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3月13日~派遣切り②~

なないろ椿は派遣社員。

今日も契約書と指揮命令者に従って、
お仕事を完璧に遂行するのみ。
そこに感情はない。

先日、派遣先の経営状態悪化により、
派遣先と私の契約は、打ち切られることが
決まった。
しかも、既に確定していた次の契約の
3週間前のことだ。

通常ではこんな話「なし」だ。

派遣社員は不安定。
なないろ椿は、今、そのまんまの状態だ。

そして、派遣社員を始めて、
初めての派遣切り。

誰がそれもOK!って、法律にしたんだか。

でも、それはそれ。
自分の感情はとりあえず、心の棚に置いておく。

何でって、子椿たちのご飯を買うお金を
稼ぐためだから。
派遣社員、割り切りが大切です!!
なんせ、私たち派遣社員は言葉は悪いけど、
【部外者】なんで。


仕事をしていると、契約終了の連絡を
してきた派遣先社員から連絡が来た。

「今更、何用だよ。」と心の声が出そう…
ではあったが、面談をしたいというので、
承諾した。
もちろん、派遣先社員と私(椿)、
それから派遣元の営業担当の三者面談だ。



それから数日後の就業時間終了後、
今回のお詫びと新しいお仕事についての
三者面談が始まった。

教科書通りのお詫びの後、
グループ会社内で人員が必要なので
そちらで働いてもらえないかという
話だった。

もちろん、仕事内容は全く異なる。

【仕事内容】
自社開発しているシステムのデータ移行業務

【勤務条件】
時給:そのまま維持
業務環境:個人情報を扱うので、フル出社

【契約期間】
当初の契約通り、2024年4月~6月
しかし、延長の可能性あり。。。


まぁ、色々とごちゃごちゃと今回の
契約終了の件について説明されたけど、
営業になりたての派遣元の担当はそわそわ、
オロオロするばかりだし、派遣先社員は
終始平謝りで、面談は終了した。


面談終了後…

派遣元の営業担当と少し 話をして、
業務環境が当初の条件と違うので、少し
考えさせて下さいと伝えた。
子椿たちと家族のため=自分のために
今回は確実に在宅が可能なお仕事を
選んだからだ。

すると、「お仕事内容は違いますが、
グループ会社内で何とかお仕事を
用意してくれたので、前向きに検討を
してください。」と
派遣元の営業担当が言い放った。


流石にカチンときた。
「用意してくれたってなんだよ。」
「有難いと思えって言ってんのか!?」
と椿は言いかけたのを飲み込んだ。

「心の棚に上げろ!!」
そう自分に言い聞かせて。


それぞれの立場。
それぞれの思惑。


その日は、心中もちろん穏やかではないが、
穏やかに挨拶を交わした後、
モヤっとした感覚と、イラッとした感覚が
ぐっちゃぐちゃに混ざった胸の辺りを
抱えながら、帰路に着いた。

寒さが染みた帰り道だった。

⚠️このお話はノンフィクションです。



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