早期教育について思うこと
子供の教育について、小さいうちが大切だという話をよく聞く。
私はそれはいかがなものかと常々思っている。
もちろん、子供の側からすればそれがいいのだろう。
スタートラインで手厚くサポートしてもらえれば、その後の人生が歩みやすくなるに違いない。
しかし、問題は親である。
専業主婦(専業主夫)で一人っ子、経済的にも余裕のある家庭ならまだしも、共働き、シングルマザー(シングルファーザー)、子供がたくさんいるなどの状況においては、子供にかけられる時間も短くなり、教科書に載っているような子育てをするのは難しいかもしれない。
そんな状況でも素晴らしい子育てをしてきたという人もいるだろう。
しかし、それはたまたま親の言うことをよく聞く子供だったとか、幸運に恵まれていたにすぎないと思う。
心配なのは、そのようにしたくてもできなかった親である。
幼児期にこれをしておかなかったら、ちゃんとした大人になれないとか言われれば、自責の念にかられることもあるだろう。
早期教育については、最近問題になっているカルト宗教と同じ匂いがするのである。
実際には、子供の人生は子供のものであり、何歳になっても自分の力で成長することができる。
私は幼児期に一番大切なのは、信頼関係をつくることだと思う。
お父さんやお母さんが自分を愛し、信頼してくれると思えば、勇気を出して大海に漕ぎ出していける。
焦らないでゆっくり子育てをしてほしい。