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【ななれん】バックアゲイン+コンビネーションについて考える

2024年10月のアビリティ上方修正、魔獣チャレンジ難化に伴う敵カット系アビリティの横行などにより、昨今「コンビネーション」の注目度が高まっている。
今回はこのコンビネーションについて、特に相性が良いバックアゲインと組み合わせる場合を想定して攻撃アビリティとしての性能を考える。


■アビリティ基本情報

コンビネーションは自身の通常攻撃とともに、味方一体にアビリティ倍率 200%(パワースマッシュ相当)で攻撃させるアビリティである。(ちなみに2024年10月の調整以前は味方の攻撃にアビリティ倍率が乗らなかった)
単純にサポーターがサブアタッカーのような役割を担うために使ったり、敵のカットアビリティやガッツを剥がして味方の一撃を入れるといった目的で使われる。

■バックアゲイン+コンビネーションについて

バックアゲインをコンビネーションと組み合わせる場合、コンビネーションの相方には当然バックアゲインのデバフは入らないため実質無条件でパワースマッシュ相当の攻撃を2回打つことが可能になる。

一方でコンビネーションは相方にアタッカーが選ばれるとは限らず、タンクやサポーターが選ばれることで思うようにダメージを出せない場合もある。
また、編成内のアタッカーの数や特効装飾の有無などによってダメージが変わることもあり、諸々含めてどれくらいダメージが出せるのか判然としないところがある。

したがって、今回は「バックアゲイン+コンビネーションによって実際の所どれくらいダメージを出せるものなのか?」というのを確認していく。
毎度のことながら1万回の疑似戦闘によるダメージ計算シミュレーションを用い、様々な編成・ビルドパターンでのバックアゲイン+コンビネーションアニマのダメージ期待値を確認する。
なお、以降は簡略化のためバックアゲイン+コンビネーションのことをアゲインコンビと呼称する。

■3体編成討伐想定の場合

まずは魔獣チャレンジや通常討伐を想定して、アゲインコンビ+アタッカー+タンク(or サポーター)の3体編成の場合を考える。
アゲインコンビのダメージは編成のほかアニマの攻撃力に依存するため、編成全体での条件を考える必要がある。
3体編成では、以下の条件をベースとする。なお、細かい条件を変えた結果を複数提示するため、変更する条件については結果ごとに適宜補足する。

基本条件:
●アゲインコンビ
 ・攻撃力 14,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはバックアゲイン5
 ・装飾品コンビネーション5
 ・属性相性は等倍
●アタッカー
 ・攻撃力 15,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはヒートブレイブ3
 ・属性相性は等倍
●タンク・サポーター
 ・攻撃力 4,500
 ・アライブシップ持ち
 ・その他火力系のパッシブスキルはなし
 ・属性相性は等倍

現状コンビネーションは装飾品で取得する必要があるが、賢者級のコンビネーション装飾は速さステータスであり、レベル5にするには空きスロットも活用する必要があるため、攻撃力を伸ばしづらい。(コンビ1の装飾であるリップルアシスやリリーヴェントが攻撃ステータスなので、空きスロットをすべて使い切る想定なら片方はそれらを使えば多少攻撃力は上がる)
このことを加味してアゲインコンビの攻撃力をアタッカーより少し下げている。
刻印はラッキーラインとしているが、後程補足としてラッキーラインなしの場合の結果も掲載する。

アタッカーについてはコンビの火力影響部分については攻撃力のみが関係するため、積みアビリティをヒートブレイブ3のみとしている。刻印は無難にラッキーラインとする。
タンク・サポーターの攻撃力については攻撃無振りガルデローア5凸を参考に決めている。

