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ALS女性委託殺人事件についての短大レポート書いてみた


ALS委託殺人

短大の宿題で「憲法に関するニュースもしくは課題」について、概要をまとめ法学的に検討して、コメントを加えなさい。A4一枚程度。というものが出たので、今話題のALS女性委託殺人事件に触れながら書き進めたものを投稿します。

後半では、レポートの規定から飛び出し、安楽死について私の主観的意見をちょことだけお話しします。

ALS委託殺人2


「憲法と現代社会における安楽死について」

皆様はALSの女性患者が医師により殺害されたニュースをご覧になっただろうか。いわゆる安楽死とされ、医師らは逮捕された。
安楽死と言えば「高瀬舟」が思いつく方も多いだろう。この時代から日本では違法とされてきた。今回のように委託殺人罪や、自殺関与罪等にあたる。

私は安楽死について賛成だ。
大きな理由の一つとして、病気のつらさがあげられる。今回のALSの場合だと、運動障害、構音障害、嚥下障害、呼吸障害。そして治療法がないということが致命的な辛さの一つだ。将来のある20代の若者が、ある日を境にいきなり、思うように動けなくなり、会話が困難になり、ドロドロした食を与えられる。本人は二つの意味でこの世に息苦しさを感じただろう。

本来、これ救うのが安楽死制度だ。憲法13条もこれを保証するものだ。

だが、人が作り出した法の女神は果たして人の生死を決められるのだろうか。

例えばALSのような難病を持つ患者が、精神病や認知症も持っているとしたら。安楽死が適切かどうか判断するにあったって一番大切な本人の意思というものに確実性が欠けてしまう。

しかし今回の患者は違った。そのような合併症は特にない。ところが世論は「判断不足」という声が多い。
海外では6か国加えてアメリカの一部の州で安楽死が合法化されている。
そこでは安楽死決行までに、多くの面談が本人や医療関係者等の間で行われる。

よって今回の世論の結果は、この「話し合い」や「情報収集」ができなかったためであると私は思う。
原因は、安楽死が合法でないからだ。
安楽死を行うにあたって重要なことは、本人に後悔をさせないことだ。そのために「話し合い」や「情報収集」をもっとオープン行うことが必要だ。幸い今は情報社会。いくらでもオープンにできるはずだ。
医療や情報技術が発展した現代だからこそ安楽死の合法化が必要であると思う。

「健康で文化的な最低限度の生活」(憲法25条)を最期の時まで送れるように。
人生のピリオドを憲法13条の下に決めることが可能になる日が来てもよいのではないか。 


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ここまでが提出したレポートの内容になります。

あとがき

安楽死のニュースというのは数年に一度流れる。

私はそのニュースを見るたびにある種の興奮に似た感情を覚える。医療行為の一環として自らの命を絶つという生命学に反するその行動が、私の心をつかんで離さない。

今回このような思いのある安楽死についてレポートをかけてよかったと思う。






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