SMC組という最高の同期について
SMC組について話をさせて下さい。
SMC組とはVtuber事務所『にじさんじ』に所属するVtuberによる同期ユニットの名称です。
彼らはともに2019年7月にデビューをし、今年で活動5周年を迎えました。『仲良し同期ユニット』と称されること多いです。
この記事ではそんなSMC組の良さについて語らせて下さい。
なお、これは一オタクの感想であり、全員の配信をすべて見ているわけではありませんので、解釈違い、認識違い等あるかと思われますが、ご容赦ください。
また、他のグループと比較をする意図はございません。ただただこういうところが好きなのだと一オタクが語りたいだけです。
はじめに
「SMC組」は「すめしぐみ」と読みます。由来はそれぞれの役職です。
Scientist 実験大好き系女子高生:葉加瀬 冬雪
Magician アイドルマジシャン:夜見 れな
Chief Executive Officer おもちゃ会社の社長:加賀美 ハヤト
三人の頭文字を取っています。
ちなみに読み方については初コラボ時の際にリスナーとともに決めました。
本人談のユニットの方針は「誰も傷付かない教育番組みたいな感じ」という言葉の通り、基本的に優しい世界が繰り広げられているユニットです。
個人的にはこういう方におすすめできるユニットだと思っています。
・かわいいものが見たい
・仲の良い人を見るのが好き
・わちゃわちゃとにぎやかな配信が好き
・癒しが欲しい
・人が傷つかないエンタメが好き
逆に、こういう人にはおすすめしにくいと思います。
・カップリング的な波動を求めている
・バチバチのやり合い/プロレスが好き
・ドッキリなどの強烈な落ちが好き
・スーパープレイが見たい
これからはSMC組の良さを5つの観点から述べたいと思います。お付き合いいただければ幸いです。
SMC組の良さについて
1 対等なパワーバランス
・17歳の実験大好き系女子高生
・17歳のアイドルマジシャン
・33歳のおもちゃ会社の社長
肩書だけを並べてみると一方的な保護関係を想像しそうになりますが、実際の配信における彼らは配信によって立ち位置がコロコロと変わります。
保護者と被保護者が入れ替わりながら、それがどれもしっかりとくるのです。
ある時はARK初心者の葉加瀬に(教育方針で若干揉めつつ)二人掛かりで基礎的なプレイを教え、またある時は苦手な一人称ホラーゲームで弱った夜見のSOSに加賀美が駆けつけ、最終回には葉加瀬も共に見守ったり、少年の心を忘れられない加賀美が目先のことに夢中になっていると葉加瀬が叱りつけそれを聞いた夜見が笑っていたり。
またある時は、加賀美と葉加瀬がゲーム内のトラップに同時に引っかかり、夜見が母親のように叱りつつ助ける一幕があったり、反対にシマエナガを見るために冬の北海道に行きたいと熱弁をする夜見をなだめすかす二人であったり、様々なかかわり方が見られます。
同様にボケとツッコミも時と場合によって変わります。
基本的に元気よく煽りあいますが、誰かが困ると対戦ゲームであっても応援やアドバイスをしあったり、加賀美が活舌を試されているのにお助けで全員が早口言葉に挑戦したりと、全員が良識を持つけれど同時に少しズレたところもあり、それぞれ得意なことと苦手なことが異なるのでお互いに助け合える対等さがあります。
2 それぞれの独自コンテンツ
対等な関係の根幹には、三人が自立したコンテンツであるという部分もあると思われます。三人はグループでの活動も行いますが、活動の中心はソロでの配信や活動にあります。
葉加瀬は基本的には24時からゲーム実況を中心に活動し、ゲームが不得手なことを逆手に取った下手すぎるマリオメーカー、死んだら即終了SEKIROや、ダメな子ほどかわいい精神が爆発したポケモンの6D(ダメかも)耐久、最近ではリアルカメラを用いた他ライバーとのポケモンカード対戦配信、ジオゲッサーをはじめとしたゲーム配信、歌枠など精力的に活動しています。
