『絵空事』
1日の2分の1を睡眠に奪われる。
そんな生活を送っていた。
そしてある日、現実で起きた内容が夢の中で全く同じ時間で再生された。
こんな出来事が数日間続いた。
睡眠時間は12時間。起きて活動している時間も12時間。即ち、1日で起きた出来事を2回経験しなくてはならなくなったのだ。
そんな日が続く中、私が人生で初めて好きな子に告白して振られた日、夢の中に異変が生じた。
振られた日の夜
「これから夢の中でも振られなければいけないのか」そう思いながら眠りに就いた。
しかし夢の中での出来事は少し違った。
「僕と付き合って下さい」
「えーと、いきなり付き合うのは無理だけど...
その前に何度かデートを重ねてから付き合うかどうか考えたいかな....」
そして話し合いが進み今度映画館にデートに行くことが決まった。
帰り道、彼女は自転車通学なので自転車を押しながら、僕は徒歩通学なので隣を歩きながら最寄り駅まで一緒に歩いた。
そして目が覚めた。
朝学校に向かう途中
「おはよう」
昨日僕を振ったはずの彼女が声を掛けてきた。
「今度の映画館デート楽しみだね」
彼女は自転車を降り、自転車を押しながら、
僕は隣を歩き一緒に学校まで向かった。
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