ描きたい」とふと思い立ち。

あんしほ_タイムラプス無し

 このあたりでようやく、私は無意識に腕を長く描きがちなことに気付く。シチュエーションとしては思い通りだけど、手や身体のバランスに作画力が追いついておらず、苦しい思いをする。

 百合子の誕生日イラストではラフの段階で「やっぱ腕長くね?」となり短くした記憶がある。ふぉろわ~さんにも指摘された。

ゆりこ_0


 この衣装を描いていて、当然ながら腕や肩まわりが露出していると誤魔化しが効かないと知る。鎖骨とは?????状態。適当にそれっぽい線を引くわけにもいかないので、モルフォ人体の本などを見ながら腕や肩まわりの繋がり方を理解しつつ、肩や腕まわりのデッサンを意識して増やす。

 ついでに、ちょうど本屋でいかにもな本を見つけて衝動買いする。描き方例もあってわかりやすい。ただ掲載量がちょっと少ないかも。

 この頃から顔のバランスも悩み始めた。もともと顔のパーツ配置についてはまともに練習したことがなかった。そんなに困ってないし……とその場のノリで乗り切っていたのが、顔の出来具合の不安定性につながっていた。

 余談。百合子誕生日イラストは昨年と同じ構図にしており、比較することで自分の成長を見て「やるやん」と褒めるやつをやっています。振り返りってこういうのも大事だと思います。

ゆりこ

【4月】

担当アイドル誕生日ラッシュ。

ちゆきばーす

 このあたりから、いよいよ顔のバランスまったく安定しないことにストレスを感じ始める。色塗りはかなり思い通りの色彩出せるようになってきたものの、顔が可愛くなくて納得いかないことが増えてきた。

 それ以外には、レースの描き方を試行錯誤したり、線の太さを変えてみたり。墨入れとかも試したものの、やっぱり細いほうが個人的には好きかなという結論に達する。

【5月】

 初めての振り返り構図。腰まわりの衣装の見え方に苦戦する。逆光っぽい構図にする試みは思ったよりうまくいったように思える。

まひるバース3

 ちょっと胴長になってしまったものの、表情や雰囲気は全体的に大好きで、描き始める段階でもっとポーズとか構図を練るべきだったと後悔。次に活かす。

 この頃に安倍吉俊さんの動画を見る。

 詳しくはぜひ動画を見て頂きたいのですが、要約すると、自分の中で起きた「あれ? ここおかしくね?」という違和感を、「まあこれくらいは大丈夫だよね」という感情で捻じ曲げていないか、ということ。自分の感情が無意識に現実を歪めてしまうことを自覚し、その無意識を捕まえて、歪みを直していくことが大切ということ。

 もちろん、絵が上手くなるには大前提として描く枚数を重ねて経験を積むしかないのだけれども、その枚数を重ねる時に、現実を歪めている感情に気付き、直しながら進められるかどうかが重要になってくる。

 この動画を見て以降、とにかく今の工程が塗りだろうがなんだろうが(もちろん早い段階に越したことはない)、おかしくね?って思ったら絶対に直すようにする。

【pixiv Drawfest】

 5月末に開催されていたpixiv Drawfestに参加、初めてプロのイラストレーターさんの講座を見る。

 中でも印象に残ったのが。モ誰さんの講座。配布された練習用イラストの元データ(モ誰さんが下塗りまでしたもの)を見て「レイヤ少なくね?????」と驚く。当時の私は(今思うと)無意味にレイヤを増やしがちで、こんなシンプルなやり方でもできるのかと感じた。しかも、色は透明ピクセルロックでそのまま一枚のレイヤに塗り重ねていくのを見て目からウロコ。

 他にもHeikalaさんやLoishさんの講座にも感銘を受ける。とくに、Loishさんの「最初から完璧でなくてもいい、デジタルなら後からいくらでも直せる」という考え方は、安倍さんの「おかしかったら直す」と合わせて、いつでも手直しする勇気に繋がると思った。Loishさんはラフのレイヤも透明度を下げてわざと残しておくことで、後の仕上げイラストの存在感をかさ上げするという手法を紹介されていて、これも目からウロコだった。

