春色に溢れる光のように
今年の春は駆け足のようだ。
梅が咲いたかと思ったら、あちこちで一気に、ユキヤナギ、河津桜、クリスマスローズ、ミモザ、アンズにつくし、ジンチョウゲ、柳に山椒も芽吹き、そろそろ枝垂れ桜も桃も、ソメイヨシノもカウントダウンに入った。
ちょっと気を抜いていたら、あっという間に春色になっていく。
今年は冬の一番寒い時期に暖気が入り込み、あまり寒くなかったからだろうか。
毎年見ている、福寿草もふきのとうも、今年は見そびれた。
はたと気が付いた時には、立派に生育していた。
春一番も一番に吹いたし。
陽射しもすっかり春の強さを得て、次々と蕾は綻び、芽吹き始めている。
しばらく暖気が大いに優勢とのよほうなので、小学校の卒業式がソメイヨシノの花吹雪になりかねない。
こうやって一気に花開いて散っていく花々を見ると、もしかして杉や檜の花粉もさっさと、散りきって、花粉症の人の苦しむ期間が短くなりはしないか?
やたらと強い雨が多かった年に、この激しい雨に叩かれて、少しは花ごと落ちてしまったり、花粉が叩き落とされて流れて行くんじゃないかと思ったが、そんな事はなかったらしい。
逆にどんどん咲いてしまい、飛びきってしまったら…
なんて都合よくも行かないのだろうな。
色々な花が咲き、虫もセッセと飛ぶ姿を見かけるようになった。
日が落ちると寒くはなるが、もう氷か張るような事はなさそうだ。
今は3月も半ばになったばかり。
この勢いのまま4月になっていったら、一月あとはどうなっているだろう。
藤の花やバラ、とにかく色鮮やかな花々と瑞々しい新芽によって、明るい景色になっているだろうか。
その早めの春の光の中、今よりも希望の光が差している世の中になっていてくれる事を切に願う。