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ひとり旅日記スロベニアとクロアチアへ8日目:世界に数カ所しかない石油温泉へ
2019年1/2ナフタレン温泉
ナフタレン温泉へ。今日も朝からバスターミナルに向かい、IvanicGrandという所にあるナフタレン温泉へ。クロアチアについて調べてた時にたまたま見つけて、地図で場所確認したら最寄りに駅もバスターミナルもある。ってな事で、行けるじゃん!と、予定に組み込んで楽しみにしてた所。クロアチア政府観光局情報によると、ナフタレン温泉は世界で2ヶ所しかないらしく、そのううちの1ヶ所がクロアチアで、欧州のはここしかないとの事。
バスを降りて、google mapの道案内に従ってたどり着いた。ホント今更ながらだけど、この地図機能は有難い。入口に入ったは良いが、予め調べといたら入口と様子が違う。どこ…?たまたま施設から出て来た女性に写メを見せると、行き方を教えてくれた。ありがとうございます。
教えてもらった入口を入ると右側に受付があった。写メを見せ(情報によると、医師の診断が不要のストレッチコースに入れるとの事だった)ると、受付のマダムが「医師の診断が必要」と言う。食い下がって、「私は病気じゃない。ただ入りたいだけの観光客」と伝えると、「医師の所に行ってみましょう」となって、一緒に行った先は待合室。
うゎ。9:30am過ぎの時点で20人位診察待ちだよ…。マジで診察受けるとしたら、温泉入れんのいつだよ?と思ってたら、受付のマダムが診察受付の女性に事情を伝えてくれて、中にいるドクターを呼んできてくれた。ドクターは自分を見るなり、「若いし、健康そうだから診察なしで!」と笑顔で言ってくれた。若いかどうかは別の話だと思うけど…。
受付マダムが「戻って手続きしましょう。PPTある?」ってな事でPPT渡すと、「あなたの国に行ってみたいわ」と言われた。さっきの診察受付嬢にマダムは「ジャポン云々」と言ってた気がするから、もしかしたら日本人に優しいのかも知れない。それにしても、PPT見せる前はまだ自分の国籍不明だったのに、PPT見て確信したって事は、マダムは自分をちゃんと日本人と認識してくれたのか?
10:30am〜の回で入浴許可が下りた。1回きりなのに、入浴カードも作ってくれた。2階に上がって、入浴の流れの説明を受けた。10:25には入浴受付の所に来なさいとの事。温泉に入れるかどうかの交渉でエネルギー使ったからか、なんだか腹減った。ロビーで、だいぶ早いが、サンドイッチタイム、ヤベェ。注意書きによると、入浴前に食事NGだ。サンドイッチひとつでやめといた。
10:25。常連さんたちが集まってた。自分もコンタクトを入れ、準備を整える。壁に英語でナフタレン温泉の効果が貼ってあった。医療英語はサッパリだが、所々わかる所を読んでいくと、どうやら皮膚病に効果があるらしい。3週間で症状改善か…。皮膚に問題がある訳ではない観光客の自分が、本当に治療目的で通ってるみなさんに紛れて申し訳ないと思った。
時間になって、中の部屋に通された。水着に着替えて、ドクターに「荷物はどうすればよいですか?」と聞くと、「そこに置いときなさい」と。え?鍵ないよ?さっきの更衣室。ドクターが「石けんとタオルは持って来なさい」と言う。「ハーイ」で、中に入ると、ネットに載ってた情報は大きいプールの様な所で、グループで水中体操を行うって書いてあって、自分はそのつもりだったのに、なんと予期せぬ個室だった(笑)。写メでプールの場面見せたんだけどな…。まぁ良い。これはこれで有難く受け入れよう。
個室に入る前にに、ドクターに「裸で入るんだよ」と言われた。え?更衣室と個室の超短い距離移動の為の水着とは…(苦笑)。個室風呂の下から茶褐色の液体が湧き上がって来た。キャー!写真の許可を得て、再度更衣室に戻り、iPadで写真撮った。「どのくらいの時間入るんですか?」「12分だよ」との事で、水着を脱ぎ(ナフタレンに浸からない様に、そして男性ドクターから見えない様に脱ぐのはなかなか難しかったが…)、いざ人生初のナフタレン温泉入浴。
うわぁ。ぬるっぬる。これが石油系温泉。世界で2ヶ所しかない貴重な温泉なのか!温めだけど、じんわりポカポカ温まってきた。滑りが良いから肩やら脚やらをマッサージ。この最中にドクターが自分の名前を呼び、「トウキョウからきたのか?」と聞いて来たから、「イエス!」と答えた。仕切り越しに見えたドクターの笑顔。
再度ドクターから声がかかり、「2、3分シャワーで流した後、石けんで洗いなさい」「ハーイ」シャワーのお湯が肌から弾かれる弾かれる。全身オイルまみれ。それでもシャワーを浴びるとだいぶ落ち着いて、浴槽もきれいになってた。さぞかし石けんの泡はすぐになくなるんでしょうね。と思いきやそうでもなく。泡も流して、またまた更衣室への移動の為だけに水着着用。ドクターに、「素晴らしい温泉でした」と伝えて更衣室へ。ポカポカ度、ハンパねー。顔汗もうっすら。身支度し終えたが、バスの時間までまだある。
