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2023年2次募集【ノルマンディー】募集馬レビュー

ご覧いただきありがとうございます。
ノルマンディー2次募集馬レビューを作成させていただきました。

皆様の募集馬選びの一助となれば幸いです。

あくまでも私個人の見解や好みが多く綴られており、とくに職業柄肢下の心配ばかり先立ってしまっております。
ご了承くださいませ。

不安ばかりでなく、夢を乗せて、応援したいですよね。

今回の募集、牡馬はとくに遅生まれが多いので、現在のフレームにどんな筋肉が乗ったらどんな馬体になるのかも想像しながら出資馬選びをしてもらえたら楽しいと思います。

あくまでも判断材料のひとつとしてご活用いただければと思います。

◆母の競走結果、血統評価
◇母産駒の成績
■馬体評価
□歩様評価
○総合評価(A3勝以上の複数勝利期待、B勝ち上がり〜2勝期待、C未勝利予想)

それでは最後まで、お付き合いくださいませ。

どうぞ


ノルマンディー 2023年 第2次募集  12月25日~受付スタート
測尺は12月13日に計測(体高/胸囲/管囲/体重)

33 アイルチャームの22(イスラボニータ×アイルハヴアナザー)牡 5/15生
1160万(2.9万) 美浦・田島厩舎 岡田スタッド産(151/176/20.0/456)

◆母はノルマンディー所属で中央12戦2勝。3歳1月の新馬戦(中山ダート1200)で優勝。7月の福島芝1200で2勝目を挙げます。しかし、その後は7戦で1回しか掲示板に載れず4歳4月で引退となってます。デビューから15か月で12戦してくれるあたりがノルマンディーらしくて良いですね。
募集額760万の馬が短期間で3700万稼いでくれるのですから(一口の分配としても2500万くらいなので維持費を34か月で1700万くらいとしてもトントンでファンド終了しています。)

◇本馬は初仔となります。1つ下にはウインブライトの牡馬がいます。

■馬体はメリハリがあってとても見栄えがします。イスラボニータ産駒らしくて良いですね。とにかく立派なお腹が目立ちます。お相撲とりになれそうです。胸の深さが足りないのでそこはアンバランスに映りますね。

□歩様に関してはとにかく右前が気になります。前肢は両方繋ぎが短く硬いです。近くで見ていないのでわかりにくいですが、右の球節の動きや沈み方はかなり気になります。馬体が立派なだけに惜しいです。

○総合評価 C(未勝利) 肢が持てばダート短距離でチャンスもあるかもしれません。

34 アンジェリカスの22(トーセンラー×ハービンジャー)牡 4/5生
1720万(4.5万)『セレクションセール1歳 1100万落札』 美浦・奥村武厩舎 アスリートファーム産 (158/185/20.0/462)

◆母は社台RH所属で5戦未勝利。デビューが3月と遅く芝で4戦し勝てず。最後にダートも走りましたがそのまま繁殖入りしています。
母の兄弟にはユールシギング(シンボリクリスエス)【セントライト記念】勝ち馬がいます。

◇本馬は母11歳時の産駒で4番仔となります。3番仔のユリーシャ(グレーターロンドン)が【未勝利】【エルフィンS】と芝1600で2勝しています。ちょっと姉とは血統構成は違いますが、社台出身の母の産駒を買ってくる作戦は成功例がありますからね。

■かなり馬体が幼いです。もっと垢ぬけて欲しいです。ハービンジャーらしい要素も、ディープに似ていた父の要素も顕現しているように見えません。

□歩様は前肢がガニ股で運動効率が悪そうです。関節はまずまず動いているだけに元のフレームがいまひとつなのが残念です。
後も左トモの球節がなんとも肢軸が気になります。もっと近くでしっかり見ないと正確にはわかりませんが、どうにも気になります。

