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デスヴォイスを操る日本の女性スクリーマーたち!!MIXED HELLで体感しよう!!
あれはたしか2001年頃、とある海外バンドのCDを友人から聴かせてもらった。そのバンドはメロディック・デスメタルというジャンルで、重くて激しいメロディアスなサウンドに、ヴォーカルがデスヴォイスでシャウトしているスタイル。
「いいね!!スゲーかっこいい!!」
元々メタル好きな私が素直な感想を口にすると、友人はニヤリと笑みを浮かべこう言った。
「このヴォーカル・・・女なんだぜ」
友人の一呼吸ためて言う感じが癪だったが、これは本当に衝撃的で驚いた。
その当時は、こんなデスヴォイスを出せる女性がいることすら知らなかったので「いや嘘だろ!?」と疑ってかかったことは覚えている。
詳細を聞くと、そのバンドはスウェーデンの【アーチ・エネミー】というバンドで、ヴォーカルはドイツ人の【アンジェラ・ゴソウ】という女性だという。
ゴソウというインパクト抜群のかっこいい名前はともかく、写真を見ると金髪の美しい女性である。
「本当にこの方がこの声を??」
と、やはり訝しく思ってしまう。
その後、例の友人から「アーチ・エネミー来日すっぞ」という情報を聞かされた。
地元の小さなライブハウスにも来るというので、友人と本物のアンジェラ・ゴソウを見に行くことになった。真実はいかに?!
そして当日。ステージで見事なデスヴォイスを発している生アンジェラ・ゴソウを見て「うおー!!やっぱり本物だった!!」と更なる衝撃を受けたのでした。
世界中のメタル女子がアツい!
アーチ・エネミーとリンキンパーク
あれから月日が経ち、あっという間に2024年になりました。現在はたくさんのデスヴォイス女子が世界中のメタルバンド等で活動しております。
アーチ・エネミーには、アンジェラ・ゴソウの後任として、女性ヴォーカリストのアリッサ・ホワイト=グラズが加入し現在も活躍中。
あの世界的ニューメタルバンドであるリンキンパークにも、チェスター・ベニントンの後任としてエミリー・アームストロングという女性ヴォーカリストが加入したほど!
日本が誇るデスボ女子たち!
そして日本でもデスボ女子が大躍進!活躍の場は、ガールズバンドはもちろん、アイドルグループに至っています。
「え?アイドルグループ?」
アイドルというと「メタルなめてんじゃねーぞ」という輩もいるもの。そんな輩にこそ「とりあえず一度聴いてみてください」と私は言いたい。
そこらへんの理由も含め、おすすめのデスボ女子とその所属バンド(グループ)を紹介していきます。
抜きんでるかっこよさ!!ジャパニーズデスボ女子5選
【ユキナ】花冷え。
世界規模で活動しているガールズバンド、花冷え。でヴォーカルをつとめているのがユキナ。
※画像 左から3人目がユキナ クリーンヴォイス担当は左から2人目のマツリ(Gt)
花冷え。は、若者のジャパニーズカルチャーをキャッチ―で激しいメタルコアサウンドに乗せて歌うという独特なスタイルで、その見た目はポップでカラフルでキュートな原宿の女の子といった感じ。
曲によってはラップやアニメ声も取り入れ、新しいミクスチャーサウンド【HARAJUKU CORE】を確立し、世界中のフェスに出演している次世代のガールズバンドなのです。
そんな花冷え。で抜群の存在感を誇るVoユキナ。身長149cmという小柄で可愛らしい見た目からは想像できない、凄まじい音圧のデスボイスは、中音域で爆発的にシャウトする感じでかなりかっこいい。
多種多様なデスヴォイスを駆使する感じではないが、曲調に合わせてキュートな歌声やラップも繰り出す変幻自在なヴォーカルスタイルを見せてくれます。
現在のKawaii文化を牽引している花冷え。、メジャーデビューも果たし、これから、ますます世界中で注目されることは間違いないでしょう!
【亡無】kokeshi
先に紹介した花冷え。が「陽」のバンドだとしたら、kokeshiは完全に「陰」の世界観を奏でるバンド。その容姿からもわかるように、ジャパニーズホラー要素が詰まった恐怖のブラックメタル・ハードコアバンドなのです。
ヴォーカルの亡無(なな)は2019年にkokeshiに加入。
※画像 左から2人目が亡無
低音域と中音域のデスヴォイスを、曲の中で巧みに使い分ける亡無のシャウトは他にはない唯一無二のスタイル。
また、恐ろしいまでの金切り声や、曲頭や曲中に挟んでくる特徴的なポエトリーリーディングはkokeshiの重苦しい曲調に、完全に調和してる。
アルバムを通して聴けばkokeshiのヴォーカルを務められるのは亡無しか考えられないと感じるでしょう。
ホラー映画のような恐怖感と、かっこいいkokeshiの世界に浸りたい方は、ぜひ聴いてみてください!
