見出し画像

ひとり旅日記ギリシャとイタリアへ53日目:シェアメイトと一緒にミラノ観光。ハイライトはもちろん最後の晩餐。

2018年2/23ミラノ②

たまたまだけど、決戦は金曜日〜♪6時過ぎに起きて、鏡の前でMちゃんと一緒に化粧して、7時〜の朝食を済ませて、7:45に宿を出た。彼女とどの様にエーゴで話したら、最後の晩餐のチケットをgetできるかをシュミって。昨日Mちゃんは最後の晩餐のチケットを事前に買おうと窓口に行って、どれだけこの作品を見たいかを伝えたらしいが、窓口の人には「11月の時点でオンラインチケットは全て売り切れたから、入場券は買えない。あなたは成す術がない云々言われた」との事。ってか、オフシーズンでチケット売り切れはなくね?考えられるのは、「Mちゃんのイケてる英語で言われて、伊人の窓口の人、嫌だったんじゃない?」「じゃあ、どうすればいいの?」「コトバよりも表情で勝負だ!心でシンプルに伝えよう」昨日彼女が一度窓口に行ってたから、迷わずに行けた。Mちゃん、有難う。

そして、本番。自分がフツーに「ボンジョルノ。本日分のチケットはありますかね…?」と窓口のお姉さんに尋ねると、「Yes. But…」と来た。Butのあとに何が続くかキンチョーが走る。続いた言葉は「16:15〜 の回になるけど、それでも良ければ」との事だった。良かった。やっぱチケットゼロはねーよ。「それでは2枚ください。支払いは別々でお願いします」と自分と窓口のお姉さんがやり取りしてる側で、Mちゃんは”Oh! Thank God!!ペラペラ〜”と、今起きた瞬間のカンドーを窓口のお姉さんに伝えていたが、恐らく、彼女のステキな英語は一語一句お姉さんには伝わってはないだろうが、喜びは100%伝わっただろう。自分にとっては、通常のオフシーズンの、どこにでもある当然の結果だったから、チケットが手に入ったことには特に感動はなく。でも、昨日彼女は窓口でチケットが手に入らないと冷たく言われたショックを味わった後のこの結果だったから、そりゃ嬉しいでしょうね。「Mちゃーん。良かったね。自分と会えて(笑)。帰国後のでも最後の晩餐見たら、自分の事も思い出してよ(笑笑)!」と冗談で言っといた。

朝イチで本日の大仕事を終えた我々。でも時計はまだ8:30。1日長ェーなぁ〜。「一回部屋に戻って昼寝できるよね〜」云々言いつつ、Mちゃんが大聖堂のチケット買ってあるからそっちに行きたいと。自分はミラノノープランだったから、「Mちゃんに着いてく〜」と今日はラクさせてもらう事にした。ありがとう、Mちゃん。

まずはギャラリアへ。アーケード。ナポリのアーケードでオソレミヨを歌ってたおじさんを思い出した。モルドバのアーケードもなかなか良かったな〜とも思い出したりもした。「この辺りに口コミで人気のジェラート屋があるみたいです」「口コミって、ホントに信用できんの?投稿者が口コミしてなんかの恩恵受ける為に、大した店じゃなくてもイイコトばっか書いてんじゃないのぉ〜?人の味覚もそれぞれだし云々」「今のところハズレはないです」「ホントに?英語の口コミサイト?日本人以外の口コミ?仏人は日本の出汁の味がわかるって聞いたことがあるから、信用できるけどさ〜云々」と喋りながらアーケードのジェラート屋発見。1800年代からあるんだ…。2種類で3.3ユーロ。今までで1番高いな…。このギャラリアの中だからか?ショバ代?

もう一軒気になる所があるとの事でそっちも見てから決めよう。ということにした。ここはチョコレート屋のジェラート。まだ9時前。朝食ラッシュでカフェコーナーは混んでた。そんな中、朝からジェラートを求める場違いな観光客2名。ゴメンナサイ…。お店のお姉さんおススメのチョコのジェラートにした。ジェラートの味は選べず、4種の予め決まったメニューから選んで注文するスタイル。朝食ラッシュが収まるまで待った。なんせ、うちらの本命は16:15〜の最期の晩餐だし。

やっと注文を受け付けるとの事で、お願いした。コーンの縁にピーナッツが付いてる。コーンの中にホワイトチョコソース、そしてカカオ70%、ミルキー系、カカオ45%、そして生クリームのトッピング。彼女が注文前に「生クリームいらな〜い」と言うのを「この国でしかこういうアイス食べられないし、甘くないクリームだから大丈夫!」と勧めて、同じものを注文。5ユーロのアイス3段重ねはなかなかの見た目。写真撮ってからのひと口目。目が細まったね…。視界の先にはカカオ農園が見えた。Mちゃんに「遠く見過ぎ!」とツッこまれた。久々に目を細めて味わった。