○総合評価 C(未勝利) どうにも速く走れる要素が見当たりません。

35 ヴルタヴァの22(スワーヴリチャード×ロードカナロア)牡 4/5生
1960万(4.9万)『サマーセール1歳 1430万落札』 栗東・昆厩舎 風ノ丘ファーム産 (155/177/20.0/452)

◆母はノーザンファーム産。吉田和美名義で競走馬登録されてゲート試験合格までしましたが未出走引退です。母の兄弟にはエピセアローム(ダイワメジャー)【セントウルS】勝ちがいます。

◇産駒としては母7歳時産駒の2番仔で初仔のロジシルバー牝(シルバーステート)はサマーセールで1650万で落札され現役で9戦2勝です。芝1800~2000で優勝しており、着外も1度しかありませんのでもっと上のクラスまでいけるかもしれません。

■正直、今回の2次募集で1番期待していたのもありますが、期待ハズレになりそうです。
背中のトップラインが良くないですし、かなり背腰に負担のかかりそうな体型をしています。

□歩様も左前と右トモが将来不安になるような歩様というか、すでに心配です。競走できるようになるのでしょうか。両前の繋ぎがボンヤリしていたり、近くで見ないとわかりませんが、繋ぎと蹄の肢軸もかなり起っており負担も大きそうです。

○総合評価 C(未勝利) そもそもデビューできないと思います。ラインナップの字面の為だけに落札して募集しているのであれば残念です。

36 ヴンダーゾンネの22(ウインブライト×グラスワンダー)牡 5/20生
1400万(3.5万) 栗東・茶木厩舎 岡田スタッド産 (157/178/20.5/463)

◆母は岡田牧雄名義で31戦3勝。ダート1000~芝1200とスピード能力を見せてくれました。

◇母が16歳時産駒で10番仔になります。中央勝ちの産駒は5頭います。アリンナ牝(マツリダゴッホ)は【葵S】や【バーデンバーデンC】を優勝するなど、芝1200~1400で5勝。現2歳のファビュラススター牡(エピファネイア)はセレクトセールで前田幸貴オーナーに落札され、10月のデビュー戦東京芝1600で優勝しています。
その弟が1400万で募集とは。安すぎて怖いです。

■馬体はステイゴールド系らしくスリムです。繋ぎが少し短めで硬めに映るのは父産駒の特徴でしょう。

□歩様はまずまずの動きです。膝が少し硬いですが、手先はある程度しなっていますし、トモもリズムよく踏めています。ピッチの効いた走りで、持続力で勝負するスタイルでしょう。ダートの短距離で勝ち上がりを目指すというところでしょうか。

○総合評価 B(勝ち上がり) なんとか1つ勝てれば良しかなと。


37 サウスグローリーの22(パイロ×サウスヴィグラス)牡 3/6生
1640万(4.1万)『オータムセール1歳 1045万落札』 美浦・林厩舎 ホース・マネジメント・ボス (155/181/20.5/471)

◆母は南関東で走り、24戦3勝。浦和、川崎で勝利を挙げています。

◇母が7歳時の産駒で2番仔になります。現2歳の初仔サクラギ牝(パイロ)は川崎でデビューしており、デビュー戦のダート900mを優勝しています。3戦1勝です。
本馬は全弟となります。中央でどこまで通用するのか。厩舎がダート向きではないのが気になります。

■馬体のシルエットからは明らかに短距離向きのぎゅっと詰まった馬体です。繋ぎもかなり起っており短いです。蹄も小さめでダート寄りに映ります。

□歩様はとにかく硬いです。ダート向きの硬さというより、スポーツできるのか疑問に思う硬さです。地方のダート800くらいならなんとかごまかせるのでしょうか。とても中央で優勝を狙うような歩様には見えません。ずっと小走りで1キロ以上走るのは疲れますよ、きっと。

○総合評価 C(未勝利)気性云々の心配の前に走りれるのかが心配です。

38 ジェルヴェーズの22(レッドファルクス×メイショウサムソン)牡 5/27生
1040万(2.6万) 栗東・牧田厩舎 岡田スタッド産 (162/178/20.0/470)