・結果①:ザインアゲイン積みの場合

まずは以下の追加条件の結果を確認していく。

追加条件:
・敵の防御力 0
・コンビの追加積みアビリティ:コールザイン

コンビネーションを装飾品で取得する想定のため、アゲインコンビは積みアビリティが1つ空く。今回はその枠にコールザインを使用する。

シミュレーション結果は以下のようになる。
比較対象として、同じく等倍ラッキーラインありのヒートパワブラ、アゲインパワブラの結果も算出している。

コールザイン+バックアゲイン+コンビネーションでコンビネーションに特化させた場合は 10 ターン目でヒートパワブラの 1.29 倍、アゲインパワブラの 1.04 倍となっており、パワブラと比べても大きなダメージを出せることが分かる。(すごい)
10ターンを通してアゲインコンビが優位だが、ヒートパワブラ比較では序盤の差が少なく、アゲインパワブラ比較では終盤の差が縮んでいるのが面白い。

ただし、このビルドはコンビネーション専任のアニマを用意するようなイメージであるため、運用の幅が狭い。
そのため、積みアビリティの1枠をコールザインではなくフリーにして、運用幅を広げることを考えてみる。

・結果②:積みアビリティフリーの場合

前述の通り、積みアビリティの片方をフリーにする。
空いた枠の使い方は自由だが、アライブシップを積んで編成のアライブ役にしたり、サポート系アビリティを積んで普段はサポーターとして使い、必要な時はコンビネーションアタッカーとしても運用するなどが考えられる。

追加条件:
・敵の防御力 0
・コンビの追加積みアビリティ:なし

上記条件での結果は以下となる。

積みアビリティをフリーにしても、ヒートパワブラと比較して10ターン目 1.19 倍のダメージになっており、サブアタッカーとしては十分以上のダメージが出せている。
アゲインパワブラと比較すると残念ながら10ターン目ダメージは負けているが、序盤は優位であるし、終盤でも 0.96 倍程度はある。
以降ではこの積みアビリティを1つ空けた状態を前提として各シミュレーションを行う。

なお、前述の共通条件に記載の通り、この結果はアゲインコンビアニマにも刻印ラッキーラインを使用している。
サポーター的な運用を意識するのであれば刻印アビリティにもメルアンブラ等を付けたいということも考えられるため、ラッキーラインなしの場合も見ておく。

追加条件:
・敵の防御力 0
・アゲインコンビの追加積みアビリティ:なし
・アゲインコンビの刻印アビリティ:なし

そこそこダメージが落ちる結果となり、アゲインコンビでは自前の通常攻撃分のダメージも無視できないことが分かる。(それでもヒートパワブラと同じくらいのダメージが出ているが)
サポーターとしての運用をメインにしてコンビ運用をおまけ程度にする場合はこれでも運用に耐えそうではあるが、本記事ではアゲインコンビを主題としているため、以降ではラッキーラインありを前提として考えていく。

・結果③:敵防御を上げた場合

バックアゲインが絡むビルドは、バックアゲインの攻撃デバフの影響で敵の防御の影響を受けやすく、敵の防御が上がった時のダメージ低下が大きいという特徴がある。
また、コンビネーションはペアにタンクが選ばれたときに敵の防御が高いとダメージが0になるため、この点でも敵の防御の影響を受けやすい。
そのため、敵の防御が高い場合の結果も確認する。

まずは敵の防御が 20,000 の場合を見ていく。

追加条件:
・敵の防御力 20,000
・コンビの追加積みアビリティ:なし

敵防御があるとやはりダメージが落ち、ヒートパワブラとの比較では10ターン目こそ 0.98 倍でほぼ同程度になるものの、特に序盤は 0.76 倍~とダメージが小さくなってしまうことが分かる。
一方でアゲインパワブラと比較した場合はコンビ比はほぼ落ちておらず、むしろ序盤のダメージ差はアゲインコンビの優位が大きくなっている。
これはおそらくアゲインパワブラがアゲインのデバフの影響を完全に受けるのに対して、アゲインコンビのダメージソースのうち、アタッカーのペア攻撃に関してはアゲインのデバフの影響を受けないためであると思われる。 
このことからアゲインパワブラよりは敵防御の影響が少ないと言えそうである。