また、余談ですが▽▲TRiNITY▲▽というユニットでメジャーデビューもしており、過去のにじさんじ歌謡祭にて3Dで素晴らしい歌とダンスを披露したこともあります。ゲーム配信しか知らない人にとってはあのポンたちが!?と驚くようなクオリティの高いパフォーマンスを行いました。
夜見は長時間のゲーム配信や雑談配信が多く、リスナーとの交流の多い配信を行っています。RPG系のゲームが多く、愛情深いため育成系ゲームではやりこみすぎる傾向もあります。また、重度のグラブルプレイヤーでもあり、古戦場の際には逃げることなく古戦場配信を取ることが多いです。
最近はショート動画の投稿に力を入れており、手軽にかわいさを急速チャージすることができます。
余談ですが、他のライバーとのコラボが多く、「おせき班」「深夜ふれんず」「にじれじ(株)」「ちゃりーん」などのグループでも不定期な配信を行っています。
加賀美はアクションRPGゲーム(「龍が如く」シリーズ、いわゆる「ソウルライク」系ゲーム)やカードゲーム系のゲーム実況を中心に活動しています。公式大会の実況に呼ばれることもあるDCGゲームの「デュエルマスターズプレイス」では人徳のなせる業なのか毎回のように神引きをしてリスナーが辛辣になる様式美を持ちます。
最近はホビー系の企画に呼ばれることも多く(ミニ四駆、ベイブレード)、ウキウキでホビー知識を披露することもあります。
余談ですが、同僚兼お友達の「雑キープ」にて月1の頻度でカードゲームのパック剥き兼雑談配信を行ったりしています。
上記のようにソロ活動にも注力する一方、他のライバーとも良好な関係を築き、独自のコンテンツとしての地位を確立していることも、彼らの対等な関係を支える一つの要因なのでしょう。
3 お互いを尊重
三人は生まれも育ちもバラバラであり、共通の趣味が多くはありません。前述のとおり、普段行うゲーム配信の方向性もさまざまであり、お互いの好きなものが分からないことも多いです。しかし、三人で会話に困ることはありません。
例えばハロウィンに突発的に行われた配信では「お菓子何食べた?」という話題で同じものを食べたと盛り上がるなど、きらら漫画みたいな会話が日常的に繰り広げられます。
他にも公式番組に三人で出演した際に、配信外でも以下のようなやり取りをしていたことを共演者から明かされました。
三人とも会話の際に共感と同調を重視したコミュニケーションをとることが要因の一つなのか、配信でも「ねー」「分かる」という相槌を打ち合う様子がよく見られ、ふわふわした会話は枚挙に暇がありません。
しかしボケ倒しというわけではなく、適度にお互いにツッコミを入れる姿が見られます。
お互いの「好き」や価値観を尊重しながら「誰も傷つけない」エンタメを作り出しています。
それは本来殺伐にぎやかな世界となる「にじGTA」の世界でも。
また、頻繁にお互いを大切にしている面が見られ、葉加瀬が直近でも「夜見さんについては(歌声の良さが出るように)いろいろ考える」と述べたり、加賀美が「同期が誇らしくなる」と投稿したり、翌日にビンゴ大会で会ってプレゼント交換をするのに前日の誕生日配信でプレゼントを贈るなど枚挙に暇がありません。
4 エンターテイナー
バラバラな彼らがまとまっている一つの要因は、三人とも「配信者として視聴者を意識した活動をしていること」であると思います。自分が楽しむことももちろん重要ですが、見た人がどのように思うのかを意識した活動をしていることが、彼らの活動の安定感につながっていると感じています。
そして「人を喜ばせることが好き」であるという共通点も彼らの優しい世界を作ることに一役買っています。
SMC組で「にじさんじ歌謡祭2024」の大トリを飾った際の振り返りでは葉加瀬が以下のように語っていました。