待合室あったから、そこでバス待とう。そうだ。受付のマダムにサンキュースナックあげよう。と、リュックの中見たら、忘れて来たよ…。じゃあ、成田で両替した時にもらった折り紙渡そう。去り際にマダムに折り紙を渡して、お礼を述べた。
来た道を戻り、バスターミナルの暖房がよく効いた待合室で残りのサンドイッチを食べつつ、ザグレブに戻ったら何しようかと考えながらバスを待った。バスが来て乗り込むや否や眠りの世界へ。目覚めたらちょうどザグレブの手前。明日のバスチケを往復に変更してもらい、宿に荷物置いて再出発。
13:30。青空市場にはギリギリ間に合うか?途中写真撮りながら進む。この建物イイじゃん!と写真撮ったら、アレ?日本の国旗がはためいてる。大使館か?青空市場に間に合った。全ての店がやってた訳ではないけど、こんなもんか。見られて良かった。お土産屋やクリスマスマーケットをのぞいてみたり。なんか腹減った。クリスマスマーケット屋台でスイーツを買った。2個で20クナーって、400円弱。高いな…。カスタード!と思って買ったのに、レモンクリームの激甘なやつにビビった。もう一つのはクロワッサン型のお菓子。生地はサクサクで中のチョコが濃厚でこれはウマかった。ただし、食べ終わると、粉砂糖で斜めがけカバンが汚れてた。あぁ…。昨日行けなかった写真スポットに寄りながら、途中お店に寄りながら進んだ。
あ!ストッキング屋さん。中に入ると日本で見かけないカッコイイやつ。お店のお姉さんに「伊製ですか?」と聞くと、「メイドインクロアチアよ!」との事で、お買上げ決定。久々にストッキング買うや。「このデザイン、日本で見かけないです」と言うと嬉しそうだった。
更に進んで、取引市場。って、隣に色違いで似た建物があった。面白い。写真撮りたかったものを撮り終えて中心部に戻る。中心部のあちこちに、まとまった数のクリスマスマーケットが点在していた。他の国(独とか墺とか仏)だと一か所にデッカくクリスマスマーケットがあるけど、クロアチアは小規模が点在してた。
で、お店のレベルは…。遠目には可愛く見えても、近づくとセンスない雑貨で、この事にビビる。ハート型発祥の国らしいが、そんならもっとハートモチーフを可愛くイケてる様に使えよ。と思った。ハンドメイドもレベル低く、よくそれを店先に並べられますね。ってカンジだった。
そう来ると、独、墺、仏はフード系以外の雑貨もキラキラしてて、ものすごく可愛かったと思い出す。ザグレブ、屋台飯高いし。グリューワイン屋ばっかだし。つまらないのなんのって。これで、今世界から注目されるクリスマスマーケットだとは。ヘソで茶を沸かすだわ(←白鳥麗子がこういう場面で使ってなかったっけ?)。クリスマスチックにディスプレイされた雰囲気は百歩譲って認めよう。でもそれは、遠目で楽しそう!ってカンジなだけで、ひとつひとつの店に近づいて見てみると、売ってるものが腐ってるとしか言いようがない。もし観光が重要な資源なら、もっと土産物屋に力入れてくれ!
リュブリャナに続き、ザグレブにもおかん用のムートンルームシューズは見つからなかった。お金持ってきても、イイものが売ってないと萎えるよね。観光客の欲求は、観光地が素晴らしいのはモチロンの事、食欲と物欲も満たされて、初めて、あぁこの旅は良かった。また来たい!と思うのだから。
デパート?みたいな所に入った。ストッキング売り場チェック。クソッ。さっき買ったの同じのが10クーナ(約200円)安い。こういうのもありがちなのが旅。全ての店をチェックして買えれば良いけど、また戻ったりするっていう時間と労力がね…。仕方ない。近くの教会に入ってみた。自分はザグレブに来て一番感動した。天井画とイコンの美しさに。
賑やかな大通りを往復して、なんだかんだ言って、枝道にあったクリスマスマーケットもチェックしながらスーパーで食料を調達して、宿に戻った。屋台では高かった煮込み料理(800円くらいだった)の缶詰を見つけたから缶ごとお湯で温めた。アパートのクセに電子レンジないんだよね…。牛肉ゴロゴロシチュー。量が多いし、味付けがイマイチだったから肉だけ食べてあとはサヨナラ。
石油温泉の後に着た下着を洗濯してシャワーを浴びた。ってか、ここの洗濯機はなぜ洗ってる時よりもすすぎの方が激しく泡立ってるのか?すすぎと脱水を繰り返してたら、エラー表示が…。ヤバイ。排水できないっぽい。中の物を取り出さねば!意を決して、床にバスタオルを2枚敷き、鍋で中の水を受け止めながら下着を救出。バスタオルはビショビショ。ドラム式の洗濯機、マジウザイ。1日終わる前になんの労働だよ?と思いながら脱水しきれてない下着を手絞りしてヒーターの上に置いた。
もう寝よう。