「ウマイ!」を連呼しながら、大事に大事にひと口ずつジェラートを口に運ぶ。どうしてこんなにキメ細かいのか。カカオ70%は、クリスマスマーケットでシビれたホットチョコレートの冷たい版。濃厚。チョコ系のアイスやジェラートは普段あまり注文しないけど、Mちゃんに出会わなければ、こんな美味しいジェラートは食べられなかっただろう。コーンの中のとろとろホワイトチョコソースも、全て美味しかった。ジェラートでお腹満たされた。

そして大聖堂へ。自分もチケット買って、中に入る。我々の前に並んでたのはほぼ日本人だった気が…。大学生多い!セキュリティチェック後、各々感じるままに鑑賞タイム。って、伊に来てステンドグラス初めてじゃん?と思うくらいのステンドグラスだった。ここでは仏のサントシャペルの美しさを思い出した。彼女は今回の旅でケルン大聖堂も行くとの事で、「建築に600年かかって、ものすんごくデッカい、駅近の入場無料の世界遺産」と話した後、今いる大聖堂についてのガイドブックを読んでみると、ここも完成に500年かかってた事が判明。「20Cにできあがった鉄の扉が見どころらしいよ〜」ってな事で表に出て、確認。「まぁ、20Cなんて最近の文明だからね…」と言いつつ、繊細な作りの扉だった。サグラダファミリアの扉もとっても印象深いが、ここのもなかなか良かった。大聖堂との共通チケットで博物館に行ってみた。ファサードのオリジナルが展示されてた。劣化防ぐ為には、室内管理が最善策なんだろう。

この後はフリーで、テキトーに歩いて城の方に行ってみた。ガイドブックにも注意喚起があったミサンガ売り。彼女も被害に遭ったと。iPadで写メったガイドブックのこのミサンガ売りの情報を読み上げてる最中にiPadの上にミサンガ置きやがった。すかさず下に落としたら、何か言ってた。Who cares?こういう事やって、嫌われて、悪循環じゃね?アタマ悪すぎ。もっと頭使ってミサンガ売れよ。

みさりんが伊での目的の一つに本場のピザを食べる事。との事で、「いーねいーね!」とまたまたMちゃんが調べてくれたピザ屋に到着12時。既にお客さん入ってて、空席あるの?って感じだった。入るなり、スパークリングワインの試飲を渡されたが、コワイんで(伊人ホント信用できないし)、とっさに”Is it additional cost?”と聞いてしまったら、Freeとの事で、空きっ腹にスパークリング。すぐに自分の顔真っ赤。

ナポリのピザ屋もそうだったが、メニューに載ってるピザはそんなに種類がない中から選んだ。マルゲリータとマルゲリータのトマトソースなしを1枚ずつ注文。隣は日本人カップル。たぶん、ここに来てるアジア人は日本人だけだと思う。お店の人もさり気なくカタコト日本語話してくるし。隣の席の彼女が白ワインを注文するも、もしかしたら伝わってないかも知れない。ってな事でうちらお節介「グラスの白だよ!」と慌てて訂正してあげた。

ピザはちゃんとハーフ&ハーフでそれぞれの皿に載ってた。なかなかできる店じゃないか。日本人が求める事を言わなくてもわかってた。お店のお兄さんと、隣のカップルに写真を撮ってもらって、まずはマルゲリータから。何だよ、コレ!即目を閉じた。「ナナエさ〜ん。目ぇ閉じてますよ〜」「美味しいものに集中したい時は目を閉じて味わうんだ〜。マジ美味いわ。ナポリよりも」大げさでもなんでもなく、心から美味しかった。トマトソースなしはネギが乗ってて、こっちも美味しかった。「今日うちら、朝から一番発してるコトバって、ウマイ!とおいし〜だね。食レポできないレベルだよね〜」と楽しかったランチ。Mちゃんのスマホで撮った写メをこの場でAirdropで送れるというワザを教えてくれた。有難い。ヤングと仲良くなると、新しい事教えてもらえるから、本当に有難い。

お会計してもらおうと思ったら、今度はメロンリキュールくれた。味はアルコール消毒っぽくて、後味メロン…。Mちゃんは、アルコールが尖ってると表現してた。ナイスな表現。カップルが先に会計してる間に、入店時もパフォーマンスしてくれたおっさんが、志村けんのアイ〜ンをやってくれたが、完成度が低すぎて理解できなかった。このおっさんが、作業中の女性に「ジャポネーゼ」と教えてたが、その女性は「だから何?」の視線。志村けんのモノマネのおっさんはピザ生地伸ばす役割で、技を披露してくれたが、生地に穴開いてたし。うちらを意識してばっかで、手が動いてないから、モッツァレラを崩して生地に乗せる役割の男性もイラついてた。チームワーク大丈夫ですか…?

