就職
みなさんこんにちはまっつんです。毎日自作の物語を投稿しています。無償で漫画を描いてるくれる方、イラストを描いてくれる方募集中です。もし描いてくれる方がいましたらTwitterで #まっつん毎日投稿作品 とつけて投稿お願いします。
転職時代、最近この言葉よく聞きますよね。思っていた会社と違った、ブラックだった、パワハラを受けたなど一度就職した職場で続くのは長くて3年なんて言われるようにもなってしまいました。何となく就職活動をした人がそういう風になる傾向があるのかもしれませんがおそらくなりたかった職業につけた人でもいざ、入ってみたら絶望したというケースも少なくはないでしょう。どうやったら自分に合ってる会社かどうか見極められるんですかね。就職をゴールにしない方がいい、私はこの考えを常に持つことでしか就職活動への不安を拭い去ることはできません。
タイトル【死ぬより辛いこと】
青春、それは儚いもの、想い馳せるもの。なぜならもう取り戻せないから。人は過去を美化しがちというが、もう2度と味わえないのなら思い出してしまうのはしょうがないことであると俺は思う。
俺の青春それは高校生活だ。変わらない景色、変わらないメンツ、何となく見てきたものが大学生になった今ではかけがえのないものだったと気づく。さっき俺はもう取り戻せない物そう言ったが本当にそうだろうか、いやまだあの青春は取り戻せる!そうだ教師になろう!
俺菊地真直人(きくちまなと)はもう一度自分の青春を取り戻すべく教員免許を取得した。勤め先はもちろんたくさんの思い出が詰まっている母校だ。またあの頃のように楽しい生活が待ってる。
最初はそう思っていた。しかし、待っていたのは青春の「せ」の字すら出てこない地獄の日々だった。起きるのは朝6時、一人暮らしなため弁当を作りその日の授業で使う資料のプリントの印刷をするため7時には学校に到着。着いたらすぐにホームルームや、欠席連絡の対応に迫られる。ホームルームが終わればすぐさま授業を行う。担当教科は数学。なぜ数学の免許をとったかは高校時代得意だったからというごく普通な理由だ。担当するクラスは2.3年生、2学年担当なため、授業のコマも多い。昼休みになれば朝作ったお弁当を5分もしないうちに食べ、すぐさま欠席した生徒の保護者との連絡を取る。そんなこんなで昼休みはあっという間に終わり午前同様午後の授業を済ませ、放課後を迎える。当時ならダラダラと友達と喋りながら帰っていたが今はそんな余裕などない。午後からは通常業務に加え、翌日の授業資料の作成、受験を控える3年生への対応などでてんやわんや。ちなみにこの学校に赴任してまだ3年とペーペーな俺だが授業が面白いのかなぜだか生徒からの人気は高いらしい。そのせいか他にもいる数学の教師ではなく私に質問に来る学生が多いため、たまに職員室に行列ができていたりもする。いや、少しは櫻田先生(ベテラン数学教師)に気を遣ってあげてー。てか、俺の仕事を増やさないでー。そんなこんなでいつも仕事は家に持ち帰り、夜ご飯を作り残業をしていると気づいたら次の日になっていたりする。結局寝れるのは午前2時過ぎ。そしてまた6時起床の日常が始まる。休日は受け持っている部活の練習試合に行かなければいけなく休みというものはあまりなく、これをもう3年毎日続けている。あの日夢見た青春とはかけ離れていることすら考えている時間もない。
「辞めたい」ついに言ってしまった。教師という仕事の現実を見てから絶対に口に出してはいけないと思っていたが、自分でも無意識に口から出てしまっていた。限界なのかもしれない。家に帰り、いつもなら授業資料の作成をしているのだがその日は転職サイトを漁り尽くしていた。次の日昨日の自分に後悔しながらも何とかいつも通り授業をした俺だったが、放課後学校である1人の生徒に告白されてしまった。彼女の名前は神崎葵(かんざきあおい)。顔は整っていてスタイルも良く学年の中でも人気が高いと噂の生徒だ。絶望していた最中、危険な香りの甘い蜜が俺を誘惑してくるのを感じた。それ以上進んではいけない、頭では分かっていても体はいうことを聞かないのであった。