🚃西鉄電車

数年前、オフィスがまだ天神南にあった頃。
残業終わりのヘトヘトな状態でとぼとぼと西鉄天神駅南口に向かう毎日でした。
ここはホームまでの間がすべて階段になっていて、疲れた体には少々しんどいところでした。
ある日、残業終わりでまたとぼとぼ駅に向かい、次の発車時間を見ると2分後。
「1秒でも早く帰りたい!」と思った私は階段を全速でかけあがりました。
ホームに上がって電車を見ると、案外短い編成で、一番近い車両まであと100メートルくらいもありました。
「走れば間に合う!」と思い、再び全速力で走りました。
発車のアナウンスが流れ終わると、電車のドアは閉まってしまいます。
「待ってーッ!」と全速力で走り続け、あと数メートルのところでなぜか足がもつれました。心は電車のドアに届いているのに、なぜか足だけが自分の意思とは全く別の、他人の足のように動かないのです。
そのままどさっとホームに倒れましたが、「あともう少し!この電車にどうしても乗りたいッ!」と思い、何とか立ち上がり、走り出しましたが、再び足がもつれ、またホームに倒れました。「信じられない、私の足…」と思いつつ、何とか立ち上がり、もうドアに手がかかるところまで来ていたので、そのまま倒れ込むように先頭車両に乗りました。

電車の運転手さんに全部見られていました。

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