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地球一周の船旅(ピースボート)から10年 ~ジブラルタルへ我ら至る。~

約束の地、ジブラルタルへ...
ピースボートに乗って地球を一周して10年。
「またジブラルタルに来ような!」と約束してた2人、なるとちるは来れなかったけど、まず僕が一人で約束を果たしに来ました。

3人で撮った写真と同じ場所、アングルで

10年前の約束を果たすためにジブラルタルに来ました

10年前ジブラルタルに来た時、私は「なる」と「ちる」という友人と一緒にジブラルタルの山、ジブラルタルロックに登りました。
その際に、「お前らとこれて最高だぜ。ありがとな」「俺こんなこと言う柄じゃないんだけど、この景色をお前らと見れて幸せだ」みたいな臭いセリフを言い合いながら登ったり観光しているうちに更に仲が良くなり、旅の中でもすごく思い出に残る瞬間になったわけです。

ジブラルタル自体はすごく特別見どころがたくさんあるわけではないですが、その時から「また絶対一緒に来ような」という約束をし、”ジブラルタルに我らいたる”というダジャレな名前のLINEグループまで作って、「いつ行けるかな」と話しながら10年経ってしまいました。

「ジブラルタル絶対行くからな、行けるまでは絶対家庭とか持つなよ」とか冗談も言っていましたが、なるは結婚しお子さんも生まれ、ちるも自分の好きな仕事を頑張っていて、なかなかまた3人で来るという夢が叶いそうにないなと感じていました。ただ、僕はこのタイミングでスペインにワーホリに来ることになり、ある種の使命を感じたわけです。

ジブラルタルはスペインのほぼ最南端に位置し、地中海と大西洋を結ぶ重要な海峡として歴史的にも重要な場所でした。現在はイギリス領となっており、スペインから陸路で渡ることができ、国境に空港の滑走路があり、そこを渡ることができるという不思議な場所でもあります。

国境の滑走路とジブラルタルロック

ちょうど自分はスペインの南、アンダルシアはマラガに住んでいて、
三人で来るのは今は難しいけれど(諦めたわけじゃない)、一旦、一人だけでもその約束を守ろうと思い、誕生日を迎える本日に向けてここに来ました。

来れなかった二人の気持ちも一緒に連れてきたつもりですが、
何より、あの約束はいつの間にか自分自身との約束になっていて、地球一周の船旅を通じて経験したすべてのことや、抱いた志などを、いつかここへ来た時に振り返って答え合わせをしようというような、タイムカプセルみたいな目標となっていました。

ジブラルタルに入る前、心臓も鼓動が激しくなり不思議な気持ちでした。ジブラルタルロックに登り、三人で来た大砲台や、また頂上からアフリカ大陸が見えた時にはものすごい感動を覚えました。

「ついに約束を果たしたぞ。」と。

そしてちょうど大好きな本、「アルケミスト」の主人公もこの海峡からアフリカに渡り、自分のロマンを追いかけたことを思い出しました。
自分もこれからもそうやって進んでいこうと

ジブラルタルロックから見えるアフリカ大陸


あれからたくさんの旅をしてきました

船旅の後も、
バックパック、日本一周のヒッチハイク、海外出張、バンライフ
それぞれの旅に本当に多くの出会いやトラブルがあって、全てが自分の糧になっているけれど、

二十歳の僕は今よりも無知ゆえに
あれほどまでに何かを鋭く感じ、
あれほどまでに世界の不条理に怒りや悲しみを感じ、
あれほどまでに世界の美しさや偉大さを新鮮に感じた旅はなく、
私の人生の中で未だに光を放っています。

地球は丸く、世界は、僕たちは、全ての生命や事柄と繋がっていて、何一つ関係ないことはないことを教えてくれた」360度の青い水平線。

(元々小学校から収容所となり、子供が実の親を殺すような大量虐殺が行われた現寺院では、)
門の中と外ではまるで世界が違くて、音や空気が止まり、黒いエネルギーと虚無の世界を感じたカンボジアのキリングフィールド。

物資を支援したことにより、奪い合いが始まり、石を投げる女性を見た時、自分が都合のいい第三者となったと感じ、支援の難しさを感じた難民キャンプ

古に確かに存在した崇高な精神世界とエネルギーを感じさせてくれたマチュピチュやイースター島、

満点の星空が海面に映り、宇宙に漂っているようだった、あの夜に船から見た景色。

他にも多くの体験ありましたが、世界の広さや、人々との出逢い、社会問題などを自分の五感で知ることの大切さをより多くの人に伝えたくて、それがきっかけで会社員としてのキャリアを選んだり、今もこうして旅を続け、現在スペインで新たな生活にトライしています。

あの頃想像してた10年後はもっと先に行ってるつもりだったけど、
その時には想像できなかった素敵な経験もたくさんできたので良しとします。

自分の道を探してたあの時、
自分の道をつくろうとしている今、

少しずつでも進んでると信じて、
これからも自分の道をただ一歩一歩、
楽しみながら切り拓きながら歩いて行こうと思います。

改めて、あの時応援してくれた家族やサークルの仲間、83やピースボートを通して出逢った友人たち、いつも見守ってくださる皆様、本当にありがとうございます。

誰かのために僕ができることがあればいいなと常に思うし、みなさんにもあるがままの自分を信じて、いろんなものに捉われず自分の人生を進んでほしいなと思います。

2014年、10年前の自分より

「心に広い世界を持て。
惑わされず真実を見つめろ。
そして、浪漫に生きろ。

愛と情熱。
全ては感謝から。」

10年前、マチュピチュにて

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