1年後の企画が会場閉鎖
2019年の秋、豊島で2泊3日のイベントが予定されていました。ところが台風接近のため、事前に中止決定。よく年へ延期になりました。2020年はGO TO キャンペーンの前に会場が無期休業になりました。
去年、聞くとはなしにイベント関係者の話が聞こえてきました。担当ごとに打ち合わせをしていて、リーダーらしき人がメンバーを想定しているのですが、その場にいないメンバーのことを「ボランティアで」と関わり方を決めこんでいました。
島の人の善意を最初から当てにしているのは、島を消費するだけです。そもそもイベントは高松にある企業の企画運営です。会場が豊島というだけで、豊島がリードできるものではありません。参加費を徴収するイベントで、必要経費しか参加者から徴収しないとしても、仮に利益は出ないとしても、誰かは報酬を得ているでしょう。そもそも企業名を連ねたイベントで、社会貢献の意味を持たせながら、善意を当てにしたパートがあること自体、ダーティーです。
かつて豊島のおかあさんたちが夏、島の学校のために食事をまかないました。限られた材料費を工夫してやりくりして、労働力を提供して、島外から豊島事件を学びにきた人たちへ精一杯のお接待をしました。主体性は豊島にありました。豊島の長老が「島の学校」の校長を務めた5期まで、豊島のおかあさんたちがふるまいの部分を共に支えました。「おばちゃん、野菜を提供して」と直接労働力を提供できないご高齢の方には声をかけて、島の学校への関心と参加型を促したおかあさんの機転。
豊島を会場に、運営主体が外部というのは島にとってどんな作用があるのでしょう。
●今日の写真
2019年11月26日、十輪寺(豊島/てしま)のイチョウ。
同日の檀山(だんやま)で、枝をくるくるリースに。