食事前後でアルコールの試飲があったりしたけど、この店は予想してたよりもチャージされてなかったし、カードで各自支払いたいのにも応じてくれた。流行ってる店はカードの手数料云々渋い事言わないんだ。支払いの間にも振舞われた、今度はピスタチオのリキュール。不味い…。サービス好きなのはよくわかったが、もう少し薄めるとかなんとかした方が…。

満足して店を後にしてもまだ13時過ぎ。食べた分歩こうと、Mちゃんが昨日歩いて見つけたオシャレな道に連れてってくれた。ブティック街。「店頭に立ってる警備の兄ちゃん、ヒマそう云々」言いながら、「お茶にしよう!」となった。彼女の伊食べるものリストにティラミスが入ってるって事で、探すことに。探し始めると、ティラミスにしては高過ぎたり、ランチタイム終了でお店閉まってたり。ぐるぐる歩き回ってたら、ちょうど良い時間になるんじゃん?って事で見つけた、今度はローカルなカフェ。ティラミスは量り売り。This much.と手で表して、ブレイク。ティラミス、ベネチアの方がおいしかった。このビショビショのスポンジは1番下だけでよくね?2人とも同じくらい残した。

15:30。よし。行こう。このカフェから徒歩30分との事で、遂にサンタ・マリア・デッレ・グラーツィエ修道院へ。16:10着。やっと出番が来たチケットを係に見せて待合室へ。「日本語のパンフありますか?」と聞いたら出してくれた。Mちゃんは英語版を渡されてたけど(さすが!)、日本語の方をもらってた(笑)。「後から来る人たちをディフェンドして真ん中でまずは見よう」と作戦を立て、ちょっとずつちょっとずつ前進して、最後の自動ドアの前に立つ。2分くらい待って、遂にご対面。

修復に20年かかったとのこと。ダ・ヴィンチが新しい技法で描いたが、それは完成後から剥離が始まったり、台所に通じる通路を作るのに壁に穴を開けられて、絵の一部が失われたり、台所の水蒸気を浴びてたり、ナポレオンがやって来た時には厩として使われたり、第二次世界対戦で屋根が落ちて雨ざらしになっていたりと、とてつもなく過酷な年月を経て、今こうして鑑賞できているのは、一重にオリジナルに忠実に修復してくれた修復士達の20年の仕事。彼ら、彼女らの使命感をもった仕事ぶりを思うと、感謝の念が湧いてきて、涙が滲んだ。15分の鑑賞時間はあっと言う間に終わってしまい、退室を促すアナウンス。隣のブックショップで最後の晩餐のポストカードをMちゃんとおソロで買った。

「いや〜今日は1日長かったね〜」とお互いを労って宿に戻った。暖かいものを食べたいね。という事で、6階の台所に行って一緒にスープを作った。夕飯時だから、1階から豆サラダをもらってきて、それを投入。朝から色々食べたからスープで充分だった。

部屋に戻ると、昨日傘持ってった方が良いと言ってくれた彼女が戻って来た。スリッパにエバー航空とあったから、恐らく台湾の子かな?とMちゃんと話してたのを確認する為、どこの出身か聞いたら、やっぱそうだった。この子もエーゴ上手。台湾訛りがない。彼女からも「伊って、なんかイマイチだよね〜」という話になったから、自分がフィレンツェで被害に遭った話をすると、台湾の彼女は電車で化粧ポーチだけ取られたとの事。Mちゃんと2人で、「え〜!アリエナーイ︎」と同時に叫んだ。

台湾の子は「だから伊で撮った写真はスッピンなんだ…」と言ってたけど、「大丈夫。そのままで可愛いから!」と2人で言った。「メイク用品を買いに、伊で人気のコスメショップに行ったけど、ファンデの色が合わな過ぎて。欧米系とアジア人は肌色違うからね〜。結局買ったのはアイシャドウだけ」との事。そして、話は韓国人の事になり、「彼らはフレンドリーではない」とみさりんと台湾の子の意見。自分はフィレンツェとヴェローナで韓国女子とも喋ったから、そこはなんとも言えず。みさりんは明日チェックアウトだからとパッキングするとの事で、ここで会話中断。そして早めに寝た。マジ疲れた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?