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会社が買収された後

どうもスミヨシ(@rskwork)です

数年前に勤めていた会社(A社)が3桁億円で(B社に)買収されました。その事は良くも悪くも自分自身の社会人経験として大きな考え方の変化や影響を与えてくれたので、振り返りも含めて記事にしたいと思います。(敢えて会社名は伏せます)

A社に入ったのは社員が20名くらいの時で、ちょうど資金調達ができたくらいの時でした。それまでは社員も数名とバイトでどうにか食いつないでいた様な会社です。私が入社した時は、オフィスも綺麗でそれっぽいIT会社でしたが、中身はボロボロでした。社長は20代、中間管理職は不在というか20代の経験の浅いリーダー。億単位の資金調達をしたため、毎週新しい若者が入社。それほど売り上げもないまま一気に100人にまで膨れ上がりました。プロジェクトは8本くらいで、1チーム5〜8人くらいなので、ほとんどプロジェクトにアサインされてる状態で、そのほかバックオフィスや管理職が数名いる程度。

そこまで、売り上げがないといいましたが、会社というのは、売り上げがないと雰囲気も悪くなります。

なんでこんなことしてるんだ
意味ない
どうせ売れない

と言った不平不満が蔓延します。
また、会社というのは、1人が辞めると連鎖的に退職者が増えるもので、毎月退職者がいました。
そういえば、あと人は?→辞めました。
と言った事象が起き、それもまたネガティブな雰囲気を増幅させます。

私は当時小さなプロジェクトでリーダーをやっておりました。

上記のような状態が2年ほど続いた時に、(この時もう資金はほぼほぼありません)私のプロジェクトがうまく回り始め、軌道に乗ってきました。会社も、こちらのプロジェクトに舵を振り、会社としても少しずつ売り上げが上がってきた半年後くらいに会社は売却という選択肢をとったのです。
当時そのプロジェクトの市場はブルーオーシャンで、先行有利のポジションをうまく獲った形となりました。

売却額は3桁億円。

私はそのプロジェクトをずっとやっていたので大体の価値や今後の市場の変化などもわかっていましたが、この価格は信じがたい破格の値段でした。
ただ、未だにA社の営業利益は赤字でした。今後の期待値も入っております。

共同で組織改善&プロジェクト

B社もそれまで大きな日系企業の買収はしてこなかったため、何から始めていいのか手探りな状態から始まりました。一人一人のリーダーに担当者をつけ、タスクを細分化し担当制で振り分けていきます。エクセルに、両社の担当者とタスクを書きますが両社これをどう進めていいかわからず、どうやったらポジティブなシナジーが生まれるのか試行錯誤です。

両社の担当者をつなげれば買収の意味がある的な取り組みでしたが、1ヶ月もしないうちにフェードアウトしました。

次に、B社から100名近く、人が入ってきました。A社の組織改善及び、プロジェクト改善をしていく取り組みです。もちろんB社の人は、B社の今までのやり方があり、A社とは違うわけで、B社は親会社ですからB社のやり方を押し付ける(言い方は悪いですが)わけで、「なんで子会社で仕事しなければならないんだ」といった感情も込みで、そこでハレーションが起こるわけです。この頃から「ハレーション」という言葉が社内では流行ったのを覚えています。B社の社員は、なんで子会社に行かなきゃならないんだという葛藤と、プロジェクト自体がもちろん小さくなった不満で、B社の社員は、そのままA社での業務を一段落させたらそのままB社を退職する人が多くいました。

(その100名の社員がもともと、パフォーマンスが悪い社員なのか、扱いづらい社員なのか、希望できたのかは、わかりませんが、B社の退職者が多いと、子会社派遣でモチベが下がったのかなと思わざるを得ませんでした)

次に、両社で1つのプロジェクトをやろうということになり、B社から数名の社員とA者からも数名の社員で共同プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトは1年以上かかりましたが、リーダーとして見ていて、プロジェクトの雰囲気は最悪でした。リリースの直前まで開発やテストを行い、強引にリリース。案の定プロジェクトはその後数ヶ月でクローズ。売上もほぼありませんでした。

2年前にリーダーも経験者もいなかったA社は、社内には300名を超えるA社、B社の社員で溢れかえり、オフィスもかなり手狭になり、混乱状態です。

どうしたらうまくいくのか

こういったM&Aを経験し、色々思うことがありました。買収してうまくいった企業はそもそもあるのか、違う会社が同じ会社になり、うまくいくのか。
マクロな視点で考えると、買収という手段の良し悪しが未だに正直わかりません。

ただミクロな視点であれば

- A社の取締役にB社(発言権のある)の人間を入れる
- この役員はB社所属でも構わないが、A社にコミットさせる
- B社は一気に100名も派遣しない(10名程度徐々に。浸透させるには、数年以上かかると思う)
- B社の社員は、モチベーションのある希望者を
- 売却元の会社は将来の期待値込で売却価格設定しない(将来的にリクープできないため)
- 積極的にA社もB社の会社に派遣させる(当時はこれがほぼなかった)
- オフィスには余裕を(席や人との距離が近いと摩擦が起きやすい)

これが正解かわからないが、個人的にこういった振り返りをすることも重要だと思い記述しました。ご査収ください!


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