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金麦の広告がいい

今年の金麦の広告がいい。

10月から大学が始まった。その帰り道で、金麦の広告が目に入った。

お月見をいちばんしてるのは、
思えば、帰り道です。

帰れば、金麦。

なんて素敵な広告だろうか。
お月見、をテーマにしているから、掲載開始日は9月17日。
中秋の名月の日だ。

それでいて、この屋外広告では雪を降らせている。
そして、下に連なる家の屋根にも雪が積もっている。

冬仕様だ。

キャンペーン自体は中秋の名月と被るように始めているが、そのメインの掲載期間は冬である。

このフレーズが

お月見をしているのは、
思えば、帰り道です。

なのもいい。

普通の日本の文法だと「思えば、お月見をいちばんしてるのは、帰り道です。」と「思えば」を最初に持ってきたくなる。

だが、「お月見」というフレーズを最初に持ってきたかったから順番を変えた。

「いちばん」を漢字の「一番」にしないのは、ひらがなの方が印象が柔らかいからだ。こういうのを、広告業界では「ひらく」っていうらしい。
ひらがなの「ひら」と、文字を柔らかく開くという意味の「ひらく」を掛け合わせた造語だ。

おしゃれすぎるぅ。

そして、ネット広告の動画は以下。

「夜が長くなる。金麦は、それが嬉しい。」

これは間接的に「(冬は)夜が長くなるから、早めにお酒飲み始めてもオッケー!」ってことを言ってる。

それを「冬は」を省くことで、「金麦があるから、長い夜を楽しめるね!」っていう方向性に変えてる。

季節感まで全部飲み込んで、商品の魅力を伝え切る。


このCMがそれぞれ、「1人で楽しむ酒」という晩酌にフォーカスしてるのも面白い。柳楽優弥に関しては結婚指輪をつけている。それでも、1人の晩酌を楽しんでいるのだ。

金麦は以前から、「帰り道のあとに楽しむ晩酌のビール」というコンセプトで戦っている。

これとかも、帰り道から写している。

そしてBGMはプレミアム・モルツの合唱版という。。。
作り込まれ方が面白い。

商品の魅力を伝えることを大前提に、細かいところでBGMの設定やキャラの魅力を伝え切る。


そんな金麦のCMが好きだ!

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