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直島の家プロジェクトには触れていないけれど、日経新聞2020-10-31

発光ダイオードを使った現代アートを紹介する記事(日経新聞2020-10-31)を読みながら、「直島の家プロジェクトも発光ダイオードだったはず」と思い出しました。

その作品は、薄暗い家の中に水面が広がり、不規則に明かりが点滅していました。直島の家プロジェクト「角屋」は、チケットをもらって1時間半後の入場だったように思います(いや、ジェームズ・タレル の南寺だったかも)。2017年は観光客の多い夏でした、トリエンナーレ期間中に比べればアクセスしやすいはずでしたが)。

この作品の評価を見聞きする中で、印象に残っているのは作品に参加した直島の人の話です。遺族が、ここにくれば故人の心臓のリズムがある、というのです。豊島にあるクリスチャン・ボルタンスキー作「心臓音のアーカイブ」と混同してしまうようなエピソードです。

そのエピソードを秋元雄史さん(元地中美術館館長・東京芸術大学大学美術館館長)から聞いたような気がします。2018年の講演会は、ちょうど著作「直島誕生」が出版されたばかりでした。

今、その本を読んでいます。先日の犬島で建築家と現代アーティストのコラボレーションに不協を感じ、島民の暮らしが全く感じられない、鳥の声もしない島を丸ごとアート化した財団あるいはベネッセの文化事業の功罪を理解するために。

家プロジェクト「角屋」の章には、家の中に水面がある理由も、島の人が参加するに至った背景も企画者の言葉で書かれていました。その思惑を超えた所で「角谷」のテーマが育ち、鑑賞者の目が肥え、名声が太っていったのでしょう。
建築の修復監修は山本忠司(故人)、アーティストは宮島達男氏。時を追い風にした、熟成していく作品のようです。

↓本日の参考資料


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