大学発スタートアップのすすめ
現在、大学発スタートアップの起業支援をしており、日々、とてもオトクだなと感じることが多い。起業志向の方は、大学にその支援制度を目的に入学する事も選択肢にしてはどうであろう。それにより大学発スタートアップの希望者が増え、その質的向上は社会的に良いことだと考えてえる。
起業志向の方におすすめの要点を理解していただくことを目的に、オトクと思う点をまとめておく。
ヒト:大学にもよるが、技術や経営に関わる学部がある場合、それらの専門家の先生がおられる。それらの先生が参画していただければ、それらの専門性が強力な事業のリソースになる。また、これらの先生方は専門性に加えて、関連する大学や企業の専門家ネットワークを持っておられ、それも利用することが可能になる。
さらに、市井より大学で起業した企業の方が、学生の就職ハードルが低くなり、優秀な学生を採用できる可能性も高まる。
最近では、実務家教員という、企業でのご経験を持つ先生もいるため、事業に対する支援も受けられやすい。
モノ;一般的には、大学のインキュベーション設備などが利用でき、オフィスの賃料などを抑えることができる。また、研究開発型スタートアップであれば、分析や実験に高額な機器が必要となる。これらを資金調達して、揃えることは困難であり、これらにアクセスできる可能性は価値が極めて高い。加えて、自身の研究室の特許であれば詳細がわかるため、有効な特許の見分けができ、産学連携部門を通じたライセンスも有利な場合が多い。(ストックオプション払いなどもあり)
カネ:創業前に使用可能なギャップファンドを備えている大学があり、比較的低いハードルを乗り越えられれば、創業に向けた準備 (POC) 費用などを得ることができる。また、創業に向けては、国の支援金や大学VCから資金を調達する事もできる。裏技だが、大学の先生も比較的、創業資金を出してくれたりもする。
以上のように、大学スタートアップには、さまざまな利点があるので、一考の価値があると考える。ただし、大学の選択は慎重に。