お酒
みなさんこんにちはまっつんです。
今日はお酒と向き合う医大生の物語を考えました。このお話を思いついたきっかけはこの前私がお酒でやらかしてしまった経験をしたからなのと、大学の先輩でお酒を作ってみたいと言ってる先輩がいるのでお酒に関するお話を作ってみたいと思うようになったからです。お酒は本当に怖いですよね、私もこの前の失敗でちゃんと再認識することができました。しかし、やはり友達と一緒に飲むとすごく楽しいものなんだなと感じました。そう思えたちょっとの経験からお酒も悪くないなー、もっと魅力を発信できないかなと感じ微量ながら物語として再現してみました。
タイトル【】
幼い頃にお酒が原因で大好きな父を失った。だからお酒はきらいだ。
医学部に通っている大学生桐野詩織(きりのしおり)は自分の過去の経験から1人でも多くの命を救うために日々猛勉強している。現在6年生である詩織は国家試験の対策に迫られている。
たまには気分転換も大事だと思い、その日は街へ繰り出した。お昼時、平日ということもあり電車の中にはまだまだ人が入れる余裕がある。目的地の最寄り駅までの間イヤホンで音楽を聴いていると、突然外で騒ぎ声が聞こえる。イヤホンをとると、目の前に倒れている男性を見つける。急いで駆け寄るとそこには中学の同級生井ノ上健(いのうえたける)の姿があった。急いで心臓が動いているか、脈も正常かの確認を行った。「心臓の動きが弱くなってきている。この男性どれくらい前に倒れましたか?」近くにいる人に聞く。すると「1分か2分くらい前です。」そんなに、、、自分がイヤホンをしていたせいで処置が遅れてしまった。
結局、桐野の適切な処置のおかげで井ノ上の命に別条はなかったものの体に障害を残してしまう可能性があると診断された。井ノ上のお見舞いに行った桐野は責任を感じていた。「桐野ありがとう、おかげで助かった。」井ノ上が笑顔で言う。それを聞いて桐野は思わず「私がもっと早くに気づいていれば井ノ上はもっと元気な体でいられたんだよ!どうしてそんな笑っていられるの!?障害が残っちゃうかもしれないんだよ!」声を荒げてしまう。「確かにショックだよ、でも死んでない。それだけで充分だよ。」桐野は俯いている。「ただ、、、」井ノ上の方をパッと見る。「実家を継げるかどうかが不安だな。」「実家お酒を作っているんだっけ?」「うん、将来は父さんみたいに美味しいお酒を作りたいんだ。」井ノ上は外を見ながら悲しげな表情をする。「私はお酒が嫌いだから、、、井ノ上のことすごいと思うよ。」井ノ上も中学の時に桐野の父親のことについては聞いていた。「確かにお酒は一歩間違えればとても危険なものになるけど、でも正しい飲み方をすればすごく飲んでいて楽しいものなんだよ。桐野にもお酒の魅力知ってもらいたいな。」
桐野は井ノ上の実家に向かっていた。正直、大好きな父の命を奪ったお酒に興味なんて微塵も湧かなかった。だけど、井ノ上に対するお詫びの気持ちが私をここまで引っ張ってきた。
それまではこの日をきっかけに桐野のお酒との向き合い方が変わることも知らずに。