【ザスター】VMO
大阪発のブラックメタルユニットVMO aka Violent Magic Orchestra。ブラックメタル、ハードコア、メタル、テクノ、ノイズ、エレクトロ、インダストリアルなどが一体となった音楽性と、爆音と光に圧倒されるライブパフォーマンスが特徴的なVMO。
ヴォーカルを務めているは、2017年にVMOに加入したザスター。
※画像 左上がザスター
VMOの音楽性は、ヴォーカルを前面に押し出す感じではないので(というかヴォーカル以外の音が爆音すぎる!)ザスターのデスヴォイスはVMOというユニットの中の一つの要素的な感じになっている印象。
しかし、音の裏から唸り上げるように響いてくる中音域の重厚なシャウトは、VMOというサウンドにマッチしているのは確かで、ものすごくかっこいい。テクニック云々よりも、勢いでグイグイと押してくる感じがたまりません。
ザスターのライブパフォーマンスについては、可愛らしいルックスからは想像できない狂気性に満ちており、客席にダイブしたり、ストロボライトを顔面に当てたり、マイクをステージに叩きつけたりと、傍若無人ぶりを発揮。
とにかくかっこいいのでライブは必見です!!
【野月平イオ】Broken By The Scream
メタル系スクリーミングアイドル、Broken By The Screamのメンバーで、圧巻の超低音グロウルヴォイスを放つ野月平イオ。
彼女こそ、女性ナンバーワン重低音デスヴォイスの持主だといえるでしょう!
※画像 左から4人目が野月平イオ
本人いわく「悪魔を降臨させる」というデスヴォイスは、とても女性だとは思えないほどのインパクト。その凶悪な歌声を聞いたら、誰もが驚かされることは間違いないはず。
Broken By The Screamの音楽性は、もう一人のスクリーマーである鷹屋敷ヤヨイ(※画像左から3人目 高音スクリーム担当)と他メンバーのクリーンヴォイスを、絶妙なバランスでメタルコアな楽曲にのせて歌うスタイル。
その楽曲の中でも野月平イオのデスヴォイスは必聴です!
ぜひ聴いてみてください!
【有馬えみり】PassCode
今回、紹介した中でもっとも多彩なデスボイス(本人いわく約20種類!)を操ることができる、日本トップレベルの女性スクリーマーがPassCodeの有馬えみり。
※画像 左から1番目が有馬えみり
バリエーション豊富な中音域から低音域のデスヴォイスをメインに、金切り声のようなホイッスルボイスから低音のガテラルまで、1曲の中で自由自在にデスボイスを操る天才ぶり。
ライブでは曲に合わせた激しいダンス見せたと思えば、クリーンボイスで歌うパートも担当。グループの中で多種多様な活躍をみせています。
有馬えみりが在籍するPassCodeは所謂アイドルグループなのだが、プロデューサーである平地孝次が作る曲は、ピコリーモと呼ばれる(海外ではエレクトロニコアと呼ばれている)メタルコアとエレクトロサウンドを融合させたサウンド。これがキャッチ―な本格的メタルサウンドでめちゃくちゃかっこいい!
英語の歌詞も多く、曲を聴いてみると、あきらかに他のアイドルとは一線を画している存在だとわかるはず。
ライブパフォーマンスも素晴らしく、オーディエンスのモッシュやダイブもかなり激しいです。
ちなみに、有馬えみり自身も生粋のメタラーで、メタル雑誌ヘドバンでは海外アーティストのデスヴォイスについて解説するなど、知識の豊富さにも驚かされます!
PassCodeというグループはもちろんですが、有馬えみり個人がものすごくかっこいいので、ライブであのデスヴォイスを実際に体感してほしいです!
見てみたい!と思ったら【MIXED HELL 2024】へ!
女性スクリーマーに興味を持っていただいた皆様!今回、紹介したうちの4バンド(グループ)が出演するメタルフェス【MIXED HELL2024】が2024年11月30日(土)に川崎CLUB CITTA’にて開催されます!
MIXED HELLは日本のメタルが世界で一番多様性に富んでいることを証明するためのメタルフェス第一弾!出演するアーティストは日本でしか生まれ得ない超個性的なバンド・グループ全8組!
古い考えは捨て去り、新しいメタルの世界を共に切り開きましょう!
チケットは残り僅からしいので、興味がある方はお早めにチケット購入を!
【MIXED HELL2024】
◎出演者
PassCode
花冷え。
JILUKA
VMO
明日の叙景
kokeshi
KANDARIVAS
Launcher No.8
OPEN 13:00/START 14:00
前売り ¥6,980(税別・ドリンク代別・オールスタンディング)
主催・企画制作:ヘドバン/CITTA'WORKS (044-276-8841)