前任校と現在の学校
現在の学校には、元同僚が一人、この学校にいる。日本文学、基礎日本語を教えることができる人を探していると教えてくれた人だ。
前任校の同僚が、訪ねてくることになった。
二人で学校を案内して回った。学生ホールや、美術室、音楽室、運動場、カフェテリアなどが充実している。庭好きな人なので、この学校の屋上庭園も。
比較してどうだという話になった。
人々は親切だしフレンドリーだということ、物が豊富に用意されている。私の本のために大きな本箱をいくつも作ってくれたくらいだ。
前任校は、トップを占める先生たちが何人も変わり、変わるたびに、ほとんど毎年新しいシステムが導入され、毎年作業を新しく作らなくてはいけなくて大変な思いをした。その大変さが恋しい!とこの学校に来て3年の人はいう。
現在の学校は歴史が長いからか、大きな変化がなく、退屈と言ってもいいかもしれないという。
前任校は人が十分ではないので、なんでも自分でやった。
教案ブック、試験問題の印刷(あたりまえ?)、学生に渡す本も自製。
部活もいくつも自分で作り、楽しんだ。
現在の学校は、印刷の部署に専任の人がいるので、相談すると、すぐに作ってくれる。部活もいくつも既にあるので、どれかを担当することになる。
大変な思いをして今の学校に転任した人が、前任校の人を懐かしむだけでなく、あのごちゃごちゃの大変さが懐かしいというのが意外で、しかし納得した。
1番の特徴は、キリスト教ということを全面に出していることだ。
朝、シンガポール国歌、シンガポールの誓約、校歌、礼拝などが毎週何度も行われる。
神に感謝するということが根本にある。信仰ということはこういうことなのかと感じさせられる。
今は、違いが新鮮でものめずらしく、発見を楽しんでいる。