続いてもう少し防御を上げて 30,000 の場合も見ておく。

追加条件:
・敵の防御力 30,000
・コンビの追加積みアビリティ:なし

ヒートパワブラ比較ではさらにダメージが落ちて 10 ターン目時点で 0.89 倍になっている。
一方で、アゲインパワブラ比は完全にアゲインコンビ優位になっており、やはりアゲインパワブラよりは敵の防御の影響を受けないようだ。
これ以降、防御を上げていくとこの差がさらに顕著になっていくと思われる。(一定以上になると貫通できずにダメージが 0になるが)

・結果④:4体編成の場合

ここまでの結果では、コンビ1,アタッカー1、タンク or サポーター)1の3体編成を想定していた。
コンビネーションはアタッカーがペアに選ばれた場合の攻撃がメインのダメージソースであるため、編成内のアタッカーの数が増えるとアタッカーが選ばれる確率が上がり、ダメージが伸びる。
通常討伐ではマルチで4体編成を組める場合も多く、コンビ1、アタッカー2、タンク or サポーター1のアタッカー2枚編成の4枠討伐の場合についても見ていきたい。

追加条件:
・4体編成(コンビ1、アタッカー2、タンク or サポーター1)

・敵の防御力 0、20,000、30,000
・コンビの追加積みアビリティ:なし

大体見ての通りなので細かいところには触れないが、敵の防御が 30,000 の場合でも後半はヒートパワブラを上回っており、アタッカーが選ばれる確率を上げることでダメージを伸ばせることが分かる。
なお、アタッカーが選ばれる確率を増やせばよいので必ずしもアタッカーの数を増やす必要はなく、「タンクが要らない討伐でアタッカー2のみ編成にする」「敵がスタンを使ってくる場合に、スタンドタンクで吸ってスタン効果でタンクがペアに選ばれないようにする」などの方法でもダメージを上げることができる。


さて、ここまで基本的な討伐を想定してアゲインコンビのダメージを見ていった。
敵防御に対する注意点などはあるものの、空いている積みアビリティ枠でアライブ役などにもなれることを考えると破格といってもいい性能であると言えると思う。

しかし、ここで一つ落とし穴がある。それは「特効装飾が使えない」ということである。
PPP や 撃滅戦などでは特効装飾が存在しているが、これの有無でダメージが大きく変わり、装飾品枠が埋まっているコンビネーションアニマは不利を背負うことになる。
一方で、コンビネーションのメインのダメージソースはアタッカーの攻撃であるため、アタッカーに特効装飾を持たせていればコンビネーションのペア側の攻撃については特効を乗せることができる。

そのあたりがどれくらい影響するのか?というのを確認するべく、以降では実際に PPP や 撃滅戦を想定したシミュレーションを行っていく。

■PPP想定の場合

まずは PPP を想定した場合について考える。周回でのソロ討伐を想定して、コンビ1、アタッカー1、タンク1の3体編成の場合を考える。

・条件

●共通
 ・敵の防御力 30,000
●アゲインコンビ
 ・攻撃力 14,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはバックアゲイン5
 ・装飾品コンビネーション5
 ・属性相性は等倍
●アタッカー
 ・攻撃力 15,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはヒートブレイブ3
 ・特効装飾品×2を装備
 ・属性相性は 1.8 倍

●タンク
 ・攻撃力 4,500
 ・アライブシップ持ち
 ・その他火力系のパッシブスキルはなし
 ・属性相性は等倍

アタッカーは PPP 用に用意する想定のため、属性相性 1.8倍(3属性有利)に特効装飾×2を装備させる。
アゲインコンビアニマについても属性相性を 1.8 倍にしてもいいのだが、おそらく全属性のアゲインコンビを用意する場合は少なく、できるだけ使いまわして運用したい場合が多いと思われるのでここでは属性相性は 1.0 倍のままで考える。

敵の防御力は悩ましいところだが、一旦 20,000 で考える。
(実際には敵がメイルタフネス等を使ってきたりこちらも防御デバフを使ったりできるため参考値になるが、2025年1月の PPP では 敵の防御は 80 % でお供が 23,200と14,800、ボスがアゲインの防デバフ込みで 21,600だった)

