映画「ぼけますから、よろしくお願いします~おかえりかあさん~」は、笑顔と涙
先日、ドキュメンタリー映画を見ました。信友直子監督の「ぼけますから、よろしくお願いします~おかえりかあさん~」です。
当日は、監督のトークも聞けて最高でした。
東京で映像の仕事をする監督の両親は広島で二人で暮らしていましたが、お母さんがアルツハイマー認知症になり、なにもしなかったお父さんが老老介護をすることにななります。それを愛情深く自然体に撮る。
娘の知らなかった親の一面が見えたり、夫婦の絆の強さを改めて感じたりするのです。見る人は、自分の家庭を照らし合わせて、笑いながらも涙を流し、生きることの大切さを考えさせられます。
お母さんとお父さんは、それぞれ親を早く亡くして弟、妹の世話をしてきて結婚が遅くなったと言います。遅い結婚、そしてその後に授かった一人娘。信友尚子監督は大切に、愛されて育ったとのこと。映像作家を目指して東京に暮らす娘が心配ないわけないのですが、むしろ、応援してくれたご両親に深い愛情を感じます。
ありのままの姿をカメラの前でさらして下さったお二人の優しさと強さに感銘。また、撮影の為に特別なことはせずに、娘よりドキュメンタリー映像作家としての立ち位置をぶれずに通した監督。双方ともに立派としか言えません。命がけで娘に生きることを教えてくれたお二人から、私も生きることを学べました。ありがとうございます。笑顔と涙が溢れる温かい映画でした。