ニクロム線とはなんぞや
ニクロム線ってなに?
簡単に言うと電気を通すと熱になる金属の線。
こう・・・バネみたいにグルグルに巻かれたものって見たことないですかね?
古い感じの電気コンロとか。ドライヤーにも使われているのかな。
なんでも1,200℃まで大丈夫らしいのでかなり高温になる線です。
で、ニクロム線を買ったはいいけど何も知らないので調べてみました。
先走りもいいところです。
色々調べた結果、思っていたより2倍くらい色々あったりしたので、せっかくなので書き記しておきたいと思います。
ここから先はちょっと面倒ですが、興味がある方はご覧ください。
まずは前提として5℃程度温度が上がる事を目標としたいと思います。
というのも、最低気温が-5℃になりうるのでギリギリ解凍できそうなところで+5℃です。
ニクロム線には線の太さがあって抵抗値があります。
線の太さによって抵抗値が変わってきたりします。
ニクロム線の端から使いたい長さの部分の抵抗値を測ります。
例えばニクロム線の直径が0.4mmで1m使用する場合、抵抗値は8.9Ωだったとします。
そして流したい電圧があるのですが、5Vだったとすると電流は0.56Aとなって消費電力は2.81Wとなり、電気代は1時間当たり0.06円となります。
1日だと1.44円となり、30日だと43.2円。
で?
ということになります。
やりたいことは「何度上がるのか?」なので消費電力が分かったところで意味がありません。
そこで出てくるのが「ジュール」と「時間」と「水の量」です。
ジュールは皆さんご存知のように髭を蓄えたおっさんで有名なジュールおじさんが発見したアレです。
時間は電気を流す時間で秒となります。
水の量は温めたい対象物なので水でなくてもいいのですが、目的が凍結防止なので今回は水としています。
この3つの数値が揃うことで目的が達成されるわけです。
で、まずはジュールの求め方ですが、こんな感じ。
電流×電流×抵抗値×時間
この場合時間は秒です。
エクセルに計算式をぶち込むことでジュールを求めることができます。
次に上昇する温度を求めます。
ジュール/(水の重量×4.2)+外気温
水の重量とありますが、早い話何ccです。4.2というのは水の定数です。
この計算式をエクセルにぶち込みます。
この2つを計算することで何秒後に何度温度が上昇するかがシュミレーションできるそうです。
計算は合っているはず・・・間違っていたらご指摘いただければと思います。
厳密には水道管の中
水が対象となるので違いは出てきますが漢は細かいことは気にしません。
で、0.4mmのニクロム線を1mに切って5Vのアダプターに直で繋げた場合、どうなるか?
計算上では1時間後には1.85℃上昇することになります。
そこで本来の目的を思い出します。
「5℃上げたい」
これって全然目標に足りないんじゃね?
でもご安心ください。
ここでちょっと見方を替えることで解決します。
はっきり言って、控えめに言っても我が家は寒いです。
今までコツコツ取得していたデータ上では、だいたい1時間で0.5℃近く下がっていきますが、短時間で急に寒くなることも十分にあるでしょう。
+αも考えてある程度マージンを設ける必要があると思います。
少なくとも倍。なんとなく設定した目標ではなく、実データを参考にした値を目標に修正して1時間に1℃下がると考えましょう。
するどうでしょう。
ニクロム線の上昇温度1.85℃より大幅に下回っているではありませんか!
ということは、じわじわと温度が上がっていってそのうち解凍することになるではありませんか!
そう、最初の目標にしていた「5℃の上昇」はそもそも高すぎる目標でそこまで高くする必要が無かったということになるのです!
テンション爆上げですよ!
しかも電気代はいつになったら1円になるんだというレベル!
その辺りで販売しているサーモスタッド付きの凍結防止帯、1mあたりの消費電力は高すぎることになりますよ!
これはもう自作するしかない!
と思ってしまいますが、まずは落ち着いて実験です。
酔った勢いで事を起こすと碌なことになりませんからね!
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