SMC組は2019年12月の加賀美の誕生日からお互いの誕生日を祝い、プレゼント交換をすることが慣例化しました。2020年には3Dで3人で鍋を囲みながら桃鉄をしてからプレゼント交換をし、2021年にはHAPPY SMC PARTYと称して企画とプレゼント交換、2022年にはとうとう加賀美の誕生日会という名目が消えて全員でサンタになり、2024年にはビンゴ大会を主催しました。
近年ではお互いの誕生日にバースデーソングを歌って渡すことも慣例化しており、おおむね初見プレイで行われるグダグダなハッピーバースデーは予測可能回避不可能な微笑ましさと笑いを与えてくれます。
また、「にじさんじ」の全体曲(「Virtual to LIVE」「Hurrah!!」)のカバーを行ったり、近年では5周年配信で新人を招いて面談をしたり、ビンゴ大会では参加者の一番の新人グループの誰かがビンゴするまで私物を吐き出し続ける漢気を見せるなど、長く在籍する先輩として所属事務所を盛り上げようとするエンターテイナーとしての意識が垣間見えます。
5 「SMC組」を大事にしている
そして、SMC組の「良さ」の最も根源的な要因は、彼ら自身が「SMC組」を大事にしてくれているからだと思います。
デビュー半年記念の「シュガーソングとビターステップ」に始まり、毎年最低でも1本は歌動画を投稿し、デビュー時の7月3日または初配信日の6日のいずれかではコラボをし、「SMC組」として周年を祝わう機会を与えてくれます。
近年では4月1日のエイプリルフールに「#SMC組エイプリルフール」として何かをしてくれることも続いています。
それ以外にも「SMC組」を意識した活動を続けてくれています。
・一周年ではリスナーから募集した衣装コンテストのお揃いの衣装を発表。
・半年記念で投稿した楽曲の最後で加賀美が本来の歌詞を変更して歌う。
・その部分をタイトルに取ったオリジナル曲「Thank you for the encounter」を作成する。
・5周年記念配信にてそのオリジナル曲を共通衣装で歌う。
・加賀美が新ビジュアルを発表した際にポージングの意図として「いずれ同期のお二人と並んだ時にいいかな」を理由の一つとして挙げる。
・夜見が3D新衣装のお披露目時に「夜見の最後の願いはやっぱり『同期に会いたい』です」と語る。
・葉加瀬の3D新衣装お披露目時には「新衣装になったしやっぱりあの方たちと歌いたいよなって! 外せないよなって!」と語る。
このように、独自性を持ちながらも自身のコンテンツにとって外せないものとして大切にしてくれます。
そして、彼らは未来の話を気軽にしてくれます。
4周年記念配信の加賀美の曲中のMC
だからきっと自分は10周年の時もSMC組が好きだと思います。
まとめ
SMC組といえば「仲良し同期」。TuneCoreのアーティスト情報にも書いてあります。しかし、それは当たり前のことではなく、彼らが積み重ねてきてくれた信頼と実績によるものです。
5年前にデビューした時、彼らへの風当たりは決して良いとは言えませんでした。様々なことがあった中、それでも三人揃って5周年を迎えてくれたこと、そして未来の話を当たり前のようにしてくれること、一ファンとしてこれ以上に嬉しいことはありません。
これからもSMC組の活躍を心より楽しみにしています。
そしてこの記事を読んで、少しでも興味を持った方がいらっしゃれば、是非こちらの動画をご覧下さい。
こちらは彼らの所属するVtuber事務所『にじさんじ』にて行われた歌謡祭での彼らのパフォーマンスです。彼らの魅力が何よりも雄弁に伝わると思います。
そして(時間指定はしてしまっていますが)他の方のパフォーマンスもぜひご覧になってください。様々な魅力を持ったライバーがたくさんいる素敵な事務所です。
最後に改めて。やっぱりSMC組は最高の同期です。