◆母は社台F産。岡田壮史名義で走り5戦未勝利。中央で3歳2月にデビューし、2戦目の小倉ダート1700で3着があります。地方川崎で1戦だけして引退しています。

◇母10歳時の産駒で5番仔になります。初仔のアースライザー騙(アイルハヴアナザー)がダート1700~1900で3勝しています。
その他3頭は中央勝ちこそありませんが、全馬地方での勝利があります。

■馬体は芦毛のために、筋肉の雰囲気などはわかりにくいですが、馬体のバランスはとても良いと思います。少しトモが小さめかなとも思いますが、フレームが雄大で遅生まれですし、これからの成長次第で素晴らしい馬体に成長するでしょう。

□歩様は緩さも目立ちますが、しっかりとトモのバネが効いていて大きなストライドで歩けています。前肢は多少幅狭で外向気味ですが、問題ないでしょう。前肢もしっかりスナップが効いておりお勧めしたい1頭です。

○総合評価 A(複数勝ち期待) 兄よりもスピード補完された血統ですし、期待できそうです。

39 ティアランドールの22(ゴールドドリーム×Action This Day)牡 4/24生
1080万(2.7万)『オータムセール1歳 550万落札』 栗東・羽月厩舎 前田ファーム産 (155/183/21.0/481)

◆母の血統はクリスエス系×ストームバード系。競走成績は中央で10戦未勝利。地方で22戦2勝(門別)。中央では芝、ダートともに一度も掲示板には載れませんでした。

◇母15歳時産の9番仔です。初仔のダイフク牡(アドマイヤムーン)が函館芝1800で1勝。5番仔のリアンフィーユ牝(キズナ)がダート1800で1勝。6番仔のゲンパチムサシ牡(ドゥラメンテ)が芝1800と芝2600で勝利。中央勝ちはこの3頭です。父のタイプによって様々な馬場や距離で勝利を挙げています。
とはいえ、中距離が主戦場っぽいので、父の影響が大きければダートの中距離に適性は落ち着きそうです。

■馬体に関して、正直セールで落札する方にどこが良かったのか聞きたいです。馬体重があった。くらいですか。
前の膝はかなり曲がっており、繋ぎは逆に臥ている。そのうえ、蹄は起っていると、関節を上手く使って歩くのは不可能に近いと思います。

□全体的につま先だけで歩いているという歩様です。踵の踏み込みがないのでストライドも伸びませんし、今後スピードを出すのは不安になります。

○総合評価 C(未勝利)無事に競走馬になれたら、そこがゴールでもいいくらいです。

40 バーミスキャットの22(ロジャーバローズ×Storm Cat)牡 4/27生
1000万(2.5万)『サマーセール1歳 462万落札』 美浦・清水英厩舎 土田牧場産 (156/177/20.0/472)

◆母はアメリカで2戦未勝利。引退後にすぐに日本に来たのか、2007年にダンスインザダークとの間に初仔を出産してからこれまで12頭の産駒を輩出しています。

◇本馬は13番目の産駒。母20歳時の産駒です。これまでの産駒では芝1200で2勝したレジーナファースト牝(キンシャサノキセキ)、ダートのスプリントで2勝したサニーストーム(パイロ)、ダート1800の新馬戦を優勝したファンキータウン牡(クロフネ)などがいます。産駒は合計で中央5勝、地方5勝です。距離適性は1150~1800。ロジャーバローズ産駒なのでダートになるかもしれません。

■頸や方、お尻のラインが詰まっていて見栄えがしません。膝から下の動きは良いのですが、体幹の動きがどうにも良くないです。

□繋ぎから下は良い動きができていて、スナップの効いた走りができそうです。どうしても膝から上が窮屈な動きをしているので長く良い脚を使うのは難しいかもしれません。一瞬のバネはありそうなので、芝の短距離とか走らせてみたら良いかもしれません。

