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Zenlyを入れる間柄かどうか

 卒業の予定で埋められた3月から、4月、5月と月1ペースで会っている大学の友達がいる。別に約束をしてるわけではなく、みんな都内で働いてるのと、気まぐれなフットワークなだけなので、来月の保証はされていない。

 先月も会ったので、久々感もなく有楽町に集合する。
「まだそんな重い仕事してないっしょ」
「電話応対とかしてる、社名長くてめっちゃ噛むんよ」
「こないだ違う人に内線繋いじゃった」
「在宅多くてあんま会社行ってない」
「この前は事務作業で1日終わった」
あぁ、みんなちゃんと生活してんだな。6年間学生してたのに、ちゃんと社会人やってんだ。

「GW暇過ぎてZenly入れようかと思ったわ」
気味が悪いと私の中で話題の位置情報共有アプリ。なんとなく知っているけど、何日家にいるとか、今誰が近くにいるとか、電池の残量とかが分かるらしい。GW何もしなかった私は、ふと「みんな何してんだろ」と考えた。

「入れてみれば?」
月1の友人はインストール済。カップルではやはり推奨しないけど、こいつらにはまた会うだろうし、と飲み会のノリで入れてみた。これが、意外と開いてしまう。要は自宅がモロバレなわけで、誰彼構わずフォローする訳にはいかず、私のフォロワーは4人しかいない。アイコンが電車の路線上を進んで自宅に帰る様子はどこか可愛い。そしてZenly使用者が1番言うセリフ。
「待ち合わせの時とか便利だよ」

 私が懸念していたのは、誘いを断りたいのに家にいることがバレているとき。この時間は暇じゃない、家でダラダラする時間なんだ、というとき。この度のインストールはその考えが変わった訳ではなく、私にとって彼らが「誘いを断れる友達」かどうかということ。Zenlyで彼氏の位置を確認して乗り込むアヤちゃんにも見習ってもらいたい。

 今のところ便利。正確じゃないにしろ、このご時世、大体の居場所はSNSでバレていると言われるし。電池の残量は教えてくれなくてもいいけど。

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