 このイベントの影響で塗り方と線画の作り方を大きく変えた。もともと、アタリ→ラフ→きっちり線画→パーツごとにレイヤ分けてバケツ塗り→影でまたレイヤを分けて……というやり方をしていたけれども、これがとても手間で滅茶苦茶しんどかった。

 なので、線画はできるだけラフの線をそのまま使って調えて、塗りレイヤは思い切ってひとつに統一して、パーツごとに細かく分けてたのもやめて、大雑把に分けて塗ることにした。これでお絵かき全体に対する(面倒くさい的な)心理的なハードルが下がったし、水彩ブラシなどで色が混ざり合うのがかえってアナログっぽくて楽しいと思えた。

 たとえばこの真矢とひかりの衣装は、上着や上掛けはすべて一つのレイヤで処理している。

おしかく (1)

 しかし顔のバランスが死んでる。いよいよきちんと顔のパーツの配置の仕方に向き合わなければと、アニメ私塾さんとかの動画を見漁ったりする。

【6月】

 まひるイラストの反省を活かして、初めから背景やシチュエーションも含めてじっくり考えた。

 恐らく上半期もっとも苦戦した一枚。

りんゆみ

 顔を大きく(つまりキャラに近い構図で)描くのがずーーーっと苦手だった、なぜかはわからないけれども、大きく描くと顔のパーツのバランスが悪くなりがち。目の大きさとか形、向き、あるいは口の開き方、とにかく何をどうすれば自然に見えるのかわからない。とくにこのちょっと俯いたりしてる構図。

 描く時に近付きすぎてるというのも原因のひとつにあると思う。もうひとつは、そもそも顔のパーツ配置をわかってない。顔が小さいと、パーツ配置が多少適当でもそれなりに見栄えがする位置に収まるけれども、顔が大きいと、きちんと配置しないと一気に違和感につながる。

 このイラストも散々直しに直したけれども、やっぱり微妙に納得がいってない。顔のパーツ配置は悪い意味で独学(という名の適当)でやってきたところだったので、きちんと勉強し直さないといけないと痛感。他の人のイラストも見つつ、数を重ねて体得していくのが当面の課題。

 一方、傘とかあじさいはできるだけ現実の資料に従って違和感なく描けたほうだと思う。傘は透けて見える中の骨を描かなければならないことに途中で気付いて絶望したけれども、なんとか乗り切った。

【下半期に向けて】

 練習すべきは顔、手、足。これは前からずっと変わらない。逃げてきたので圧倒的に練習量が足りてない。やるしかない。とくに顔。良い教材やデッサン本があれば教えてください。

 描く枚数を増やす。6月頃は仕事が忙しくなったこともあり、平日にちょろっと塗りを進めて終わり、みたいなことが多かった。もちろんデッサンとか基礎練習は一時間あれば十分できるしやるべきだけど、それだけだとモチベーションが落ちてしまうのも悩みどころ。

 ワンドロとか積極的に挑戦してみるのも良いかもしれないと思い、やってみた。ただ、やはり1時間は私には短すぎて、課題を洗い出す前に作画時間が終わってしまった。線画と塗りを同時に進めるので、「線画まで!」みたいな区切り方も難しい。このワンドロで得た気付きは「やっぱり顔のパーツ配置で迷う」ということだけ。とは言え、もう少し描き進めてみると何か見えてくるかもしれない。

しゅがはワンドロ (1)

 練習というよりは、自分の実力把握や、他のキャラ・新しい構図の試し描き、気分転換、うまくいけば次のイラストのラフ、くらいの気軽なノリでやってみるのが良さそう。

 次は凛ちゃんの誕生日です。これは進捗で、水着の模様と海の描き方をどうしようか悩んでいます。みんなでお祝いしましょうね。

りんたん2021

 七雪凛音
 twitter: @7snowrin
 pixiv: 55054461

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