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『ミライ』
他愛のない言葉で
簡単に揺らぐ
僕の未来
その程度の未来かと
笑うな君よ
未来は夢というより
激しい憧れだった
どう行動すれば
そこへ近づけるかもわからず
やきもきと見つめて
見つめ続けて
視界が歪んだ
青い空は色をなくし
モノクローム
夏の空は黒く
そのまま落下しそう
あの日の僕の科白が繰り返す
「好きなことだったら
捨てたり諦めたりしないはずだ」
「何かしら行動するはず」
頭だけの理解は救いようがない
気づけば何者にもならなかった
なのにまだかすかな未来の
甘さが舌先をかすめる
救いようがない
年だけ順調に重ねた僕をこそ
笑うがいい君よ