○総合評価 B(勝ち上がれるかも)今後の成長とレース条件次第でワンチャンあるかも。

41 マダムアグライアの22(フィエールマン×ケイムホーム)牡 4/1生
1160万(2.9万)『サマーセール1歳 605万』 美浦・新規開業厩舎 ディアレストクラブ (155/181/20.5/458)

◆母は27戦1勝。3歳8月の札幌ダート1000でなんとか勝ち上がっています。

◇本馬は5番仔で母11歳時の産駒です。これまで4頭がデビューしていますが、初仔は中央で勝てず、名古屋で4勝。2番仔は中央未勝利で引退。3番仔も中央未勝利から地方へ転出して1勝。
本馬は父にフィエールマンを迎えています。ワールドエース→ストロングリターン→ダノンバラード→フリオーソとこれまでもなかなか面白い種牡馬と配合されてきていますので、変わり身を見せられるかは微妙です。

■父のディープインパクトに一番似ていたと言われたフィエールマンですが、本馬は全く馬体のフレームが違いますね。ケイムホームの方が強くでているように思います。ごつごつした馬体で、背中や腰角も深くて、騎乗した際には腰や背中に負担がかかりそうです。

□歩様はスムーズで、手先もなかなか柔らかく動けているので膝から下だけ見ていると良い馬に見えます。後はもうすこし踏み込めたら尚良いですが。

○総合評価 C(未勝利)地方に転出したら1つくらいは勝てるかもしれませんが。

42 マダムストーリーの22(レイデオロ×ストリートセンス)牡 3/26生
1080万(2.7万)『オータムセール1歳 550万落札』 栗東・畑端厩舎 市川ファーム産 (154/177/19.0/455)

◆母は中央で15戦未勝利も、地方金沢へ移ると初戦を2着のあと5連勝と快進撃。しかしその後中央へ戻りますが2桁着順連発で引退しています。もう一度金沢へ戻るという選択肢は無かったのですかね。金沢で勝った時の着差が(4.5秒→1.8→1.7→1.3→0.7)と常に圧勝だっただけに地方の砂であればもっとやれたように思います。

◇産駒としては母8歳時の産駒で2番仔です。初仔の4歳馬アワーストーリー(ラブリーデイ)は母の夢の続きを追いかけて金沢でデビューしていますが、19戦未勝利です。
そんな甘くない世界ですね。
本馬はレイデオロ産駒なのでパワーもありそうですし、改めてダートで面白いかもしれません。

■ヒョロっとしていて、トモの容量も物足りません。もっとパワフルさを期待していただけに残念です。もっと肉がついていないと鍛えてもパンプアップしなさそうです。

□歩様もちょこちょこ歩いており、しっかり大地を踏めていません。これでは競走で勝つのは難しいでしょう。ストロングポイントが見当たりません。

○総合評価 C(未勝利) これと言って良い部分が無かったです。レイデオロ産駒を買いたかっただけかもしれません。

43 ラタンドレスの22(ダノンバラード×エンパイアメーカー)牡 3/18生
1120万(2.8万) 美浦・小手川厩舎 岡田スタッド産 (159/179/21.0/512)

◆母はノルマンディー所属で中央53戦1勝、地方で5戦未勝利。デビュー3戦目、3歳1月にデビューすると、2月に小倉ダート1700で勝ち上がり。その後はダート1200~1400で2着、3着は何度かありましたが、2勝目を挙げることはできませんでした。しかし7歳まで長く元気に走り抜けました。

◇母が2020年まで走っていたので、本馬が初仔です。1つ下の妹はゴールドドリーム産駒です。

■初仔にしては馬体重は十分ですが、少しトモの容量がさみしいです。しかしダノンバラード産駒らしく大きな蹄のようですし、ダートや時計のかかる芝の長距離が主戦場になりそうなので、今後どれだけパワーが付いてくるかが鍵でしょう。

□歩様はリズミカルに歩けています。ですが、踏み込みがもっとあると尚良いと思います。決して運動神経が無いわけでは無さそうなので、今後の成長次第では勝利も見えてくると思います。

