運動
みなさんこんにちは、まっつんです。
私は普段移動のほとんどを車でするのですが、今日は久しぶりに長時間歩きました。しかも今日はそれなりに気温が高かったので、すごく大変でした。体力がなくなったんだなと実感するとともに車がとても便利なことに改めて気づきました。
歩いている最中同学年のあまり喋ったことのない男子達と一緒に行動したのだが、そのうちの1人がジブリの素晴らしさを楽しそうに語ってくれた。それを聞いて自分もジブリを見たくなった。それと同時にこれが作品の魅力を伝えると言うことなんだなと感じました。伝える方がどれだけ楽しそうなのかで本当に聴いた側の作品に対する印象が変わるのだなと考えさせられました。
タイトル【見えざる手】
32歳独身の土屋琢磨(つちやたくま)は本日をもって警察退職を辞める。なぜ辞めるかというと、親友で同期の警察官常田芽衣(ときためい)が殉職したからだ。事故死だった、窃盗犯を追っている最中信号を無視した車が芽衣に突っ込んだのだ。確認する暇もない、即死だった。
高校で彼女に会った琢磨は彼女の強い正義感に憧れ自分も警察官を志した。また警察になってからはお互い優秀だったため、たびたび一緒に難事件の捜査に駆り出されていた。だからこそ彼女のいない警察人生は考えられなかった。
いつぶりかわからない休みの日。といってもこれからは毎日これが続く。人が誰もいないところへ車を走らせ、埼玉にある森の中に辿り着いた。背伸びをし、ぼーっと芽衣のことを考えながら歩いていると急に足場が崩れ20メートル下まで転がり落ちてしまう。「いててててて、、、」足を強く捻ってしまったようだ。すると草の陰から熊が突然現れた。足を怪我しているため逃げれない。諦めかけたその時一発の銃声音が聞こえ、目の前の熊が倒れた。音のする方を向くと帽子を被った中年男性が立っているのが見えた。しかし琢磨は転がり落ちた衝撃と足の痛みで気絶してしまう。
激しい痛みで目を覚ますと、建物の中にいることに気づく。「ここは一体?」誰が運んでくれたのだろうか?辺りを見回すと気を失う前に見かけた中年の男性が座っていた。「ありがとうございます。僕を助けてくれたのあなたなんですか?」男がこちらを向く。どこかで見た顔だ。「覚えていませんか、俺はちゃんと覚えてますよ」男は淡々とそう口にした。「お前は!?」髭や髪が伸びていてわからなかったがその男は琢磨が昔、芽衣と一緒に捜査していた連続殺人事件の容疑者に挙げられていた浅野稔(あさだみのる)だった。しかも琢磨と芽衣は一度浅田に遭遇した事がある。しかし、その時は逃げられてしまったのだ。「どうしてお前がここに!?」琢磨は問う。「それはこっちのセリフだ。俺はただここでずっと身を隠していただけだ。」「なぜ俺を助けた?」恐る恐る聞くと、「俺は自分の無実を証明するために今まで逃げ回ってきた。警察内部の人間の陰謀を暴くために。そんな時なぜだか知らないがあんたが目の前に現れた。助けた理由はあんたの様子を見ているとなんだか普通じゃない感じがしたからだ。それにこれから警察の野郎と闘うって時にその警察のお方を味方につけたら有利に事が運ぶに決まってるだろ。」「ふざけるな!お前みたいな犯罪者に誰が手を貸すか!!!」琢磨は声を荒げた。「俺はある男にハメられて、こうなった、、、」浅田は動揺することもなく無視をするかのように話し始めた。「男の名は角間重蔵(かくまじゅうぞう)。「!?」「驚くのも無理はない、奴は警察の中でも英雄と呼ばれた男だからな。」角間さんが浅田をハメた?あの人がそんな事するはずがない。「何ふざけた事言ってるんだ!俺はあの人に警察とは何か正義とは何かを教わったんだ。角間さんは警察になってからの俺の親みたいな人だ。あの人を汚すような事は死んでも言うんじゃねー。」冷静にでも怒りを確かに表しながら琢磨は言う。「そうかお前もあいつに騙されたのか。なら教えてやる。あいつが俺に、俺たちにしてきたことを。」