平手友梨奈という魅力…ギャップ
アイドルが嫌いだ。
正確にはアイドルグループが嫌いなのだと思う。好きな曲もあるけれど、まるでコピペしたように同じ笑顔、過度なカメラ目線、可愛さ元気の押し売り…どうしても受け入れられない。
そんな私が、唯一、心を脳を細胞をわしづかみにされたのが欅坂46の1期生、最年少でシングル8作まで主人公になり続けた平手友梨奈だった。
2020年1月23日、突然のグループ脱退発表から時間が止まっている。
これは公正さの欠片もなく、専門的な考察も評論もない、単推しオタバカの愛を語るだけなので、不快でも苦情は受け付けません。ちょっとでも「ムリ」と思ったら、すぐ読むのをやめてください。しかも長いです。何回かにわけます。
何がいいのか? わかりません
アイドル嫌いで、今までファンになってものめりこむこともなく、どこか冷めていた。昔、ファンクラブに入っていたバンドですら、無条件で褒めることはできず、肯定しかないファンクラブ会誌の内容にも文句を言っていた気がする。あの時、ネットがあったらアンチになっていたかもしれない。一番、厄介なファン。
そういう私を知っている人はあまりの変わりように驚き、何度も「平手さんや欅の何がそんなにいいの?」と理由を聞いてきたが、きちんと答えられずにいる。
パフォーマンス…は大きな魅力だけどそれだけじゃない。可愛い…と言っても、いわゆるアイドル的なものとは違うし。延々と話すのも気が引けるので、結局「存在そのものが」としか言えないもどかしさ。
そう。
これは、どうしてこんなに平手友梨奈に惹きつけられるのか、どこを魅力に思っているのかをただただ書いていく、とんでもなく個人的な内容です。注意してください。
数ある彼女のニックネームの中で「てち」が大好きなので、以降はてちと書きます。
てちの魅力として、思い浮かぶのは【ギャップ】。
「まあ、あるあるだよねー」と思います?
いえいえ。そんな軽いものじゃありません。彼女のようなギャップがある人を見たことないし、きっと、これからもいない。本当は双子とか三つ子とかいて、時々入れ替わってるんじゃないか?ってくらいのギャップ。でも、そうじゃない(当たり前)。
最初に彼女を見たのは、4thシングル「不協和音」のMV。
それも発売から、かなり過ぎてからだった。YouTubeで色んな動画を見まくっていた時、オススメ動画に「不協和音 欅坂46」が表示されたのだ。46という文字だけで「アイドルね。はい、興味なーし」と無視。しかし、無視してもしつこくオススメしてくる。
もう、一体何なの。何がオススメなんだよ。そこまで言うなら見てやろうじゃないか! その代わり、何も引っかかるものがなければ、即、停止すっからな!!
そんな挑戦的な気持ちで、いざ再生。
はい。完敗です。
いきなり地面に倒れている姿、無音からのイントロ……もう釘付け。最後まで見たのはもちろん、何度も繰り返し見続けた。
じゃあ、これで好きになったのかというと、そうはいかない。
そもそも「カッコいい」とか「キレイ」というポジティブな感想ではなく、「は…何これ…今何を見てるの? いや、曲かっこいいし、歌詞もめっちゃいいけど、何この目、表情、は??」という疑問や恐れだったのだと思う。
あの鋭く凶器のような目は何なんだ。でも、なぜか目をそらせない。ずっと見ていると、彼女の表情が怒りから、子供のような悲しさ、静かな決意…とどんどん変わっていくことに気づいて、ますます「何なの?」が大きくなっていった。
今、思うと、もうこのときに心を捕まれていて、惚れてしまったんだとわかるけど、そのときは、アイドル嫌いが重症すぎて「いや、アイドルが好きなわけじゃないし。ただ、この子が気になるだけだし」と否定し続けた。まるで、好きだと認められない思春期みたいで笑える。
激しすぎる素のギャップ
そんなゴリゴリに固まっていた私の心をわしづかみにして奪い取ったのが、ギャップだった。もし、パフォーマンスだけを見ていたら、「存在が好き」とまでならなかったかもしれない。それくらい魅力にあふれている。
MV以外にも、てちの動画や「欅って書けない?」の過去動画を見始めると、最大の衝撃をくらう。
