【ななれん】ハイロサージについて考える
本日 2025 年 1 月 1 日、ニューイヤーガチャにて新竜エリシュラーマが実装された。
伴って新アビリティ「ハイロサージ」が実装されている。
新アビリティ?気になるよなあ!?(深夜テンション)ということで、毎度の通りシミュレーションを含めて色々見ていきたい。
■基本情報
ハイロサージの基本情報は以下。
分類は属性アビリティだが実質攻撃アビリティの一種で、ダメージ倍率自体は 200 % とパワースマッシュと同等である。
追加効果は有利属性で攻撃した際に攻防速+30%と、条件付きで非常に大きなバフが得られる。また、逆に不利属性で攻撃するとデバフがかかるデメリットがある。
また、特筆すべき点として、発動率が 70-90% であり、レベル1でも高い発動率を誇っていることが分かる。
上記説明画面に記載されている注意書きも含めると、机上では以下のような特徴があると言えそうである。
①アンテクストに非常に弱く・敵スルーとも相性が悪い
②有利を取れる範囲が広い竜属性と相性がよさそう
③レベル1でも発動率が高いため、〆採用にもよさそう
④バフ回数が多くなること、バフ量の影響が大きいことからバックアゲインと相性が良さそう
⑤(ほかのアビリティと比べれば)累計攻撃バフが増える分、部隊バフ・羽バフやラッキーラインと相性が悪そう
⑥強さがバフ効果に依存するので、敵のウィローフラットやディスペルオールに弱そう
④の「バフ量の影響が大きい」については以下記事で解説しているため、よかったらご一読いただきたい。
以上を踏まえてうまく使えればパワーブラストより強いのか?というのが気になるところかと思うので、今回はうまく使えた場合(有利属性相手に使える場合)を想定してシミュレーションでダメージ期待値を見ていきたい。
■予防線
以降の結果は現状判明している記述・仕様からシミュレーションに実装しているものであり、今後詳しい仕様が判明した際に結果が変わる可能性がある。
また、動作確認はしているもののシミュレーション実装直後のため絶対に不具合がないとは言いきれない。
上記踏まえて以降の結果はまずは参考程度として留めていただけると幸いである。
■シミュレーション条件
以降でシミュレーションによるダメージ期待値の算出を行うが、その際に以下の条件は共通とする。
・自分の攻撃力は 15000
・刻印ラッキーライン3
・味方にアライブシップ持ちアニマがいる
・属性相性は1.5倍(竜有利)
今回はハイロサージが有効な場面を想定するため、竜属性有利になっているところに注意してほしい。
上記条件をベースに10,000回疑似戦闘シミュレーションを行い、ダメージ期待値を算出していく。
■積み採用の場合
まずはハイロサージを3積みする場合について考える。
基本となりそうなヒートブレイブ3+ハイロサージ3に加え、前述の通りバックアゲインと相性が良さそうなのでバックアゲイン5+ハイロサージ3の構成についても見ていきたい。
比較対象にはヒート+パワブラとアゲイン+パワブラを使用する。
- 敵防御0の場合
敵防御が0の場合の各構成のダメージ期待値と、①ヒートパワブラ比、②アゲインパワブラ比を算出したものが以下である。
まずはヒートサージを見る。
①ヒートパワブラ比を見ると 9 割程度まで行っていてかなり惜しい感じである。バフが貯まる中盤で追い上げており、ラッキーラインのバフが追い付き始める後半でまた離されているのが面白い。
下記記事で言及した通り、ソウルドレインがパワブラの 0.88 倍程度なので、パワブラには及ばないもののヒートサージは結構な高期待値であるといえそうである。
②アゲインパワブラ比については、そもそも低防御ではアゲインがヒート積みより有利になることが分かっているので(下記記事)、ここを比較するのはフェアではないだろう。②は次のアゲインサージで比較する。
続いてアゲインサージの結果を見ていく。
①ヒートパワブラ比ではアゲインによる性能差で序盤以外有利で、②アゲインパワブラ比で見てもターン経過で抜きつ抜かれつでほぼ同等の結果となっている。
この結果より、アゲインサージは低防御においてアゲインパワブラとほぼ同等の性能であると言えそうである。とはいえ、サージの性能は条件付きであるため、ここまでの結果では強いてサージを採用する理由はなさそうである。
- 敵防御 40,000 の場合
続いて、アゲインの性能を踏まえて敵が高防御の場合も見ていきたい。
おっとぉ?