・結果

シミュレーション結果を以下に示す。
PPP でアゲインパワブラを使うことはあまりないと思われるので比較対象はヒートパワブラのみとしている。

上記の通り、ヒートパワブラと比べて 0.63~0.67 倍までダメージが下がっており、やはり通常討伐想定の時よりも大きくダメージは落ちる。(等倍かつ特効なしで1.8倍かつ特効の7割弱出ていると考えるとそれはそれですごい気もするが)
「一体はヒートフルブラを用意して、もう一体はヒートパワブラの代わりにアゲインコンビで代用!」みたいなことは難しそうである。

そのためもしアゲインコンビを PPP で起用するならば、アタッカーとしての役割のみではなく、(最遅行動にはなってしまうが)例えばアライブ役やヒートリガーなどのサブアタッカーの代用とすることを想定した方がよさそうである。
ちなみにヒートリガーに特効装飾2を持たせて空きスロットにパワスマ2を付けるという想定で、ヒートパワスマ4と比較すると以下のようになる。(実際にはリガーを打つ分ダメージは変動する)

パワスマ2指南書×2が必要とはいえ、1.8倍特効ヒートパワスマ4の方がダメージが大きくなかなか苦しい。
ここまでくるともはやアゲインコンビを属性有利で用意するか、アゲインアライブ〆リガーなどにしてアライブ役とリガー役とサブ火力を兼ねるくらい考えた方がよさそうである。(流石にアライブリガーよりはダメージは高い)
また、強いて言えば PPP 開始直後の初動で特効装飾の数をケチれるというのもメリットといえるかもしれない。

■撃滅戦想定の場合

続いて撃滅を想定した場合について見ていく。
撃滅戦は6枠討伐であり、編成のアタッカー比率は人それぞれかとは思うが、ここではコンビ1、アタッカー3、サポーター1、タンク1の編成を考える。

・条件

●共通
 ・敵の防御力 20,000
●アゲインコンビ
 ・攻撃力 14,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはバックアゲイン5
 ・装飾品コンビネーション5
 ・属性相性は等倍
●アタッカー×3
 ・攻撃力 15,000
 ・刻印ラッキーライン3
 ・積みアビリティはコールザイン3
 ・特効装飾品×2を装備
 ・属性相性は 1.8 倍

●タンク・サポーター×2
 ・攻撃力 4,500
 ・アライブシップ持ち
 ・その他火力系のパッシブスキルはなし
 ・属性相性は等倍

条件の基本的な考え方は PPP の場合と同じだが、撃滅戦は長期戦になりがちなのでアタッカーの積みアビリティをコールザイン3に変えている。

・結果

シミュレーション結果を以下に示す。
アゲインコンビのアタッカーをザイン想定にしているため、比較対象はザインパワブラにしている。

6体編成でアタッカーの比率が上がっているため3体編成の PPP よりはマシな結果であるが、ザインパワブラ比で 0.75~0.79 倍の結果となった。
ただ、撃滅戦に関してはソロでアタッカーを並べる必要があり、有利属性アタッカー不足に悩まされることも多いため、等倍で複数の属性の撃滅戦に出張できるサブアタッカーとして考えると有用そうではある。
なお、同じような理由で編成に竜アタッカーを採用する場合などはそのアタッカーがペアに選ばれた際のダメージが下がるため、アゲインコンビのダメージも下がる点には留意いただきたい。

アゲインアライブ積みであれば撃滅戦ではむしろヒーラー、デバフ等のサポーターに回したい気もするが。

■終わりに

今回はバックアゲイン+コンビネーションのビルドについて考えた。
単純にアタッカー要員として見た場合、通常討伐や魔獣チャレンジではかなり有用そうではあるものの、特効装飾を持てないことが惜しい結果となっていた。
コンビネーションを積むことができれば特効装飾も持つことができビルドの幅も広がるため、コンビネーションを持ったアニマの実装待たれる。(どうしてオルンオルシュはあの見た目でコンビネーションじゃないんだ…?)

一方でカット剥がしやガッツ貫通などダメージ以外にもコンビネーションが優位に働く場面もあるため、適切に討伐を見極めて起用していきたいところである。

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