○総合評価 B(勝ち上がり)鍛えていけばワンチャンあるかもしれません。

44 ルトルヴェールの22(ミッキーロケット×ステイゴールド)牡 3/16生
1520万(3.8万6)『サマーセール1歳 825万落札』 栗東・吉村厩舎 マリオステーブル産 (156/178/20.0/438)

◆母は9戦して未勝利。中央で4戦するも全て2桁着順。その後園田で5戦するもレースで好走できずに引退。

◇本馬は母10歳時産駒で5番仔になります。これまで3頭がデビューしていますが、全て地方デビューで、勝利も1つのみです。

■馬体がこじんまりしており、スケールの大きさにおいてはもうひとつです。胴が詰まり気味なのは父産駒の特徴ですし、短距離が主戦場になりそうです。

□歩様も迫力に欠けます。踏み込みや筋肉の動きも物足りません。肢軸も起っておりしなやかさも足りないのでダートで活路を探すことになるでしょう。

○総合評価 C(未勝利) ストロングポイントが無いです。825万出すクラブ側にも疑問です。

45 アラマーチャンの22(ウインブライト×ダノンシャンティ)メス 2/3生
960万(2.4万)『セプテンバーセール1歳 462万落札』 美浦・尾形和厩舎 ㈱さとう産 (150/183/19.0/442)

◆母は3戦して未勝利(中央2勝、地方1勝)。デビューも3歳6月ですし、全て2桁着順です。2か月で3戦だけして引退しています。

◇本馬は初仔になります。よほど馬体が良いのか、ウインブライト産駒を買うと決めていたのか、ちょっと勝ち上がるイメージが湧く成績ではありません。
理由があるとすれば母の兄弟にトゥラヴェスーラ(ドリームジャーニー)がいてリステッド勝ちなど中央で4勝し、【高松宮記念】3着、【京王杯SC】2着があるところでしょうか。

■馬体の面では筋肉もついていて見た目にも良いです。胴は詰まっていて窮屈ですが、これは母父も短距離血統ですし問題ないでしょう。

□歩様に関しては横から見ている分には繋ぎが長くてしっかり動けているようにも見えるのですが、肢のリズムが良くないので気になりました。前脚の肢軸が平均的な角度とはかなり乖離しているように思いますし、球節の沈み方などもかなり癖があるように思います。これは近くで見てみないとなんとも言えませんが、前からの撮影が他の馬と違い、1回しか映していませんし、あまり見せたくないのかもしれません。リスクの高そうな馬です。

○総合評価 C(未勝利) 怪我のリスクが高そうで未出走もあり得ます。


46 エリーフェアリーの22(ゴールドアクター×アルデバランⅡ)メス 3/5生
920万(2.3万)『サマーセール1歳 418万落札』 美浦・中川厩舎 真歌田中牧場産 (154/189/20.5/466)

◆母は中央で54戦を走りぬき、平地3勝、障害でも1勝しました。
3歳時、14戦目の東京芝1800で勝ち上がると、1年後に2連勝。その後は優勝できませんでしたが、2年半後に【障害】転向で優勝。障害OPで頭打ちになるともう一度平地に戻ってさらに現役を続け、8歳まで走りました。

◇本馬は母11歳時産駒、2番仔です。初仔で2歳馬のエクセルブラック(カレンブラックヒル)は10月に新潟芝でデビューし、2戦目の福島ダート1150で2着に入っています。3戦目は芝に戻して惨敗しているので、今後はダートで勝ち上がりを目指すでしょう。

■馬体は父のゴールドアクターに似ていて黒くて見栄えの良い馬体です。お尻の角度がもっとあれば踏み込みも強く踏めると思うので少し残念です。

□歩様に関しては横から見た分には繋ぎは沈んでいて踏み込めているように見えるのですが、菅と繋ぎ、蹄の軸のバランスは良くないんです。不自然さが目立ちます。
本馬も近くで見ていないのでなんとも言えませんが、左トモと右前のラインが気になります。
右前の脚付きが凄く不自然で膝の軌道が不自然です。もっと良く見ないと、お金を払って買いたいとはなりません。