おわかりいただけただろうか。
ヒートサージがヒートパワブラを上回っている。また、アゲインサージも終盤はヒートパワブラに近い期待値が出ている。アゲインパワブラ比は言うまでもなくである。
これは、サージが攻撃バフを高速で積むことで、敵の防御に対する貫通量も増えているためであると考えられる。
このことから、サージは低防御ではパワブラ以下か同等程度であるものの、一定の防御を持つ敵には有利になり得ると考えられる。
特にアゲインサージについては、「アゲインパワブラが低防御は優秀だが高防御ではかなり落ちる」という特性に対して、メリット部分を享受しつつデメリットをかなり緩和できていると言えるのではないだろうか。
■〆採用の場合
前述の通り、ハイロサージはレベル1で発動率が 70% のため、〆採用にも向いていると考えられる。〆採用の用途としては
①パッシブ2つ積みの〆にする
②単体攻撃積みの〆にして保険にする
③全体攻撃積みの〆にする
などが考えられるが、今回は①と②を考えていく。
①パッシブ2つ積みの〆にする
パッシブ2つ積みに関しては以下の記事で触れ、〆や装飾品で攻撃アビリティを補うことが重要であることを述べた。
この補完のアビリティとしてハイロサージが優秀なのではないかということである。
シミュレーション対象として、前述の通り相性がよさそうなバックアゲインに、バフ量の多いコールザインを組み合わせた「コールザイン3+バックアゲイン5+ハイロサージ1(〆)」を使用する。
比較対象には、ヒート3パワブラ3、アゲイン5パワブラ3、アゲイン5サージ3を使用する。
また、ザインアゲイン〆サージだけ〆アビリティがあるのは不公平なので、他3つの構成には〆でザインを採用する。(現状竜属性にザインはいないが)
- 敵防御 0 の場合
敵防御が 0 の場合の結果が以下である。
ザインアゲイン部分だけ抜き出すと以下である。
①ヒートパワブラよりは上、②アゲインパワブラよりは同等かやや下、③アゲインサージよりは少し落ちるといった感じの結果になった。
パッシブ2積みの記事を見ていただいた方はわかると思うが、攻撃アビリティレベル1のみでこの数値が出るのは割と感動ものである。
ちなみに、今回は比較のためにザインアゲイン〆サージの刻印をラッキーライン3にしているが、この条件においては刻印はソウルドレイン1にした方が期待値が上になる。(まじか)
- 敵防御 40,000 の場合
10 ターン目で見ればヒートパワブラ、アゲインパワブラ、アゲインサージのすべてを上回った。
ザインのバフがある分、アゲインサージよりさらに高防御耐性が高くなっているということだろうか。
低防御でも大きくは劣っておらず、高防御では有利になるとなると差別化はできており、採用価値がありそうではある。
- 敵防御 60,000の場合
せっかくなので 60,000 まで見てみる。
ここまでくるとアゲインによる攻撃減の影響が大きく、ヒートパワブラよりはダメージが落ちている。
それでもヒートパワブラの 8 割程度は出ており、アゲインサージと比べれば敵防御によるダメージ減の影響が少ないことが分かる。
- 敵防御 0 、装飾品でパワスマ4を付ける
これは半分おまけなのだが、パッシブ2つ積みに関する記事で(苦し紛れで)装飾でパワスマ4を付けることでダメージを向上させるパターンを確認していた。
サージでも同様の場合どうなるか確認しておく。
敵防御が0でもアゲインパワブラ比で10ターン目 0.97 倍程度まで向上している。これで敵の防御が上がればさらに…と考えるとなかなかロマンがある話である。
②単体攻撃積みの〆にして保険にする
メインの単体攻撃を別で積んで、発動順でメインの後ろにサージを置き、メイン不発時に発動率 70% のサージを保険とする案である。