え、めっちゃ笑う。しかも、うっすら微笑むのではなく、思いっきり大笑いしてる。イヒヒって! イヒヒって笑うって…可愛すぎる。絶妙にポンコツで、言葉選びが面白い。MCの土田さんが、デビュー前のてちの自己紹介動画3本を見て「この子魅力的。3つ全部違う感じ」と言っていたのが忘れられない。
画面越しでも殺しそうな目をして不敵な笑みを自然に浮かべてた子が、自信なさげにしていたり、年上のメンバーに構われて子供みたいに笑ってるって意味不明すぎるでしょう。意味わからん。可愛い。どういうことなの? ラジオにたどり着くよね。
怒ったり、笑ったりすねたり。ラジオのてちは街中にいる元気な女の子。
最初は「好きだから知りたい」というより、「わけわからん、探ってやる」という追究の気持ちがあったけれど、そんなことすっかり忘れて夢中になった。
特に、もう可愛いなあ! ニヤけるじゃん。ムリ。好き!となったのは、みんなでやっていた、体を使った「まなかもなかまんなかしりとり」だ。てちだけでなく、ぺーちゃん(渡辺梨加)やふーちゃん(齋藤冬優花)たちが「ん」で終わる言葉ばかりを言ってしまい、まったく進まないというカオスな展開に大笑いした。中でも、自信満々に「肉まんっ♪」と言い切るてちに悶絶です。何より、本当に楽しそうにキャッキャッと笑っている姿。それを見て、自分まで楽しくうれしくなっていることに気づく。
ほんの少しでも、平手友梨奈が気になるという人は、ぜひ、今の『SCHOOL OF LOOK! 平手友梨奈のGIRL'S LOCKS!』を聞いてほしい。第3週目を担当しているラジオ番組で、もし聞くのが面倒なら放送後記を見てほしい。
カッコいいパフォーマンスと可愛い素のギャップ。
これはあるあるです。でも、てちは素でもギャップが潜んでいて、知っても知っても追いつかない。
自分に自信がなくてセンターに立ちたくない、自分がセンターにいることを申し訳なく思っている自己評価の低さ。だからこそ、ひたすら考えて努力し続けるひたむきさ。
自分のいいところをわかっていないのに、「手の使い方がいい」「表情がすばらしい」などメンバーのいいところにはすぐ気がつく、10代とは思えないくらいまわりを見ていて大事にするところ。自分のため、自分をカッコよく強く見せるという意識がなく、欅の楽曲や何かを届けたいという「誰かのため」であること。そこにはアイドルによく感じる「私を見て!」という自己顕示欲がない。そういうのに敏感で、アイドル嫌いな私が感じ取れないほどだ。
オススメされたものや欅坂のものであっても「うーん。おいしいとは思わないなあ」とか「ムリして買わないでいいです」と言ってしまう嘘のつけない不器用さ。楽しいときは思いきり笑うし、その作っていない笑顔は見ているほうもうれしくなる。てちに「買わないでいいって言ったのにー」とツッコんでほしくて、買いたくなる不思議な心理まで生まれた。
誰よりも緊張しいで人見知りだけど本当は甘えん坊、メンバーにイタズラしたり、ラジオ番組中に、いきなりマネージャーを「来て~」と呼んだり、我慢できず衣装のまま海に入ってしまう悪ガキ感。悩んでいる人に自分の考えを押しつけず寄り添うやさしさ。いつもまわりに感謝をして、誰よりも美しく深いお辞儀、お世話になった人には必ずお土産を欠かさない礼儀正しさ、自分が叩かれると予想できても言い訳をしないところ。仕草とかすごく女の子らしいのに、おみくじで悪いことが出たメンバーを「守る」と宣言するイケメンっぷり…てちの持つギャップをあげていったら、キリがない。
月と太陽が共存…四季のような人
パフォーマンスをしている姿が月のように神秘的な魅力ならば、素は太陽なのだと思う。
春のような明るさと華やかさ、自分に向ける厳しく熱い思いは突き刺さる夏の日差しのよう、無理強いをしない小春日のような思いやり、温めてあげたくなる儚く澄んだ光。って、これは四季そのものだ。
『一瞬の光が重なって 折々の色が四季を作る
そのどれが欠けたって 永遠は生まれない』
自然と、「二人セゾン」のこの歌詞が思い浮かんだ。
一瞬の光で、変わり続ける色。
これこそ、てちのギャップの源なのかもしれない。
目を離したら二度と見られなくなる色。そのわずかな変化を見逃したくない。しかも変わり続けるから、終わりがない。永遠だ。
それを何て言うか? てち沼です。
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