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生意気ではなく小生意気(気になった言葉を調べてみた)

私が住んでいるのは田舎なので、この言葉をたまに聞きます。

「小生意気」。

たいてい、「オジサン」から「若い娘さん」に対して使われるシーンが多いです。

「オジサン」が何かをする→「若い娘さん」が窘める。
その時、「オジサン」は言う。
「この娘は小生意気な口をきいて・・」

生意気ではなく「小生意気」なのです。

「女が勉強すると「小」賢しくなる」とかもありますね。

なぜ、この言葉が気になったかというと、今日Xで流れてきた小説の内容紹介に引っかかったからです。
主人公(女性)と「小生意気な」男子高校生のストーリーというものでした。

ここでわざわざ「小」生意気なのです。
ハイ、それでは辞書で確認してみましょう。

なま‐いき【生意気】

読み方:なまいき

[名・形動自分年齢能力考えず、出すぎた言動をすること。また、そのさま。「—な口をきく

https://www.weblio.jp/content/%E7%94%9F%E6%84%8F%E6%B0%97#goog_rewarded

こ‐なまいき【小生意気】

読み方:こなまいき

形動][文][ナリいかにも生意気なさま。生意気で憎らしいさま。「—な娘」

https://www.weblio.jp/content/%E5%B0%8F%E7%94%9F%E6%84%8F%E6%B0%97

weblioで検索すると上記の内容が出てきます。

まず、「小生意気」の用例に「小生意気な娘」という言葉が平然と入ってくることに戦慄しますね。

地元のオジサンも、小説の女主人公も、「社会的立場が上」に見えるような人物から(年長)、「社会的立場が下」に見える人物に対して使用するとき、
「生意気(年齢能力考えず、出すぎた言動をすること)な口をきいて憎らしい」というのが入るわけです。

つまり、
年長者が「私はこう思う」というものに対して、反論のような言葉を浴びることが、「事実としての正誤はともかく」「私(年長者)が気に入らないと、憎々しく思う」為、「小生意気」という言葉遣いになるのです。

怖い。
無意識に「年下のお前は私に逆らうなよ」というのが透けて見えます。

で、オジサンは、もう直らないから、近付かないのが正解として。

少なくとも、この時代に新しく書かれる、現代を舞台にした小説に関しては、「年上の女性主人公と、ちょっと生意気な男子高校生」で十分通じるわけですから、わざわざ「小生意気」というチョイスをしなくてもいいのではないかと思いました。

本文を読んでいないので、本当に、この女性主人公が、この男子高校生に対して、上記の辞書と同じ意味合いでの「小生意気」をつかっているかどうかは、解りませんが・・。

まあ、この「生意気」自体に「お前立場も解ってないのに出すぎた発言すんなや」という、上から視点が入るわけですが。

とりあえず、気になった言葉は、都度都度、調べて明らかにしておきたいなと思います。
それで自分の書くものの精度も上げたいし、校正の勉強のにもなるのではないかと思いますのでね。


さて、私のこのnoteも誰かにとっては「小生意気」なんだろうなあ。


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