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たーちゃんとアメリカと夢 15 手に汗とハンドル握る初めての運転の巻
たーちゃんはアメリカに来るまで一度も運転した事がありませんでした。友達は皆んな教習所に通っていましたが、免許には興味があるけど、なんせ学校が面倒くさい。に負けて、免許を取ろうと思った事は、一度もありませんでした。
でもここはアメリカ。免許を取らないと危険だし、非常に不便だったので、渋々免許を取る事を決心しました。今では、アメリカで車無しの生活は不可能です。
「で、免許はどうやって取るの?」
「電話帳に例題が載ってるので、それで勉強したらいいよ。
「電話帳…?」
翌日、ルームメイトが電話帳を2冊もらって来てくれました。その中に本当に、免許の筆記試験の例題が載ってるページがありました。(今ではスマホで勉強出来ますよね。)
RXR この標識はなんですか?
答え: レイルロードクロッシング
みたいなびっくりするほど簡単で、当たり前の答えの質問だったので、たーちゃんにでもすぐに覚える事が出来ました。
電話帳は完璧に覚えたので、DMV (Department of Motor Viecle) に連れて行ってもらって筆記試験を受けました。46問中38問正解すれば合格でした。質問は、ほぼ電話帳と同じでした。そして、たーちゃんは筆記試験に合格しました〜。大丈夫なん?こんなんで⁉︎
ここからがもっと恐ろしい。
筆記試験にパスしたら、免許を持っている人が助手席に乗っていれば、公道に出て運転の練習が出来るんです。
たーちゃんルームメイトに聞いて見ました。
「僕はねこの車が必要なんだ。この車が大好きなんだ。」
たーちゃんが事故る前提で拒否されてしまいました。まぁ、気持ちは分かる。ドライビングスクールにお願いしよう。
ドライビングスクールの先生が家に来てくれて、先生の車で練習して、その車で試験にも使わせてくれました。
先生が、
「3回で頑張ろう!大丈夫だよ!」
と言っている横でたーちゃんは、ハンドルが丸じゃなくなりそうなほど握りしめて、右足をアクセルに、左足をブレーキに乗せて固まっていました。
こわごわですが、ガクンガクン発進しました。
ちょっとすると、直線は走れる。でも車線変更が恐ろしい。LAは車線変更なしではやっていけません。フリーウェイは片側6車線あります。
車線変更、左折、パラレルパーキング、フリーウェイを練習して、先生の予言通り3回で練習は終わりました。
いよいよ運転試験。緊張しすぎて、次を曲がって。と言われたらすぐウインカーを付けていたそうで、その都度減点されたらしい。あと1点減っていたら、パス出来ないけどね!と言われながら、それでも合格してしまいました。
そうです。そんなに簡単に取れちゃうんです。恐いですよね〜。
アメリカの免許証の写真は笑っても大丈夫です。レストランで働いていたので、かなりの免許証をチェックしてきましたが、かなりの確率で笑顔でした。レストランで免許証を提示していただくのは、お酒を飲める年齢か確認する為ですが、アリゾナ州の方のIDは有効期間が2065年とかでした。どんだけリニューアルの仕事省いちゃってるねん!40年後、写真が随分変わっちゃってますよね。多分ね。
たーちゃんの生まれて初めての愛車は、TOYOTAカムリ。20年くらいの中をつけるべきか迷うくらいの中古車。しょっ中チェックエンジンランプが付くので、メカニックさんに「また来たの?」と言われていました。それでも直してもらいながら、何年も走ってくれました。
当時ガソリンは、1ガロン(3.785リットル) $1.20 位でした。2022年現在、色々ありましたよね。お陰で 1ガロン $5.00 以上になってしまいました。大変です。
車に乗ったら、車両保険は義務です。たーちゃんは古い車だったので、対人対物だけ払っていました。
しばらく経つと、運転にも慣れて来ました。アメリカでは、赤信号でも前方から左折して来る車がいなければ、右折することが出来るのです。なのに、たーちゃんは停止して確認しなかったので、ぶつかりそうだった。と、たーちゃんの後ろにいたポリスさんに、チケットを切られてしまいました。(ポリスさんそんな所に居ったんかー)。チケットを切られたら保険料が上がってしまうのですが、トラフィックスクールに1日行ったら帳消しにしてくれる!と聞いて、行きましたよ。トラフィックスクール。頑張って、安全運転でね!
車に乗り始めた時、沢山の人たちがしてくれたアドバイスは、
もし他の車と事故を起こした際、自分に非があってもなくても、決して謝ってはいけない。
そうなんです。アメリカらしい、裁判対策だそうです。
その後、この時免許を取得してから25年。あんな事や、こんな事がありました。その話はまた追々…