○総合評価 C(未勝利)間近で見ないと不安の方が大きいです。

47 スピリテッドエアーの22(ノヴェリスト×Danehill Dancer)メス 1/31生
640万(1.6万) 美浦・加藤和厩舎 岡田スタッド産 (151/177/19.5/430)

◆母は岡田牧雄名義で6戦1勝。3月という遅いデビューも6月の福島芝1800で勝ち上がり。
その後6か月後に1戦したのみで引退。

◇本馬は母13歳時産、7番仔。全馬中央でデビューするも未勝利。初仔のインペリアルエア(フレンチデピュティ)が園田で6勝。ハウファアイルゴー(トーセンジョーダン)は門別で5勝、川崎で1勝しています。
中央デビューでなくてもいいように思いますが、値段が最安値ですし、ノルマンディーらしくこういう馬が長く頑張って欲しいとも思います。

■ノヴェリスト産駒らしい欧州型のゆったりとした馬体で、バランスもとても良いです。欲を言えばお尻にもう少し角度があれば筋肉の動きももっと良く見せたかもしれません。1月生まれでこの馬体の大きさなのが値段の理由かもしれませんが、今後もう少し大きく成長してくれれば楽しめそうです。

□歩様も右前が多少外向したりはしていますが、問題ないと思います。適度に関節も動いており、本当にあとは今後の馬体や筋肉の成長次第で、ノヴェリスト産駒らしく中山の芝などで勝てても不思議ではないです。

○総合評価 B(勝ち上がり)素材は良いので成長次第です。

48 タニノジュレップの22(キタサンブラック×コロナドズクエスト)メス 5/10生
2000万(5万) 美浦・牧厩舎 岡田スタッド産 (154/178/20.0/428)

◆母は24戦して3勝。小倉ダート1000、阪神ダート1200で優勝しています。500万下では良いレースをしていましたが、1000万下になると2桁着順が目立ちました。

◇本馬は母17歳時産駒で11番仔になります。17年産グルアーブ(トーセンラー)は私もスターズファンドで購入し、応援していました。今年の6月までは中央で活躍し、芝1400~1600で3勝を挙げました。現在も盛岡、水沢で活躍しています。
その他にも地方でデビューし、【兵庫ジュニアG】(G2)優勝、川崎の重賞【クラウンC】優勝のローズジュレップ(ロージズインメイ)。ダート1800と障害未勝利を優勝したナイトジュレップ(マツリダゴッホ)など全10頭で中央6勝、地方22勝と堅実に走る産駒を輩出しています。

父がキタサンブラックですし、本当なら1次募集の目玉になっていてもおかしくない本馬。
牝で5月生まれが2次募集へ回った理由なのか、よく見極めたいですね。

■馬体は胴の伸びやトモの容量という点で少し物足りなく、今後も一気に大きくなるかというと不安もあります。繋ぎの長さや動きは良いです。筋肉も最近のキタサン産駒短距離馬らしく成長とともに良い付き方をしてくるでしょう。

□歩様に関してはもっと元気よく歩いて欲しいです。前肢の肩と膝の硬さが気になります。キタサン産駒なら芝でのスピードを期待してしまうので、ちょっと不満です。基本的に小さいだけで血統からくる能力はありそうです。

○総合評価 B(勝ち上がり)適性舞台が根幹距離や芝には合致しないかもしれません。なんとか未勝利の期間に間に合えば。

49 ハッピーセーラーの22(ゴールドシップ×ダンスインザダーク)メス 3/10生
1280万(3.2万)『セプテンバーセール1歳 660万落札』 美浦・相沢厩舎 出口牧場産 (156/183/19.5/424)

