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歌を詠もう、京都の街のすみっこで


そうだ京都行こう、というフレーズは名古屋のために生まれたのでは?と思うほど、程よい距離感だなといつも感じる。
新幹線で25分、車で東名阪なら2時間弱。日帰りするもよし、1、2泊するのもよし。お手軽に旅気分が味わえて観光にグルメに行きたいところが尽きない。

実際は京都市北区生まれの太田恵美さんというコピーライターが生んだキャッチコピーらしいのだが、勝手に名古屋に寄せた思いを吐露してみた。さて、お久しぶりに京都1泊2日滞在の、ドライブ旅行記です。


モーニングからスタート

夜明け前から東名阪に乗り込み、休憩を挟みつつ辿り着いた。最初の目的地はここ、イノダコーヒー本店である。
あ、ちなみに今回の旅は主に車で移動する旅となりました。イノダコーヒーが提携しているコインパーキングがあったのでそこに駐車。

ミニトマトひょいっと移す皿がない
君はいないね そうだった朝

頼んだのは京のモーニングセット。いい具合にリベイクされたクロワッサン、たまご何個分よ?というふわふわのスクランブルエッグ、マスタードの効いたポテサラ🥔、食べ応えのあるハム🐹、ブロッコリーやミニトマトの緑黄色野菜🍅🥦、瑞々しいオレンジ🍊。朝から活気のあるワンプレートだ、と感じる。

映えとかじゃなくて、色彩と栄養学の関係性ってゼロじゃないと個人的に思ってるので、鮮やかな食卓は身体も心も満ちる。バランスの良い朝食ってこういうのを言うんだ。
今度はギンガムチェックのテーブルクロスがかわいい旧館でもいただいてみたい。

百万遍で古本市を発見📖

イノダコーヒーから次の目的地に車を走らせてると、ふと目に止まった催し物。すぐに車を近くに駐車して足を運んでみることに。

とにもかくにも、宗教系の書籍の多さに驚いた。前々から京都って宗教が身近すぎてちょっと身構えるところが多々あるなと思ってたんだけど(私の家も土地も宗教に無関心なため)、歴史的に考えて土地に形として残ってる神様がたくさんいるせいなのかなと感じた。そりゃ近所に大仏や千手観音がおったら拝むかもしれん。

世界史でふ〜んと読み飛ばしていた分野なので、こうして色々な研究がされているのを物理的に目の当たりにすると、奥深い…と感心するばかりである。目ぼしい本は正直なかったけど、気分転換&知見の広がる時間だった。


南禅寺へ

京都のほぼ滋賀ゾーンにある南禅寺へ。まだ青紅葉だったなあ。

参拝した後は琵琶湖疏水の流れる水路閣へ。本当は琵琶湖第一疏水にも行きたいのだが、観光がてら支川から攻めてみた。


平安神宮近くへ🚘

気になっているお店を巡るのが今回のドライブ旅の主な目的である。ちょうど昼時になったので車を5.6分走らせるとお目当てのお店を発見。

eat me なんて瞳で見つめてるような黄色に
吸い込まれてく

たぷんたぷんの卵、喫茶meのオムライスである。東京銀座の本店より先に来てしまった。

窓際の席のセピア色のレースカーテンが素敵。席は2階にテーブルが数席、カウンターが4席とこじんまりしたお店だ。
人気店なのに控えめなんだな…と最初は感じたけど、このオムライスを見て納得した。これは大量に短時間で作れるもんではない。ふわとろというか、もうぷりんぷりんなのである。

ジンジャーエールのコースターがキュートでときめいた。
そういえば福神漬けをオムライスと一緒に食べるの初めてなんだけど、めちゃくちゃ美味しいな。


吉田山へ🗻

百万遍のお向かいにある京都大学を通り過ぎて、吉田山のふもとのパーキングに車を置いて向かったのは、山小屋のごとく佇む茂庵というカフェ。

森の根と音と空気との触れ合いを
楽しみながら頂を見る


ちなみに京都大学を通ると、高校の時読んだ森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』をふと思い出す。当時の私は黒髪の乙女の可憐で好奇心旺盛なキャラクター性に強く惹かれて、京都という舞台を素通りしてしまっていた。今思うともったいない読み方しとるな!?
図書館戦争の郁が言ってたキャラ読みってこのことかと納得した覚えがある。

一輪挿しが素敵

席は2階、テーブルと窓際のカウンターがある。

アイスティーと梨のロールケーキ🍐
ちょうどしとしとと雨が降ってきて、山小屋で雨宿りでもしてる気がしてくる。寒くはない、かといって蒸し暑いわけでもない、過ごしやすい雨の時間だった。

