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夫は赤ちゃんと相性がいい


夫は、猫に会うと追いかけるタイプだ。

逃げる猫、追いかける夫
振り返る猫、止まる夫
逃げる猫、追いかける夫
振り返る猫、コイツまだおる…!の顔をする猫

この顔がおもしろくて、どこまでも追いかけてしまうらしい。なんだそれは。おもしろいな。



夫は魚屋なのだが、職業柄か魚のモノマネが上手い。

ハモの顔のモノマネ
彼らは噛み付く力が強すぎるので、毎度怖い思いをしながら格闘しているらしい
ハモになりきって絶命シーンを演じてくれる夫、骨ぎりと湯引きをしてもらったハモを食べるわたし

他の魚のモノマネもあったはずなんだけど、ハモが上手すぎてあんまり思い出せない。彼はハモのモノマネが上手い。


夫は、だれかの愛くるしいところをよく見つける。

私はあまり人のことをよく見ていないと思う。しかも見るときも自分の色眼鏡を通してしまうことが多い。
一方で彼にとって人間観察は趣味を超えてライフワークに近いくらいだ。本当によく人のことを見ている。

それは役場で受付をしてくれたお兄さんだったり、居酒屋で隣の席になった若いカップルだったり、わたしの大切な後輩だったりする。
あとから決まって、彼らがどう愛くるしかったのかを教えてくれる。ほう、そうだったのね、気づかなかったな。わたしも毎度その場にいたはずなのに、視点が違って、かつ見逃さないんだよなあこの人は。



そう、夫は赤ちゃんと相性がいい。

まだ話せない娘だが、夫は娘の少しの変化に気づき、どうしたら彼女が心地良くなるか?を試行錯誤し、提供している。

離乳食をあげるとき、彼女がちゃんとごっくんしているか?を丁寧に見ている。まだ口の中に食べ物が残っていると、ごっくんするまでゆっくり待っている。
わたし、次から次へとあげてたぞ、反省。

彼女がリモコンに手を伸ばそうとしていた時、まず手前におもちゃを置いた夫。おもちゃに興味が移ったところで、リモコンを無事回収。
気遣いの鬼か?わたしはそんな発想もなかった、勉強になる。

お風呂はパパ担当。
びっくりしないように足の先からシャワーをかけ、体を洗うときはまず泡を見せる、顔にシャワーは直接かけないという丁重スタイルだそう。彼女が不安にならないように。優しい声掛けと、湯船で楽しそうに遊ぶ娘の声が聞こえる。
パパの帰りが遅くなる日はママとお風呂になるが、初めての日は大泣きされた。ママは頭からシャワーをかけちゃうぞ。

普段わたしがお風呂に入っている間は、娘と夫の二人時間。
毎日少しでも、二人きりの時間を作ってあげたいなと思って今のルーティンが出来上がった。
話を聞いていると、なんだか毎日楽しそうに過ごしているらしい。ほんの15分くらいの間でも、二人だけの過ごし方があるみたい。うふふ、想像するだけでわたしも嬉しいな。

そんなわけで、娘は順調にパパ大好きっ子に育っている。
毎晩、玄関が開く音を聞き逃さずに振り返る。パパの姿が見えると足をバタバタ、えへっと声を出し満面の笑み。パパも手を洗って真っ先に娘に駆け寄る。
そんな二人を見て、今日も幸せであるなあとしみじみ感じるわたし。

夫は赤ちゃんと相性が良く、娘と、とても良い関係を築いている。


もっと言うと、夫はわたしとも相性がいい。

いきなりなんですか、ここに来て惚気ですか。はいそうです、少しだけ言わせてくださいね。

夫はわたしのことを「おもしろい人」と言ってくれる。

生まれてこのかた、おもしろいという評価はあまり受けたことがなかった。真面目で無難な優等生、手がかからないけど印象にもあまり残らないタイプ代表として生きてきた。

そんなわたしも、彼の観察眼を持ってしたら、「おもしろい人」になることができた。彼はわたしの愛くるしいところをたくさん見つけたようで、そんな彼に見出されたわたしはつくづく運がいい。
普通に生きているだけで、おもしろいと思ってもらえて、勝手に好きになってくれるなんて。
こんなに楽でいいのかな。こんなに幸せなことはないな。


わたしたち三人家族はまだ始まって間もないけれど、とても良い塩梅でまわっている。
夫はわたしと娘の存在をポジティブに肯定してくれ、娘はエンターテイナーとしてひときわ輝き、わたしはそんな二人を支えつつ自分自身も楽しく過ごせている。

今夜は夫が仕事で不在。彼のいない家で、こんなことをしたためるくらいには夫のことが大好きなわたしなのです。



✳︎✳︎✳︎



7ヶ月になった娘、かわいさが限界突破した。
何にでも一生懸命な姿と、意思疎通ができた上でこちらに向けられる笑顔。こんなかわいい生き物とずっと一緒にいていいんですか、いいんですよねわたしが産んだんですから、と改めて考えてしまうくらいにかわいい。

娘との関係性についてもまたnoteに書きたいなと。


そして夫のことは大好きだけれど、不在の今夜は内緒でケーキを食べた。娘と二人きりならそれはそれで楽だし、たまにこういう日があるとお互いリフレッシュにもなるんだろうな。

家族といえど、相手への気持ちはひとつじゃない。
大好きだけじゃないけど、でも全部混ぜても一番大切でやっぱり大好き。
これから娘にも、色んな気持ちが出てくるんだろうか。
その時には、そんな気持ちも味わえるような人間になっていたいものです。



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