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日誌に書いた好きな映画

学生時代の話である

日直当番が日誌の最後に一日の総括を書く欄があったが、その欄は担任の案により交換日記の場と化していた
各月ごとにテーマが設けられており、その時は「好きな映画」だった

遡って見てみると、みんなジブリ作品とか恋愛映画を書いていたと思う
基本的にみんなが知っている有名な映画が多く、なんだか安心感を覚えた記憶がある

そんな中、私が満を持して書いたのは、世間体とこれまでの流れをガン無視した
「闇金ウシジマくん」である

今思うとめちゃくちゃ中二病で恥ずかしい過去に帰って今すぐ自分を殴りたいレベルなのだが、
闇金ウシジマくんは今も大好きです
山田孝之が最高です

今書くとしたら時計仕掛けのオレンジかな〜(万年反抗期)(悪化)(たぶんジブリ作品を書きます)

そして、返信を待った

突然のウシジマくんに対して、担任はどんなコメントを返すだろう
なんでちょっと楽しみにしてるんだろう。等の気持ちを抱きながら、返信を待つこと数日

担任からのひとことは
「この世にはもっときれいな世界がありますよ」
だった

正直ウケた

そうだね。しか言えないからである

私が中二をこじらせてコレを書いたんだ、と思ったのなら、ある意味正解の返信である

でも、私がウシジマくんみたいなリアルじみた世界を好んで覗き込む理由は、「これが好きな私おもしろいでしょ?」とかの前に、単純に「信じられるから」である

ぜんぜん優しくなくて、「生」を感じやすくて、正にリアルで、そこに偽りなんてなくて、信じられるから、そこが好きで繰り返し見てるのであって、きれいな世界を見たいと思ったら、そりゃ、ディズニーとか、見ますよ。

ディズニーで泣きますよ。
無理矢理じゃなくふつうに自然と大泣きしますよ。
鼻水とか、出しますよ。って

でも、闇金ウシジマくんに登場する人間たちが欲望のまま生きて散っていく姿、自分の生き方がどうあれ貫き通す姿もある意味綺麗なんだよなあ

この話を思い出してここまで考える度、私はしょうもない人間だな。と思う反面、やっぱりあの担任に教師は続けてほしくないな。と思うのであった
身勝手な生徒だ

卒業時、みんなこの担任からひとりひとりコメントをもらっていましたが、私へのコメントは

「まあ、あなたはなんとかなるでしょう」

でした

いい加減にしろ

おわり

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