今回はヒートパワブラの〆にハイロサージを採用することを考える。
なお、基本的にメインのアビリティの発動率が低い程〆での保険が強く効いてくるため、発動率 80% と高めのパワーブラストは比較的〆サージでの影響が小さい部類である点にも留意して結果をご覧いただきたい。
- 敵防御0、属性相性 1.5 倍の場合
ヒートパワブラで汎用的に使用する想定のビルドであるため、今回は相手が有利属性以外の場合も見ていく。まずは順当に竜属性で有利をとれる場合を考える。
比較の参考値として〆ムーン(アルヴィリオ想定)と〆ソルドレ(ガルヴァリウス想定(のダメージも掲載している。
上記結果の通り、期待値で元のヒートパワブラから10ターン目時点で 1.10 倍となっており結構な増強になる。対〆ムーン、対〆ソルドレと比べても、1ターン目から伸び率は大きくなっていることが分かる。
- 敵防御0、属性相性 1.0 倍の場合
続いて、属性相性が 1.0 倍(サージのバフもデバフも発生しない)の場合を考える。
バフ効果がなくなる分伸び率は低くなるものの、属性相性等倍であればまだ 発動率 70%、アビリティ倍率200% の効果なしのアビリティとして使えるためダメージは伸びる。
〆サージは10ターン目時点で 1.06倍になっており〆ソルドレよりは低いものの〆ムーンよりはまだ高く、その差も ±0.01倍(1%)程度なのでほぼ横並びの結果である。
上記より、混成編成等で等倍の敵がいる場合でも十分に使っていけそうである。
- 敵防御0、属性相性 0.6 倍の場合
無属性相手に竜パワブラを使うなという話ではあるが、属性相性 0.6 倍の結果も見ていく。
このパターンではサージの追加効果がデバフになるため、ダメージの伸び率が下がることになる。
とはいえパワブラ不発時の保険によるダメージ上昇効果との釣り合いが取れており、10ターン目時点で純ヒートパワブラの 1.00 倍と、悪化するわけではないようだ。
※この部分はメインアビリティの発動率や追加効果によって変わってくるのであくまでパワブラの場合、ということに注意してほしい。
流石に敵全員が無属性の編成に竜パワブラを持っていくことはないだろうが、例えば敵が1体だけ無属性の場合などもあえてオフにして運用する必要はないかもしれない。
なお、今回はすべて敵防御 0 の結果を掲載しているが、前述の通り有利属性サージは敵の防御が高い場合に適性があるため、敵防御を上げた場合は〆サージが多少有利になると考えられる。不利属性〆サージは逆にさらに不利になる結果となる。
■まとめ
初日なので結論を出すのは避けたいが(チキン)、パワブラより明確に有利でも明確に不利でもなく、採用を検討する余地はありそうだと感じている。
特にザインアゲイン〆サージはアゲインパワブラの火力を持ちつつ高防御にも弱くない、と割といい感じなんじゃないかというのが初日時点での感想である。
ハイロサージ自体、そもそも本領を発揮するのに条件がある時点でハンデを背負っているという面もあり、今後もアビリティ構成には悩みそうだ。
■終わりに
今回は新アビリティであるハイロサージについて考えた。
条件、ビルド次第ではパワーブラストよりも有利になる状況もありおもしろそうなアビリティである。
なお、ハイロサージは発動条件に加え、冒頭で述べたように以下のような弱点も抱えている。
・アンテクスト、スルーに弱い
・部隊バフや羽バフで累計バフが初めから存在する場合は強みが薄れる。
上記も踏まえるとパワブラ有利の結果が出る可能性もあり、その点も留意いただきたい。
⇒(追記)そのあたりも含めて色々な条件変更でのシミュレーション結果の記事を作成したのでよければご一読いただきたい。