憲法記念日

5月3日は憲法記念日。「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」となっています。

日本では、憲法が施行、つまり、実際にこの日からこの憲法で行きますよ、という記念すべき日なのですが、あまりお祝いというムードでもないようです。

そこで、他の国はどう過ごしているのかなあというのが気になり、調べて見ました。あくまでも一つの例として聞いてください。

皆さんはノルウェーってどこにあるかわかりますか。(地図で確認)このノルウェーでは、5月17日が憲法記念日だそうです。1814年5月17日にノルウェー憲法が制定されて以来、毎年この日は国中で盛大にお祝いをするんだそうです。

目玉はブラスバンドを先頭に、国旗を手にした子どもたちによるパレード。首都「オスロ」では、子どもたちのパレードが王宮をゴールに、カール・ヨハン通りを賑やかに行進するそうです。

午前11時から午後13時のパレード行進の間は、王室一家が王宮のバルコニーからずっと国民たちに手を振ります。

民族衣装「ブーナッド」を着た人たちが、パレードを見ながら、アイスやホットドックをたくさん食べ、また、至るところで人々は国旗を片手に歩き、お祝いの掛け声をあげます。

「ウ・ラー!♪」、「グッラッチュレーレ・メ-・ダーゲン!」(お誕生日おめでとう)、と。

国旗は、民家に限らず、あらゆるところの公共機関などで飾られます。
ノルウェーでは、このナショナルデーを話題にする時は、「憲法記念日」よりも「5月17日」を直訳した「ソッテンデー・マーイ」を頻繁に口にするそうです。「5月17日はどうする予定?」、「素敵な5月17日を!」。日本では考えられませんね。

ノルウェーの人々にとって憲法記念日はとても大事な日。家族や友人など大事な人と集まり、母国の誕生日を祝い、たくさんの美味しいものを食べて笑顔で過ごす日です。ほとんどの人がこの日は働かないし、多忙な政治家なども家族と一緒に過ごすそうです。

そして、誰もが来年の憲法記念日は晴れるだろうか、また、青空の下で子どものパレードを見ることができるだろうかと、人々はその日が終わった瞬間、既に次の年を楽しみにしているのだと言います。

さて、場所を日本に戻そう(ぺこぱ風に)

日本の憲法記念日はどうでしょうか。

そう、ノルウェーのようにお祝いムードなど全くありません。むしろ、「ゴールデンウィークのお休み」くらいにしか想っていない人がほとんどではないでしょうか。

では、なぜ、国によって、こんなにも違うのでしょうか。また、日本はこの憲法記念日をどのように捉えればいいのでしょうか。

実は日本、日本国憲法の前に違う憲法を発布しています。明治時代に発布された大日本帝国憲法です。ですから、日本国憲法は2度目。昭和22年に施行されてから憲法は一度も改正されていません。

では、他国の改正状況はどうなのでしょうか。諸外国の憲法改正状況を見てみましょう。

少し古いある調査では、2012年11月末時点でのまとめでは、1787年に制定された米国合衆国憲法は1992年5月までに18回改正し、この間27カ条を追補した。ベルギーも1996年3月から2008年12月までに24回改正。ルクセンブルクは2009年3月までに34回、ドイツは2009年7月までに57回、フランスも2008年7月までに24回という状況です。

世界の国々では、時代の状況に応じて柔軟かつ頻繁に改正を図っているのです。

日本国憲法は憲法を保有する約190か国で古い方から14番目で、改正されていない憲法のなかでは「世界最古の法典」となっています。

憲法は、私たちの生活の最も土台となる法律です。今は令和の時代。明治とも昭和とも違います。となると、昭和22年、それも戦争に負けた後に施行された憲法が戦後、70年以上も改正されていないことってどうなんでしょうか。

他国のお祝いの様子や改正されている回数などを調べていると、日本ってどうなのって思ってしまいます。

皆さんもこの日をきっかけに日本の憲法について調べて見ませんか。

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