◆母は33戦して1勝。デビューから16戦目して11回掲示板に載りながらも勝てずでしたが、9月の札幌、最後の未勝利戦芝2000で優勝し、勝ち上がっています。クラスが上がると2桁着順を繰り返して(掲示板は2回のみ)引退となりました。かなり勝ち味に遅そうですが、ノルマンディーに合いそうにも見えますね。

◇本馬は母11歳時産駒、4番仔となります。ここ2年は産駒がいませんでしたが、初仔のゼットシーン(シニスターミニスター)は園田で15戦して3勝。3番仔のサヨノフィールド(マクフィ)は中央で6戦して未勝利(掲示板5回)も姫路で3勝して中央で出戻りし、【1勝クラス】でも5回出走して4回掲示板に来ています。東京、新潟の左回りで結果を出しています。

■血統の字面からは想像できないくらい、馬体はコンパクトで硬いです。肢も短めで重苦しいです。

□歩様も牝馬らしい柔らかさやしなやかさが不足しています。もっと体幹自体の柔らかさが欲しいです。全身が硬く感じます。つまり運動神経が… ということです。

○総合評価 C(未勝利)ちょっと優勝が想像できません。

50 レアドロップの22(ゴールドシップ×キンシャサノキセキ)メス 3/4生
1360万(3.4万) 栗東・寺島厩舎 岡田スタッド産 (153/180/19.5/426)

◆母は岡田牧雄名義で27戦3勝。セールで248万円でしたが、4700万稼いだ孝行娘です。
未勝利は10戦目の5月に新潟ダート1200で優勝。その後も新潟、中山ダート1200で優勝とダートのスプリント特化型でした。

◇繁殖としては母9歳時、3番仔になります。初仔のヘニーヒューズ産駒、2番仔のリオンディーズ産駒ともに未勝利です。とはいえ2番仔のレアグリフォンはまだ2歳ですし、ダート1200で2戦して4着2回ですので勝ち上がりも見えてくるかもしれません。
父がゴールドシップに変わりますのでこれまでの産駒傾向とはガラッと一変しそうです。

■パッと見たときサラブレッドらしいラインでは無いんですよね。品種が??と思ってしまいました。もっと関節の角度やメリハリ、筋肉の艶や凹凸が欲しいです。毛色的なモノもあるとは思いますが。

□歩様に関しても動きにメリハリが足りません。引っ張られて歩いている感じでもっと自分からグイグイと歩いて欲しいです。繋ぎの沈み方だけはゴールドシップらしさがありますが、膝や肩がもっと動いてくれないとアンバランスです。歩様からはセンスを感じませんでした。

○総合評価 C(未勝利) センスが物足りないです。

◎総括

やはり、近年の一口ブームの影響からか、セリで良い馬が買えないのではないかと思います。
以前500万で買えていた馬が1000万必要→募集価格はさらに高くなるという悪循環ですね。
正直、『掘り出し物』という馬がいないくらい買い漁られて、良い馬が残っていないように思います。

あとは、とにかく肢に不安のありそうな馬が散見されました。これらの馬は1次募集の募集馬ツアーで間近で馬を見てしまうと、、、え? ってなりそうだから2次募集に回しましたというのであればちょっと信用問題にもなりそうです。
(あくでも私の邪推です。間近で馬を見ていないので申し訳ないです。)

とにかく遅生まれの馬が多いので、未来の馬体を想像してみて、良いイメージのできそうな馬に出資をするというのがお勧めです。

一番のお勧めは
38 ジェルヴェーズの22 なのですが、セリではない岡田スタッド産なのです。
正直2次募集に回った経緯がわからないのが少し不安ですが、価格的にも楽しめそうです。

あとは小さいですが
47 スピリテッドエアーの22
あたりは今後の成長次第で勝ち上がりも見えそうですし、
48 タニノジュレップの22
は人気になりそうですが、来年以降は絶対に買えない価格の血統なので、出資申し込みはアリでしょう。

その他、皆様のお気に入りの出資候補が見つかれば幸いです。

2023年最後の出資申し込み。楽しみましょう。
最後に皆様と良駒とのご縁がありますように。


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