雨の日の過ごし方
休みの日だからもうちょっとゆっくり寝てもいいのに、いつもの時間に冴える朝。
6時台かな、布団の中で雷鳴を聞いた。
ベランダに滴り落ちる雫と路面を走行する車のシャーっというしぶきの音が、私に雨を告げる。
そっか、今日は雨なのか。
雨というと外出の際に衣服や持ち物が濡れてしまったり、洗濯物の観点からしてもやはり乾きづらかったりするので、
(やろうとしてたことができないなー)
という思いに駆られるのがしばしばある。
でも、本当にそうだろうか。
雨という天気が単なるネガティブな『思い込み』だったとしたら?
雨という要因で自分の行動が抑制されてつまらないというのは、実は私自身の『錯覚』だったりしないのか?
いつもは外に出ることしか考えていない休みの日の
見方を少し変えてみようと思う。
思えば、小学生の頃は雨が降れば休み時間に『体育館』で遊べることが楽しみだった。
体育館に飽きれば『図書室』へも足を運んだ。
晴れや曇りの日は『運動場』しか選ぶことがなかったが、雨の日には自然と他の選択肢を選んでいた。
しかも別に気分はアンハッピーでもなかった。
当時はここまで考えていなかったが、
普段選ばない選択をする機会を
雨の日に得ていたのかもしれない。
ということは、これこそ【雨の日】の過ごし方であろう。
雨だから何も出来ない、じゃなくて、
雨の日を活かしてこんなことができた、という過ごし方を模索する。
ベランダの掃除、不用品の仕分け、資格の勉強…。
いつか書きたいと思っているおはなしや素敵なイラストをいっぱい描くのもいいだろう。
そう思えば、朝から降っている雨にテンションを下げられることもあるまい。
さて、私は今日どんなことができるだろうか。
文: Wakka イラスト:Wakka