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セミの鳴き声と虫の音が同居する季節
日中は元気に鳴いていたセミが、夕暮れと共にひっそりと、虫の音に変わっていました。
同じ“昆虫が身体を震わせて鳴いている”だけなのに、コロオギなど秋の虫が夕暮れから鳴き始めると、静けさを感じてしまうのはなぜなのでしょう?
音の質にあるのでしょうか?
同じセミでもヒグラシの鳴き声は物悲しさを感じるのと似ているのかもしれません。
虫の音はむしろ静けささえ感じられます。
個人的に真夏のギラギラ暑い季節が好きすぎるからかもしれませんが。
静けさに物悲しさ。
まだ日中は汗ばむほどの真夏日になのに。
いつの間にか太陽の力に弱さを感じるのは私だけではないと思います。
それを堪らなく寂しく感じるかは別として。
この夜通し鳴いている虫の音が聞こえなくなる頃、寒さに毛布を引っ張り出してくるまる季節になってしまう。
季節は確実に動いていくのだなぁと、虫の音に痛感する初秋の夜です。