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高校時代、凄く不思議だったこと。

日本史の授業で、凄く不思議だったことがある。
そして、その不思議だ・・の気持ちはまだ続いている。

日本史の授業で恐慌の話になったとき、「娘身売の場合は当相談所へ・・」という写真が掲載されていた。
同じ写真が掲載されているサイトを見つけたのでリンクを張っておく。

このサイトでは

県では「娘を売らぬように」と注意を促 しましたが結局この年県下から芸娼妓に 売られていったものは7083人。うち娼妓 に売られたものは1931(昭和6)年時の3倍 にも達したといわれます。

昭和恐慌と農村 

と書いてあるが、私が不思議だったのはここだ。

恐慌ということは、日本中が大変な状態に陥っていたはず。
なのに、なぜ、『女の子だけ身売りされるんだろう』?

高校生でも『女の子の身売り=娼妓になる』というのはイメージとして理解出来ている。芸での接待よりも、性接待の方がメインになるだろうというのも理解出来る。
私の住んでいるのは田舎なので『口減らし』という言葉も理解出来ている。
だがしかし、

『そんなに買う男がいるのか?』
『恐慌で、貧しくてお金も食べるものもないのに、性欲は満たすんだ?』

というのが単純な疑問だった。

これが、東北から『働き手として若い男が肉体労働の為に売られていった』ならば私もちょっとは納得出来たかもしれない。
けれど、そういうことは見たことはない。
せいぜい、冬場の出稼ぎくらいだと思う。

今、新宿エリアなどで若い女性が売春をしているというニュースが載るのを見て、同じ事を思っている。
収入が減って物価高で、食い詰めて借金があるという世の中で、何故か『女は買う』んだなと。

売春、買春ともに犯罪であるはずなのに、買春側で逮捕されたというケースはあまり聞かない。
(ついでに多分女性により男性の買春もニュースで見たことがないと思う)

買う側の行動心理を理解しないと、何百年も続いているこの状況は改善されていかないのではないかと思う。

とりあえず、高校生の私は、あの『娘身売の場合は当相談所へ・・』の看板に引っかかりを覚えた。
そして、当然のように
『東北では、若い娘が身売りに出されました』
と教えていた日本史の担当教諭の感性の鈍さが、今更になって、怖いと思う。


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