今回の旅は初めてゲストハウスに泊まってみた。木音さんという上京区にあるゲストハウス。
船岡温泉に自転車で行ける距離だったのも選んだ理由の一つだったのだけど、夜になるに連れて雨がどんどん激しくなり、やむなく断念。そのかわり小上がりでお茶をいただきながら本を読んで過ごした。


河原町で見つけたお店

四条河原町の大通りから路地裏に一本入って見つけた食堂で晩酌。

鹿肉のステーキ🥩

栗のスープとメインのセットを頼んで、最後に手作りアイスがバターナッツかぼちゃということで頼んでみたらめちゃくちゃ美味しい…!!
料理はもちろんなんだけど、器がすごく好みのお店だった。


始まりのごはんはしっかりね🍚

おはよう焼きさば

ゲストハウスのご飯は、共同スペースのテーブルで他に滞在していた女性お二人と食卓を囲んだ。
一人はお仕事の前乗りで、もう一人は台湾から旅行に来た女の子だった。英語で話しかけるも、台湾の女の子の発音が良すぎて私が聴き取れないというあんぽんたんな事態が発生(恥ずかしい)。隣にいたお姉さんが英語堪能だったため、なんとか3人でコミュニケーションがとれた。「today's lunch?」と聞くと「ラーメン🍜」と答えてくれて、文法なくてもなんとかなるもんなのだな〜なんて思った。

kewのドーナツ

店名が控えめでかわいい

数年前から恋焦がれていたものの、完全予約制ということや営業日の関係で遠のいていたお店に、念願叶って訪問できた。
車で店の近くまで来たのだけど、閑静な住宅街のど真ん中にある。道が狭くてちょっとひやひやするけど、これもドライブ旅の醍醐味なので楽しむこととする(擦ってません)。

さっきまでなみなみといたアッサムの温度を
確かめるように抱く

このドーナツを持った瞬間、店主が目指してる「高級なホテルの枕」というワードを思い出した。ちょっと重たいのに、優しい柔らかさがある。私は今から枕にダイブするのか?ドーナツを食べるのか?後者である。

高級な枕のようなドーナッツ
笑窪の端に砂糖をまぶす

こういう良いおやつを食べるたび、私はやっぱりカスタードが大好きで、カスタードが美味しいとそれだけで虜になってしまうのだ。ちょろすぎる。

気になって調べてみたら、BRUTUS2022年9月とあったので、あの本を読んで恋焦がれてから丸々2年も経っていたのだと知った。

あー、えーとですね、白状すると紅玉のタルトも食べました…🍎酸味のあるりんごと塩味がちょっぴり効いたパートブリゼが最高。私はケーキ2個頼む時に店員さんが笑顔になってくれる店が大好きだ。
帰り際店員さんと話した時「ドーナツとりんごのタルト、めっちゃいい組み合わせ〜!と思ってました」と笑顔で言われて、勝手に嬉しい気持ちになる。

お腹も心も満たされて店を後にする。また京都に来たら、高級な枕にかぶりつきたい。


〆のあぶり餅で帰る

今宮神社に寄ったのち、あぶり餅のかざりやさんへ。てきぱきとお餅を焼いているマダムたちがかっこいい。飲食店で働く人たちを見るのって楽しいよね。一人客にも急須にたっぷりお茶を淹れていただけるのありがたし…。甘いもの食べるとお茶がひときわ美味しい。短編を一つ読み終わったのでそのまま帰路へ。


秋の京都ドライブ旅でした

最後の最後に、八ツ橋西尾本店に寄ってお土産の八ツ橋を買う。車移動だから京都駅に寄ってないため、お土産屋さんに行ってない。

ちなみに今回、食べ物が軸となっていることはいつもと変わらないのだけど、車で京都をドライブする、もう一つ、短歌を詠もうというふんわりとした目的があった。
写真の下にちょこちょこ書いたものが、今回の旅で心にふれたものたちの記憶です。

京都旅に携帯していた

本腰入れて短歌に取り組もうと思ったのは、ここ最近である。
名古屋でやってる短歌の集まりを調べたり、てをには辞典を買ってみたりと輪郭のないことをしていたけど、この本を読んで、とにかく詠む、そしてそれを人の目に触れさせることから始めようと思った。そうだ、noteで詠もう。あれ、そうだ京都行こうみたいになった。てへ。

今後も旅の中で、少しずつ短歌づくりを楽しもうと思います。ではこれにてごちそうさま!

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